ワンちゃんの毛並みと毛艶がよくないときは、食べ物の見直しやケアの仕方を見直すなど、原因を探る必要があります。
考えられる主な原因は5つあります。
ワンちゃんの状態に当てはまるものはないか、チェックしてみてください。
それでは主な原因5つについて、それぞれ詳しく解説していきます。
ワンちゃんの毛並みと毛艶がよくないとき、まずはワンちゃんが食べているものについて考えてみましょう。
もしかしたら、ワンちゃんの栄養状態がよくないのかもしれません。
例えば、「おやつばかり食べる」というワンちゃんは、栄養が偏ってしまいがちです。
日頃から総合栄養食のフードの給餌量が足りていなかったり、おやつばかりを食べていたりするワンちゃんの被毛はトラブルを起こす可能性が高くなります。
シャンプーとブラッシングの頻度や方法に問題はないでしょうか。
ワンちゃんの皮膚や被毛をきれいに保つためには、日頃のケアは欠かせません。
シャンプーやブラッシングは、皮膚や毛に付着した汚れと抜け毛を取り除き、毛玉と毛のもつれを防ぐといった役目もあります。
そのようなことから、シャンプーやブラッシングが足りていなかったり、逆にやりすぎてしまっていたりすると、毛並みと毛艶がよくない状態に陥ってしまいます。
シニア期に入っているワンちゃんならば、老化が原因とも考えられます。
ひとは年齢を重ねていくと、頭髪に白髪が混じり、髪質にも変化がみられるようになりますが、それはワンちゃんも同じです。
一般的にワンちゃんの老化現象のスピードは、小型犬より大型犬のほうが早いといわれています。
ただし、急激に被毛が薄くなったり、フケが出たり、毛艶が悪くなったときは、病気の可能性も考えられます。
「シニア犬だから」という理由で放置せず、かかりつけの獣医師に相談をしましょう。
強いストレスを抱えていることにより、被毛や皮膚にトラブルが出てしまうワンちゃんもいます。
運動やお散歩不足、飼い主さんとのコミュニケーションが足りていない、環境や季節の変化など、ワンちゃんにとってストレスになることがあったかどうか、思い返してみましょう。
ナイーブな性格のワンちゃんは、特に注意してあげてくださいね。
ノミやダニなどの寄生虫が皮膚にトラブルを引き起こし、毛並みや毛艶をよくない状態にしている可能性があります。
ノミやダニを除去するお薬の服用はもちろんですが、お散歩あとのケアも大切です。
特に草むらに入ってしまうワンちゃんの体には、寄生虫が付きやすいので注意しましょう。
ここまで解説した中でいずれにも該当しないときは、病気による可能性が高いといえます。
動物病院で獣医師に相談し、診察を受けてください。
ワンちゃんの毛並みと毛艶をよくするためには、皮膚と被毛に起こっているトラブルの原因を探り、対策をすることが必要です。
では、具体的な改善方法を4つご紹介します。
まずはワンちゃんが口にするおやつやフードなどの食べ物を見直してみましょう。
特にフードですが、ワンちゃんにとって必要な栄養がバランスよく配合された総合栄養食(フード)の摂取はとても大切です。
骨や筋肉、皮膚、被毛のケアに必要不可欠な栄養素をバランスよく摂取できるフードを選びましょう。
ワンちゃんの年齢や体格、体質を考慮した上で、適したフードを選んで与えてあげることが毛並みと毛艶をよくするための第一歩だといえます。
皮膚の乾燥によって、パサつく毛並みになったり、毛艶がなくなったりすることもあります。
特にシャンプーをした後の皮膚は、皮膚を保護する皮脂が少なくなりがちです。
また、シャンプーしたあとは菌の繁殖予防や生乾き臭のもとになるので、しっかりと乾かすことが大切です。
しかし、ドライヤーを当てすぎると皮膚が乾燥してしまいます。
皮膚を乾燥から守るために、ワンちゃん用の保湿ケアグッズを使用することをおすすめします。
ローションタイプやスプレータイプなど、数多く市販されているので、チェックしてみてくださいね。
定期的なシャンプーとブラッシングは、ワンちゃんの毛並みと毛艶を改善するために欠かせません。
まずシャンプーですが、ワンちゃんの毛並みと毛艶を改善するためには、適切なシャンプーの仕方をすることが大切です。
シャンプー剤は、成分表示をよく見て、ワンちゃんの肌や毛の状態に合ったものを選びましょう。
自宅でシャンプーをするときは、適切な温度のお湯を使用すること、ゴシゴシと強く洗いすぎないこと、シャンプーの洗い流しが不十分にならないようにすることが大事です。
シャンプーの頻度が多すぎると皮膚に必要な皮脂まで流してしまうこともあるので、月に1~2回を目安としてくださいね。
そして、シャンプー後は毛をしっかりと乾かして肌と毛に保湿ケアを行い、毛並みを整えることがポイントです。
次にブラッシングですが、毛並みと毛艶を整えるだけではなく、皮膚の状態やノミ・ダニの発見に役立ちます。
定期的なブラッシングには、とても重要な意味もあります。
ブラシの種類は、ワンちゃんの毛の長さやタイプに合わせたものを選んで使いましょう。
また、ブラッシングの力加減にも十分な注意が必要です。
ワンちゃんの皮膚はひとよりも薄いため、あまり力を入れすぎると皮膚にダメージを与え、皮膚を覆っている被毛がパサついたり、抜けてしまったりすることもあります。
力加減には十分気をつけて行うようにしましょう。
ワンちゃんの毛並みと毛艶を改善するためには、トリミングも大切です。
ワンちゃんのトリミングの頻度は、犬種や毛の状態によって異なります。
適切な頻度を知り、定期的にトリミングを行いましょう。
自宅でトリミングをするときは、トリミングの方法や道具の使い方を学び、ワンちゃんに見合ったトリミングを行うようにしてくださいね。
しかし、「自分でトリミングする自信がない…」という飼い主さんには、トリマーにお願いすることをおすすめします。
費用はかかりますが、その時々のワンちゃんの状態に合ったトリミングをしてくれるでしょう。
ワンちゃんの毛並みと毛艶がよくないときに考えられる原因と改善する方法をお届けしました。
考えられる原因は、栄養不足や偏り、シャンプー・ブラッシングの問題、老化、ストレス、病気などが挙げられます。
もし、当てはまるものがあれば、併せてご紹介した改善策を試してみてください。
ワンちゃんに合った総合栄養食を与えること、定期的なシャンプーとブラッシング、トリミングは、ワンちゃんの毛並み・毛艶を保つために必要なことです。
しかし、食べ物の見直しやケアの方法を試してみても良い方向に進まないときは、獣医師に相談することをおすすめします。
ワンちゃんの健康と毛並みを守るために、適切なケアとサポートをしてあげたいですね。
]]>ピーナッツバターの香りや風味を好み、パンなどに塗って食べるひとも多いのではないでしょうか。
冒頭でもお伝えした通り、ピーナッツバターはワンちゃんに与えても大丈夫な食品です。
ワンちゃんにとってピーナッツバターは、おいしいおやつのひとつとして人気があります。甘いにおいがしたり、舌触りがよかったりするなど、ワンちゃんの食いつきはかなりよいです。
ピーナッツバターの主原材料であるピーナッツには、ワンちゃんが中毒症状を起こす可能性のある成分は含まれていません。
また、ピーナッツの脂質は良質な成分であることから、ピーナッツオイル、落花生油は着目され始めています。
それでは、ワンちゃんがピーナッツバターを食べて得られる代表的なメリット3つをご紹介していきますね。
ピーナッツバターに含まれている主な成分は、カリウム、マグネシウム、不飽和脂肪酸のオレイン酸、リノール酸、ミネラル、ビタミン類、などです。
これらの栄養素は、ワンちゃんの健康をサポートしてくれる大切な役割を担います。
含まれている栄養素のうち、カリウムやマグネシウムは、ワンちゃんの免疫力を高めたり、筋肉の発達を促進したりする効果があるといわれています。
不飽和脂肪酸のオレイン酸とリノール酸は、血液をサラサラにする効果があるとされているので、動脈硬化や脳梗塞のリスクを下げてくれます。
血流がよくなれば体の調子が整ってくるので、ワンちゃんの健康状態がよくなることに繋がってくるでしょう。
また、ミネラルも多く含んでいるので、血液や骨、歯を構成し、強化する効果もあります。
さらに、ピーナッツバターには消化を助ける酵素も含まれているため、ワンちゃんの消化器官の働きにもよい影響を与えます。
そして、豊富なビタミン類のビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB3などは、抗酸化作用が高いといわれています。
そのためワンちゃんの老化予防の効果が期待できたり、エネルギーの生成にも役立ちます。
皮膚をよい状態に保ってくれる働きもあるため、毛艶や毛並みがよくなるともいわれています。
ワンちゃんによってはお薬を拒否してしまい、なかなか飲んでくれない子もいますよね。おそらくお薬特有のにおいや味がどうしても受け付けられないのでしょう。
そのような場合、香りがよく、嗜好性が高いピーナッツバターとお薬を混ぜ合わせて与えてみると、あっという間に服用ができることもあります。ぜひ試してみてください。
おやつやフードを入れて遊ぶワンちゃん用知育玩具のコングにピーナッツバターを注入して与えると、多くのワンちゃんは大喜びしてペロペロするでしょう。
少ない量でも長時間夢中になってくれるはずです。
使用後のコングは、ピーナッツバターの油分をしっかりと洗い流すことが大切です。
清潔を保つため、コングでピーナッツバターを与えた後のお手入れは欠かさずしてくださいね。
市販されているピーナッツバターには、添加物や砂糖、塩分が含まれている商品がほとんどです。
中にはワンちゃんにとって有害な成分である人工甘味料(キシリトール)が含まれているものもあります。
ワンちゃんに与えるピーナッツバターは、無添加・無糖・無塩のものを選ぶことが重要です。原材料が記載されている欄をしっかりと確認してください。
しかし、飼い主さんのなかには、「ピーナッツバターを与えても大丈夫なのはわかったけれど、人間用のものはちょっと…」と難色を示すかたもいらっしゃるでしょう。
そのような場合は、ワンちゃん用のピーナッツバターの購入を検討してみてはいかがでしょうか。
ただし、たとえワンちゃん専用であっても原材料の表示はチェックするようにしてくださいね。
ワンちゃんにピーナッツバターを与えるときに注意したいことは2つあります。
それぞれ見ていきましょう。
ワンちゃんにピーナッツバターを与える際には適量を守ることが大切です。
ピーナッツバターは脂質が多く、高カロリーな食品であるため、適量を守ることが重要です。
与えすぎは、ワンちゃんの健康に悪影響を及ぼす可能性があり、肥満や病気のリスクを高めてしまいます。
また、ダイエット中のワンちゃんには、高カロリーであるピーナッツバターを与えることは避けるべきだといえます。
ごく稀にピーナッツバターに対してアレルギー反応を起こすワンちゃんもいます。
特に、初めてピーナッツバターを与えたあとは、下痢や嘔吐などを起こしていないかをしっかりと観察するようにしましょう。
ワンちゃんが食物アレルギーを発症した場合、耳や目、口元、鼻先、手足などを痒がる皮膚炎や、下痢や軟便といった症状が出ます。
もし、ピーナッツバターを与えたあとにこれらの症状が出てしまったら、すぐに動物病院を受診するべきです。
「どのくらいの量を与えてもいいのかな」と疑問に思う飼い主さんも多いですが、ワンちゃんが一日に摂るカロリーの10%以内が目安です。
具体的には、
・超小型犬(体重3キロ未満)=小さじ1以下
・小型犬(体重10キロ未満)=小さじ1
・中型犬(体重25キロ未満)=小さじ2
・大型犬(体重25キロ~)=小さじ3以下
・超大型犬(体重40キロ~)=小さじ3~4以下
このような目安をお伝えしておきますが、本来ピーナッツバターは、ワンちゃんに積極的に与えなくてもいいものです。
肥満や病気になるリスクを考慮して、目安よりも少量を与えるように心がけましょう。
ワンちゃんにピーナッツバターを与えても大丈夫だということを知って驚いた飼い主さんは多いのではないでしょうか。
ピーナッツバターに含まれる栄養素は、免疫力アップや筋肉の発達、消化器官のサポート、血液サラサラ効果、老化防止効果など、たくさんのメリットをもたらしてくれます。
また、お薬の服用が苦手なワンちゃんには、ピーナッツバターと混ぜ合わせることでうまく飲み込んでくれるかもしれません。
最後になりますが、ワンちゃんにピーナッツバターを与える場合に最も重要なのは「無添加のものを選び、適量を与える」ことです。
安心・安全な食品をワンちゃんに与えることは、飼い主さんの役目です。そのためには良質なピーナッツバターを選んであげてくださいね。
]]>飼い主さんのことが大好きなワンちゃんほどやきもちをやきます。
ワンちゃんによってやきもちの感情を表す行為はさまざまですが、飼い主さんへの依存度が高いワンちゃんほど、やきもちをやきやすい傾向にあります。
「自分だけを見ていてほしい」と思う気持ちになるのは、ひとの恋愛感情と似ているかもしれません。
ではなぜ、ワンちゃんがやきもちをやくのかというと、ワンちゃんのルーツが関係しています。
ワンちゃんは本来ならば群れで生活をし、社会的なつながりを育くむ動物です。
しかし、群れの中に新しい存在が加わったとき、群れの秩序が乱れたり、順位が変わったりすることを嫌い、恐れるといった感情が芽生えます。
現代のワンちゃんは家族という群れの中で、順位を意識して生活をしています。
ですので、群れのリーダーと認めた飼い主さんの指示はよく聞きますよね。
そしてまた、飼い主さんの関心が自分にあればホッと安心します。
しかし、大好きな飼い主さんの気持ちが自分に向いてないと感じると、やきもちをやいてしまうのです。
飼い主さんの気持ちがほかの動物やひと、物に向いているとき、ワンちゃんはやきもちをやきます。
お散歩中に会ったよそのワンちゃんを撫でているとき、そのワンちゃんと飼い主さんの間に割り込んでくることがあります。
これはやきもちをやいているワンちゃんにみられる行為です。
このとき、さらに吠える、唸るなどの威嚇をし始めたときは注意が必要です。
相手に怪我をさせてしまう可能性がないとは言えないので、すぐに引き離しましょう。
赤ちゃんやペットが新しい家族として増えたとき、飼い主さんはどうしても新しい家族に気を取られがちになります。
そのため、ワンちゃんは寂しくなり、不安や焦りを感じてやきもちをやくことが多くみられます。
特に赤ちゃんやパピーは、お世話に時間がかかるため、やきもちの感情が激しく出ることもあります。
「新しい家族が増えるまでは、自分が一番にかまってもらえていたのに」と思い、やきもちをやいてしまうのでしょう。
初対面のひとがテリトリーである自分の家に入ってくると、不安と警戒心から吠えてしまったり、怯えてしまったりするワンちゃんもいますよね。
そして、飼い主さんと来客が親しげに会話をしていると、飼い主さんの関心が来客にばかりいってしまうため、やきもちをやき始めてしまいます。
時々ワンちゃんを撫でたり、アイコンタクトをしたりして、ワンちゃんを落ち着かせてあげてください。
スマートフォンやテレビなどに夢中になっていると、ワンちゃんによっては物にすらやきもちをやく子もいます。
わざと画面が見えなくなるように、飼い主さんと機器類の間に割り込んでくることもあります。
かまってほしいというサインを出しているので、どうかワンちゃんを優先してあげてくださいね。
実際にやきもちをやいているワンちゃんに多く見られる4つの行為について解説します。
飼い主さんの関心を取り戻そうとして、甘えてくるワンちゃんは少なくありません。
「自分を見てほしい、かまってほしい」と体をすり寄せてきたり、飼い主さんの手を舐めたり、その愛くるしい行為は健気なワンちゃんの気持ちの表れです。
やきもちのなかでもかわいらしい行為ですが、ワンちゃんは強く不安を感じています。
撫でてあげたり、大切なことは変わっていないことを伝えてあげましょう。
飼い主さんがほかのことに夢中になり、相手をしてもらえないことがわかると、部屋の隅に移動したり、ふて寝をしたりするワンちゃんもいます。
ワンちゃんによってはやきもちの感情が強くなりすぎて、元気がなくなる、下痢や嘔吐など、体調不良を起こしてしまう子もいます。
やきもちの度合いも個体差があるので、しっかりと観察することが大切です。
やきもちが強くなってくると、対象のひとや動物、物に対して、吠えたり唸ったり、さらには攻撃の体勢になることがあります。
新しく家族に加わった赤ちゃんやパピーが攻撃の対象にならないように、ワンちゃんが慣れてくれるまで生活空間を別にするなどの工夫と配慮が必要です。
また、スマートフォンやリモコン類などは、ワンちゃんの手が届かない場所に置くようにしましょう。
壊れた電子機器類の部品をワンちゃんが誤飲しないようにするためでもあります。
飼い主さんの関心を自分に向かせたくて、わざと粗相をしたり、自分の手や尻尾を噛んだりといった自傷行為をするワンちゃんもいます。
やきもちをやくことがストレスとなり、このような問題行動を起こすといわれています。
このようなとき、叱ることは逆効果になります。
ワンちゃんの気持ちを理解して受け止め、ストレスを発散させてあげることが大切です。
ただし、粗相が長期間続くのは、病気によるものの可能性もあります。
動物病院を受診し、獣医師に相談してみてください。
ここではワンちゃんがやきもちをやいたときに、飼い主さんが心がけておきたい対処法をご紹介します。
やきもちをやいたワンちゃんが問題行動を起こしたとき、つい声を荒げてしまうこともあるでしょう。
しかし、トイレに失敗してしまったり、吠え続けたりと問題行動を起こしているワンちゃんを叱るのは逆効果になります。
トイレの失敗は無言でササっと片付け、吠え続けているときはワンちゃんが落ち着きを取り戻すまで無視をするか、静かに叱ることがポイントです。
大声で叱ることはもっともよくありません。
飼い主さんとワンちゃんとの信頼関係が崩れてしまったり、飼い主さんが反応してくれたと学習してしまったりする可能性もあります。
問題行動をやめたら褒める、やさしく接するなど、ワンちゃんの心のケアをしてあげることが大切です。
赤ちゃんやペットなど、新しい家族が増えたとき、飼い主さんはお世話やトレーニングに気持ちや時間を取られがちになりますよね。
新しく家族に加わったのが赤ちゃんの場合は、ワンちゃんが慣れるまで、別室で過ごさせて、徐々に距離を縮めるようにしたほうがいいでしょう。
だんだんと同じ空間にいさせるようにすると、ワンちゃんにも少しずつ余裕が生まれてきて、赤ちゃんを家族として受け入れることができるようになります。
また、新たにお迎えしたのがワンちゃんの場合、「群れの中の順位は保たれるから大丈夫」と、安心感を与えるため、先住のワンちゃんを優先することが大切です。
ご飯を与えるのも構うのも、先住のワンちゃんが先というようにしてあげるとよいでしょう。
やきもちの対象が赤ちゃんやパピーの場合は、ケガをさせないように十分気を配る必要があります。
ワンちゃんはやきもちをやくことに強いストレスを感じている可能性があります。
一日のなかで、飼い主さんとワンちゃんだけの時間をつくり、そのときだけは思いきりワンちゃんの相手をしてあげるとよいでしょう。
飼い主さんを独り占めできる時間があると、ストレス発散になり、ワンちゃんもうれしいはずです。
スキンシップを取りながら、たくさん話しかけてあげてくださいね。
やきもちをやいているワンちゃんの行為をかわいいと思う飼い主さんも多いでしょう。
しかし、ワンちゃんは、飼い主さんの興味、関心、お世話の対象が自分から移ってしまうことが不安でたまらなくなっています。
やきもちをやいていると気づいたときは、しっかりとケアをしてあげることが大切です。
また、ワンちゃんがかまってほしさにすり寄ってきたときは、なるべくワンちゃんを優先してあげるようにしましょう。
]]>ワンちゃんを育てていくには、とてもお金がかかります。
毎日のごはんやおやつ、定期的な予防接種代、病院代、トリミング代、首輪やリードといった付属品などです。
個体差がありますが、ワンちゃんにかかる費用は一般的に毎月1〜2万円ほどになるといわれています。ですので、ある程度の経済力の余裕は必要になります。
また、ワンちゃんに費やせる時間的な余裕も必要です。
トレーニングは必要不可欠ですし、毎日お散歩に行かなければなりません。動物病院に行くことも想定しておくべきです。
ワンちゃんをお迎えしたら、これまでの生活スタイルではなくなります。
けっして大げさなことではなく、命を預かるという心構えを持つことが非常に大切です。
では、「初心者でも飼いやすいワンちゃんって、どんなワンちゃん?」という疑問にお答えしていきますね。
代表的な特徴を挙げるとすれば、
・トレーニングがしやすい
・お手入れが楽
・ひとに懐きやすい
・遺伝的疾患がない
このような4つのことが挙げられます。
この4つの特徴の項目に当てはまっているほど、比較的初心者でも飼いやすいワンちゃんだといえるでしょう。
もし、どの犬種のワンちゃんをお迎えするか決まっていないひとは、選ぶときの判断材料にしてくださいね。
それでは次に、初めてワンちゃんを迎えるひとにおすすめの犬種をご紹介していきます。
トイプードルは、まるで生きたぬいぐるみのような愛くるしさがあり、犬籍登録頭数ランキングでも毎年1位に輝いている人気の高いワンちゃんです。
かわいいだけではなく、素直で学習能力が高く、教えられたことはすぐに覚えるため、トレーニングがしやすい犬種といえます。
とても賢いので、初めてワンちゃんをお迎えするひとでも飼いやすいでしょう。
長毛種なので定期的なトリミングが必要ですが、換毛期がないシングルコートの毛質なため、日常のお手入れは楽です。
また、小型犬であることから、広い飼育スペースを必要としない、一緒にお出かけしやすいといった点も飼いやすさに当てはまります。
きれいな被毛が特徴のヨークシャー・テリアは、飼い主さんに対して服従心が強く、記憶力や学習能力が高いため、とても賢い犬種です。
そのためトレーニングがしやすく、初心者でも飼いやすいワンちゃんだといえるでしょう。
長毛種なので定期的なカットは必要になりますが、シングルコートなので換毛期はなく、お手入れは楽な犬種です。
また、ヨークシャー・テリアは、愛情深い性格をしているので、よそのワンちゃんや猫ちゃんなどの動物、人間の子どもに対しても穏やかに接することができます。
さらに、独立心が強く、我慢強さもあるため、お留守番を上手にできる子が多いです。
ふわふわとしたやわらかい被毛が特徴的なポメラニアンは、愛らしい小さな体からは想像しにくいですが、意外にも活発で物怖じしない性格をしています。
また、飼い主さんには従順で賢く、ひととコミュニケーションをとることが好きなため、トレーニングがしやすい犬種といえます。
さらに、飼い主さんをはじめ、家族には甘えん坊で遊びたがりになる子が多いので、家庭内の雰囲気を和やかにしてくれるでしょう。
小柄で軽量なので、抱っこで連れ歩きしやすく、キャリーバッグやスリングでのお出かけもしやすいです。
ワンちゃんを連れて観光地などに行きたいと思う初心者のかたにおすすめのワンちゃんです。
鼻ペチャで垂れ耳がキュートなシー・ズーは、愛情深く穏やかで、人懐っこい性格をしている犬種といわれています。
また、理解力にも優れているため、トレーニングで困ることも少ないでしょう。
吠え癖や噛みつきなどの問題行動も出にくく、運動量も少なめです。
被毛はダブルコートの犬種なので換毛期があります。
定期的なトリミングやグルーミングをする必要があるなど、お手入れは欠かせませんが、被毛の色が変化する生え変わりを楽しめるという特徴があります。
さらに、シー・ズーはとてもフレンドリーなため、飼い主さん以外のひとやよそのワンちゃんとも上手に接することができます。
初めてワンちゃんをお迎えするひとや、すでにワンちゃんや猫ちゃんを飼われているご家庭、小さなお子さんがいるご家庭でも飼いやすいワンちゃんです。
大型犬のラブラドール・レトリバーは、とても賢い犬種として周知度が高いです。
盲導犬、聴導犬、介助犬など、体の不自由なひとのために活躍している姿を目にしたこともあるのではないでしょうか。
ひとを介助するほかにも、警察犬や災害救助犬などとしても立派に働く賢いワンちゃんです。
物覚えがよく、穏やかな性格の持ち主なので、ワンちゃんの飼育初心者でもトレーニングがしやすいでしょう。
家族以外にもフレンドリーで、よそのワンちゃんや猫ちゃんに対しても攻撃的になることはありません。
ラブラドール・レトリバーは大型犬なので、運動をたくさんさせなければなりませんが、「お迎えしたらワンちゃんと一緒に思いきり体を動かしたい!」というアクティブなひとにおすすめの犬種です。
初めてワンちゃんをお迎えしたいひとにおすすめの犬種を5種ご紹介しました。
どの犬種のワンちゃんにするか悩んでいるひとは、トレーニングのしやすさ、お手入れの楽さ、懐きやすさの3つを考慮してくださいね。
初めてワンちゃんをお迎えして、もしかしたらトレーニングがうまくいかず、悩んでしまうことがあるかもしれません。
しかし、ワンちゃんにもそれぞれ生まれ持った性格があります。
そのワンちゃんに見合ったトレーニング方法や接し方をしてあげてください。
実際に初めてワンちゃんと生活を共にすると、戸惑うことも多くなるかもしれません。
でもそれはワンちゃんも同じです。
愛情深く接してあげれば、ワンちゃんはその気持ちに応えてくれるはずです。
ワンちゃんに寄り添って、大切に育ててあげてくださいね。
]]>ワンちゃんがひとの感情を敏感に察知している背景には、優れた3つの器官の能力が関連しているといわれています。
それは「嗅覚」「聴覚」「視覚」です。
ワンちゃんは、鼻、耳、目から得る情報を元にひとの感情を敏感に察するのです。
では、どのように情報を収集しているのかを詳しく解説していきます。
察する方法として最も高い能力を発揮するのは「嗅覚」です。
ワンちゃんの嗅覚は、一般的にひとの約10万倍から、非常に鼻が利く子だと100万倍ともいわれています。驚いてしまいますよね。
ワンちゃんの鼻は高性能であるため、においを嗅ぎ分けて、情報収集をします。
お散歩中にあらゆる場所のにおいを嗅ぐ行為は情報収集のためです。
また、よそのワンちゃんと鼻と鼻をチョンとしたり、お尻のにおいを嗅ぎ合うのは挨拶の意味もあり、お互いにどういう子なのか、仲良くなれるのかなどを判断するためでもあります。
嗅覚に優れているワンちゃんですが、トレーニングによってさらに能力を伸ばし、ひとと一緒に社会で仕事をする子もいます。
災害時には行方不明のひとを探したりする人命救助犬、爆弾・薬品などを見つけたりする探知犬として活躍しているワンちゃんもいますね。
しかし、嗅覚でひとの感情を読み取るとは、どのようなことなのでしょうか。
ワンちゃんには、においを感知する特殊な神経細胞「嗅覚受容器」が3億個以上あるといわれています。
対してひとは約600万個ほどしかないので、嗅覚の能力差は歴然です。
ひとはさまざまなシーンで汗をかきますが、汗の成分はそのときの感情で変化するそうです。
恐怖を感じたときの汗と、嬉しさや悲しみを感じたときの汗にはにおいに違いがあり、異なる成分が分泌されます。
ワンちゃんはひとの汗のにおいを嗅ぎ分けていて、その時々の飼い主さんの感情を感じ取っているのです。
汗の成分の違いによって感情を読み取れるなんてすごいですよね。
ワンちゃんは飼い主さんの声のトーンを聞き取る能力、すなわち聴覚も優れています。
飼い主さんがワンちゃんに向かって話しているとき、ワンちゃんの耳が前方向に向いているときは、話に集中している証拠です。
ワンちゃんの目が輝いているように見えるときは、ワクワクしながら聞いているように見えます。
このときは、「おやつ食べる?」や「お散歩行こうか?」など、ワンちゃんが楽しみにしている言葉を「飼い主さん、言うかな〜」と期待しているのかもしれません。
また、ワンちゃんが首を斜めに傾けているときは、初めて聞く音や言葉などを懸命に理解しようとしている行為といわれています。
聞き覚えのない音や言葉が多いパピー期によく見られる行為のひとつでもあります。
いずれにしても、「飼い主さんが話しているから、ちゃんと聞かなきゃ」と思っているのです。本当に賢くて健気ですよね。
そして、ワンちゃんの聴覚が優れているのは、声のトーンを聞き分ける能力です。
例えば、明るいトーンで話しかけると、ワンちゃんは喜んだり、リラックスするようになります。
逆に怒ったトーンで話しかけると、ワンちゃんはおびえたり、ソワソワしたりする様子を見せるでしょう。
ですから、トレーニングの最中は、褒めるときはやさしく明るいトーン、ワンちゃんが指示と違うことをしたときは低めのトーンにするなど、言葉に抑揚をつけるとワンちゃんの理解力が向上します。
このようなことから、ワンちゃんは飼い主さんの声のトーンから感情や意図を読み取っているといわれているのです。
ワンちゃんはにおいの嗅ぎ分ける能力と、声のトーンを聞き取る能力と同様に、飼い主さんの表情から心境を読み取る能力にも優れています。
ワンちゃんはひとの顔の微妙な変化を敏感に感じ取ることができるといわれています。
特に、毎日接している飼い主さんの表情の変化を認識できていて、飼い主さんの感情を理解することができるともいわれています。
例えば、笑顔で接するとワンちゃんは喜び、悲しい表情で接するとワンちゃんも悲しんでしまいます。
飼い主さんが嬉しそうにしているときは、目をキラキラさせたり、尻尾を振ったりして、一緒に喜んでくれるような仕草をするワンちゃんも少なくありません。
また、飼い主さんが悲しくて泣いているときや、体調不良で横になっているとき、そっと寄ってきて体をくっつけてくるワンちゃんもいます。
このように、ワンちゃんは飼い主さんの喜びや悲しみ、怒りのときの表情の変化をよく見ていて、どのように接したらいいのか理解しているといえるでしょう。
ワンちゃんと上手にコミュニケーションを取りたい場合、飼い主さんの表情は非常に重要な要素となるのです。
ワンちゃんに理解してもらうためには、喜怒哀楽がハッキリしていたほうがよいともいえますね。
飼い主さんがたくさんの愛情をかけてお世話したワンちゃんほど、飼い主さんの変化を察する能力は高いといわれています。
飼い主さんが悲しくて泣いているとき、目から流れる涙を舐めようとするワンちゃんもいます。
また、具合が悪くて横になっている飼い主さんのそばに寄り添うワンちゃんもいます。
このように察する能力が高いワンちゃんには、当てはまる特徴が2つあります。
それぞれ詳しく解説していきますね。
ひとつ目の特徴は、「飼い主さんの汗のにおいや声のトーン、表情の変化に敏感に反応し、感情を読み取ることが得意」であることです。
ワンちゃんの感受性には、さまざまな要素が影響を与えます。
例えば、生まれ持った性格や環境の影響、飼い主さんとの関係性などが挙げられます。
これらの要素が組み合わさることで、ワンちゃんの感受性は形成されるのです。
普段から飼い主さんのことをよく見ている証拠でもあります。
ふたつ目の特徴は、「周囲の状況に敏感に反応することから、繊細な性格である」ことです。
空気感を読むことに優れているため、とても賢いワンちゃんといえるでしょう。
しかし、敏感すぎるがゆえに、吠える、唸る、攻撃的になることも少なからずあります。
家族内で言い争いをしているとき、そばに寄ってきて吠えたり、落ち着かない様子でうろうろしたりするワンちゃんもいます。
日常ではあり得ないことが起きている状況に反応しているのでしょうね。
飼い主さんはこのようなワンちゃんの特徴を理解し、適切なコミュニケーションとケアを行うことが大切です。
個体差はありますが、一般的にワンちゃんは察する能力である高い感受性を持っています。
感受性を活かしてあげれば、トレーニングにおいても優れた能力を発揮するでしょう。
ワンちゃんは飼い主さんが出す指示の声のトーンと表情によって、どのように行動すればよいかを理解します。
トレーニングが成功したときは、飼い主さんの声のトーンは優しさを持ち、表情がにこやかになりますよね。
その声色と表情を感じ取ったワンちゃんは「こうすればいいのだ」ということを学習します。
逆に不成功だったときの飼い主さんの声のトーンと表情はくもりがちになるため、「これではいけない」ということを学習するのです。
このようなことから、トレーニング中は飼い主さんが声のトーンに抑揚をつけ、表情にも変化を出すことがとても重要になるといえるでしょう。
そして、飼い主さんとワンちゃんのコミュニケーションがスムーズになればなるほど、より深い絆が築けるに違いありません。
ご紹介した通り、ワンちゃんはとても嗅覚・聴覚・視覚が優れています。
そして、ワンちゃんの察する能力の高さに、驚いた経験を持つ飼い主さんは多いのではないでしょうか。
「泣いていたら寄ってきて、体を寄り添わせてきた」「家族間で言い争いをしていたら、吠えながら室内を駆け回っていた」など、飼い主さんの不測の事態と連動した行動を見せるワンちゃんもいます。
嗅覚では汗の成分を嗅ぎ分け、聴覚では声のトーンの聞き分け、視覚では表情の変化を捉えています。
本当にワンちゃんの能力の高さに驚かされますが、逆にワンちゃんの表情や仕草もよく見てあげてください。
飼い主さんもワンちゃんの表情や仕草をよく見て理解してあげると、コミュニケーションが取りやすくなります。
ワンちゃんがリラックスして過ごすためには、飼い主さんがワンちゃんに明るい声で話しかけることや穏やかな表情を保つことが大切ですね。
]]>基本的に条件さえ満たしていれば、ワンちゃんも電車やバスにも乗ることができます。
乗車条件は各交通機関で異なりますが、ワンちゃんは「手回り品」として扱われるケースが一般的です。
手回り品とは携帯できる所有物のことで、ここでは乗客が車内に持ち込む荷物のことを指します。
ワンちゃんと乗車の予定があるときは、事前に利用する鉄道会社、バス会社のルールを確認しておきましょう。
それでは「JR東日本」と「都営バス」が定めているルールをご紹介します。(2024年2月時点)
JR東日本では次のような規定があります。
ワンちゃんの全身が隠れることが大前提です。
そのため、抱っこやリード着用だけでは乗車は不可で、全身が隠れてもスリングはNGとされています。
また、ドッグカートはカートを含めた寸法が制限を超える場合は利用できません。
参照元:
JR東日本公式サイト『車内設備・サービス』内のQ&A(2024年2月閲覧)
JR東日本公式サイト『手回り品のご案内』
東京都交通局(都営バス)では、「盲導犬・介助犬以外の動物の持ち込みは原則としてはお断りしています」とのことです。
ただし、愛玩用小動物(ペット)は、次の条件を満たせば乗車が可能です。
ドッグカートやスリングは安全面や動物アレルギーのかたへの配慮という観点から持ち込みはNGです。
参照元:
東京都交通局公式サイト『バスの利用方法』(2024年2月閲覧)
ワンちゃんにとって電車やバスに乗ることは、非日常体験となるため、強いストレスを感じてしまう可能性があります。
乗車デビューする前には、次に紹介するようなトレーニングをすることをおすすめします。
普段からクレートに入ることに慣れているワンちゃんなら心配は少ないですが、不慣れだと嫌がるワンちゃんも多いでしょう。
まずはクレートに入ることから慣れさせてあげてください。
おやつを使って誘導するとうまくいきやすいです。
入ってくれたら、たくさん褒めてあげてくださいね。
クレートには入ってくれるものの、入ったまま動かすと、嫌がるワンちゃんもいます。
ワンちゃんをクレートに入れたまま、飼い主さんが持ち運びをしてみましょう。
室内を歩いたり、階段の上がり降りをしたり、慣れてきたら外出時の移動で使ってみて、だんだんと慣れさせていくといいですね。
騒がないでいられたら、たくさん褒めて、ご褒美のおやつをあげる、といったことを繰り返しトレーニングしましょう。
それから、ワンちゃんが入った状態でのクレートはかなり重く感じるかもしれません。
また、水平を保ちながら移動するのも難しいものです。
都営バスでは「片手で持てること」が乗車条件になっているので、飼い主さんも持ち運びに慣れておく必要があります。
いきなりの長時間の乗車は、ワンちゃんの心身に負担がかかります。
最初は1駅だけ乗ってみるなど、トライアルはワンちゃんの様子をうかがうために大切なことです。
実際に電車やバスに乗ってみたら、聞きなれない音やにおい、人の多さ、振動でワンちゃんが落ち着きをなくしてしまうこともあります。
飼い主さんとワンちゃんはストレスを感じますし、周囲のひとへの配慮も考えて、まずは1駅だけチャレンジするといいですね。
また、ワンちゃんが騒いでしまうのではないかという心配と同時に、乗り物酔いをしてしまうのではないかと不安になる飼い主さんは多いでしょう。
ワンちゃんが乗り物酔いするかどうかは個体差がありますし、実際に乗車してみないとわからないため、まずは短い時間だけ乗って様子をみることをおすすめします。
乗車中から乗車後に、ワンちゃんに次のような様子がみられたら、乗り物酔いをしている可能性が高いです。
・吐いてしまう
・よだれを垂らす
・舌を頻繁に動かす
・元気がなくなる
乗車中にこのような様子が見られたら、途中下車をして外の空気を吸わせてあげましょう。
そして、次回の乗車に備え、獣医師に相談して、酔い止め薬を飲ませることも考えてみてください。
ワンちゃんと電車やバスに乗ってお出かけをする当日、乗車するまでに気をつけたいことがあります。
緊張や振動でお漏らししてしまうこともあるので、クレートに入れる前にはトイレを済ませておきましょう。
予めクレート内にはペットシーツを敷いておくことをおすすめします。
心配なときは、マナーベルトやおむつを履かせるのもいいですね。
食べてすぐに移動となると、振動の影響でワンちゃんが嘔吐してしまうこともあります。
ワンちゃんのごはんは、乗車の2〜3時間前には済ませておきましょう。
ワンちゃんが落ち着いていられるように、好きなおやつを持って行くといいですね。
ただし、乗車中にたくさん食べると嘔吐してしまうこともあるので、様子を見ながら少しずつ与えるようにしてください。
下車後にクレートから出したときの水分補給用のお水と、予備のペットシーツもあると安心です。
クレートを座席の下に置くと、空調の温風や冷風が直接当たってしまい、体調を崩してしまうこともあります。
夏場は布で包んだ保冷剤やミニ扇風機などを活用し、冬場は布で包んだカイロや毛布をクレート内に入れておくとよいでしょう。
ワンちゃんが少しでも快適に乗車できるように、クレートの置き場所やクレート内に工夫をしてあげてくださいね。
ワンちゃんと電車やバスに乗るときに、飼い主さんが知っておきたい基本的なマナーをご紹介します。
j一緒に乗車している人の中には犬が苦手なひと、動物アレルギーがあるひとがいる可能性もあります。
公共交通機関を利用するときは、そのことを理解し、周囲に配慮することがとても大切です。
クレートに限りませんが、手回り品が大きな物だと、混雑時は他の乗客の迷惑になるかもしれません。
朝夕のラッシュ時は、飼い主さんにもワンちゃんにも大きなストレスになるため、避けたほうがよいでしょう。
補足しますと、混雑時には改札口で駅員さんに断られることもあります。
ワンちゃんがクレートから手を出したり、ひょっこり尻尾が出てしまったりということもあります。
また、ワンちゃんに気づいたほかの乗客がクレートに手を伸ばすことも考えられるので、くれぐれもワンちゃんから目を離さないでください。
ワンちゃんが乗り物酔いして吐いてしまったり、落ち着かずに鳴き止まなかったりというアクシデントが発生する可能性があります。
このとき飼い主さんは、ワンちゃんをクレートから出してしまいそうですが、乗車中や駅構内ではクレートから出すのはNGです。
このようなときは慌てずに、途中下車をするようにしましょう。
ワンちゃんが電車やバスに慣れてくれたら、ちょっとした遠出や旅行などにも行けるようになって、ますます楽しくなりそうですよね。
基本的にワンちゃんはクレートに入れて乗車する必要があるため、事前のトレーニングはしておかなければなりません。
ワンちゃんが慣れてくれるまで、飼い主さんも根気よく続けてください。
そして、人々が暮らす社会の中には、犬が苦手、動物アレルギーのひとがいる可能性もあるため、周囲に配慮するということを忘れないようにしましょう。
ワンちゃんと快適に電車やバスに乗車するためには、飼い主さんがマナーを心得ておくことと、乗車のルールを守ることが大切ではないでしょうか。
]]>ワンちゃんの寝相には、健康状態や心理状態をを表している体勢もあります。
では、ワンちゃんがどのような寝相だとリラックスして寝ているのかなど、5つのよく見られる寝相から解説します。
横向きはワンちゃんにとって楽に眠れる体勢です。
快適な環境で休めているときにみられる寝相です。暑さを感じているときは、脚を広げていることもあります。
ワンちゃんがドーナツのように丸まっている寝姿はよく見かけますよね。一般的なワンちゃんの寝相は、丸まっていることが多いです。
アンモナイト化石にちなんで「ワンモナイト」と呼ばれることもあります。
内臓を守って体温を逃がさないようにするためだといわれています。
寒さを感じているときや寒い場所で寝るときにも多い寝相です。
しかし、緊張を感じているときに、この寝相になるワンちゃんもいるので注意しましょう。
温かさを感じる場所でも丸まって寝ている場合は、緊張しているのかもしれません。
お腹を天井に向けて眠る体勢です。
おへそが天井を向いていることから「へそ天」と呼ばれています。
お腹はワンちゃんにとって急所です。
その部位を無防備に見せて寝ているということは、とてもリラックスして眠っていることがわかりますね。
寝ていてもすぐに立ち上がれる体勢です。
周囲を警戒していたり、飼い主さんの動向が気になっていたりするときに多く見られる寝相です。
多頭飼いの場合、ワンちゃん同士がくっついて寝ていることがありますよね。
寒いからという理由もありますが、これはワンちゃん同士が信頼し合っているサインともいわれています。
飼い主さんに体を預けて寝ている場合も同じことがいえます。
ワンちゃんは体調がよくないとき、寝相や睡眠中のしぐさに症状が現れることがあります。
特に注意すべき2つの寝相としぐさをご紹介しますね。
前脚を伸ばして腰を上げた状態、いわゆる『祈りのポーズ』と呼ばれる体勢は、ワンちゃんが腹痛のときにする行為です。
腹痛がひどいときは起きている間、頻繁にこのポーズを取りますが、祈りのポーズのまま寝ているときには注意が必要です。
腹痛だけではなく、膵臓に炎症が起こっていて、その痛みのサインを出している可能性もあります。
膵臓に炎症が起こっていると、嘔吐や下痢など、胃腸炎と似た症状がみられます。
祈りのポーズをしているときは、早急に動物病院を受診すべきです。
「ぐっすり寝ているワンちゃんが突然激しく動きだす」ときは、ワンちゃんから目を離さず様子を観察してください。
夢を見ているワンちゃんが体を動かすこともあります。この場合はすぐに治まります。
しかし、激しい動きが何回も起こったり、長い間続いたりするときは、脳に関連する病気があるのかもしれません。
全身が震える、脚をバタバタ動かすなどの症状は「てんかん発作」の可能性があります。
可能であれば動画を撮影し、獣医師に見てもらいましょう。診断の際、貴重な判断材料になります。
気持ちよさそうに寝ているワンちゃんが突然、いびきをかきだして驚いた経験はありませんか?
熟睡しているからかな?と思ってしまいがちですが、いびきをかくのには理由があることがほとんどです。
ではなぜワンちゃんがいびきをかくのか、考えられる主な理由5つについてお伝えしていきます。
マズルの短い短頭種は、空気が通りにくい鼻の構造になっているため、いびきをかきやすいといわれています。
短頭種に分類されている代表的な犬種は、パグやチワワ、シー・ズー、ブルドッグなどが挙げられます。
また、短頭種は生まれつき「鼻腔狭窄症」という病気を抱えている子も多い傾向です。
鼻腔狭窄症のワンちゃんは、正常な鼻腔のワンちゃんよりもパンディングによる体温調節が苦手なため、暑い時期は熱中症になりやすいといわれています。
毎日のように睡眠時に大きないびきをかいていたり、暑い時期の呼吸が苦しそうだったりしている場合は、鼻腔狭窄症の可能性があるので、動物病院を受診してください。獣医師に相談してみましょう。
肥満体のワンちゃんは喉の周りに脂肪がつきやすいため、寝ている間にいびきをかくことがあります。
ひとと同じように、肥満になると脂肪が喉を圧迫しがちです。
喉が圧迫されてしまうと、体温が上がりやすくなる、少し体を動かしたりしただけでも呼吸が早くなったり、苦しそうになったりといった症状がみられます。
肥満が原因でいびきをかいている場合は、おやつやフードなどの食事内容の見直しや運動量を増やすなど、ダイエットをすべきでしょう。
飼い主さんの努力次第では、ワンちゃんのいびき改善にも繋がりますし、肥満であるために上がる病気のリスクから遠ざけられるはずです。
ワンちゃんも年をとってくると、足腰だけではなく、喉や首、気管を支える筋力にも衰えがみられるようになります。
シニア期以降さらに加齢が進むと、成犬期に比べ、いびきをかくようになることもあります。
ただし、なかには呼吸器系の病気や心疾患によっていびきをかくことがあります。
苦しそうな呼吸音やいびきをかいている場合は、早めに動物病院を受診してください。
アレルギーや感染症になると、喉の粘膜に炎症が起こり、腫れてしまうことがあります。
そのため、腫れが喉を圧迫し、いびきをかきやすくなります。
また、ハウスダストやタバコの煙、花粉などが原因で鼻水が出て鼻が詰まりがちになると、いびきをかくこともあります。
ハウスダストなどが原因でいびきをかくこともあるため、空気清浄機を使用するなどして、ワンちゃんが過ごす室内の環境を清潔に保ってあげてください。
アレルギーや感染症を疑う場合は、早めに動物病院を受診し、獣医師に相談しましょう。
ワンちゃんがいびきをかいているのには、もしかしたら何かしらの病気のサインなのかもしれません。
考えられる病気としては、鼻炎、鼻腔狭窄、軟口蓋過長症、気管虚脱、鼻腔内腫瘍、心臓病などが挙げられます。
気をつけるべきいびきの特徴は以下の通りです。
・急に大きないびきをかくようになった
・いびきの音が異常に大きい
・息苦しそうないびき
・起きているときに鼻からいびきのような音を出す
このような症状があるワンちゃんの体には、相当な負担がかかっていることがあります。
早めに動物病院を受診すべきだといえるでしょう。
ワンちゃんは寝ているときにさまざまな寝相をします。
そして、その寝相から健康状態や心理状態がわかることがあります。
飼い主さんはワンちゃんの寝姿を観察して、快適な環境でよく眠れるように工夫してあげてくださいね。
また、ワンちゃんが頻繁にいびきをかいていたり、いびきの音が異常に大きく感じたりするなどの症状がみられるときは、何かしらの病気のサインである可能性もあります。
いびきがおさまらないときは、早めに獣医師に相談することをおすすめします。
]]>ドッグランとは、ワンちゃんにリードを付けずに遊ばせることができる施設のことです。
ドッグカフェやペットショップ、ワンちゃんと宿泊できる施設、高速道路のサービスエリアに併設されていることが多いです。
次にドッグランの大きな特徴を2つまとめました。
ドッグランの形態には、大きく分けると「屋外型」と「屋内型」があります。
屋外型ドッグランは、四方を柵に囲まれた外にあるので、お天気のよければワンちゃんも気分爽快に走り回れるでしょう。
施設ごとに地面の種類、周囲の自然環境が違うのもおもしろいですよ。
屋外型ドッグランは、とにかく走ることが好きなワンちゃんに適しています。
一方、屋内型ドッグランは、室内にあるので天候に左右されず、冷暖房完備になっているため気温も一定です。
いつでも快適に利用できる点が最大のメリットです。
屋内型ドッグランは、雨の日などの悪天候の影響で十分なお散歩ができないワンちゃんや、暑さや寒さが苦手なワンちゃんに適しています。
ドッグランでは、小型犬、中型犬、大型犬といったサイズでフィールド分けがされています。
分類の基準はドッグランごとに違いますので、事前に確認しておきましょう。
ドッグランに行く前には準備と確認が重要です。
5つのことをそれぞれ詳しく解説します。
ドッグラン利用時には以下のものが必要です。
(1)犬鑑札
(2)狂犬病予防接種済証
(3)ワクチン接種証明書
(4)マイクロチップ登録証明書
(1)から(4)の全部が必要なケースはほぼありませんが、概ね(2)と(3)の提示を利用条件としているドッグランが多いです。
しかし、令和4年6月に改正された「動物愛護法」により、提示条件を変更したドッグランもあるため、ドッグランに行くときは携帯しておくことをおすすめします。
持っていなかったために利用を断られてがっかり…ということは避けたいですね。
また、ワクチンですが、ドッグランによっては「3種類以上」だったり「5種類以上」だったりと規定が違います。
事前に何の証明書が必要なのか、確認しておくことが大切です。
不特定多数のワンちゃんが訪れるドッグランでは、感染リスクがあることも忘れてはいけません。
感染する恐れのあるノミ・ダニ対策はきちんとしておきましょう。
「オイデ」「マテ」「ヨシ」「ダメ」など、ワンちゃんを制御できる基本的なコマンドはマスターしておきたいものです。
というのも、ドッグランにはさまざまなワンちゃんが来ます。
ワンちゃん全員の相性がよければ問題はありませんが、興奮してケンカになってしまったときなど、ワンちゃんを制御できるようにしておかないと大変なことになりかねません。
日頃から飼い主さんとの絆を深めておくためにも、基本的なトレーニングを終わらせておくことが重要です。
ワンちゃんにとって、社会性を身につけておくことはとても大事なことです。
家族以外のひとやワンちゃんに慣れていないと、攻撃的になり吠え続けてしまったり、恐怖心で震えが止まらなかったりしてしまうことがあります。
社会性を身につけさせるためには、外出が可能になったパピーの頃から、お散歩などでよそのワンちゃんに触れ合いをさせる、ワンちゃんOKのお店に連れて行ってみるなどがおすすめです。
しかし、ワンちゃんにも持って生まれた性格があるため、無理強いはよくありません。
根気よくワンちゃんに合ったトレーニングの方法を探し、相手をしてあげてください。
目的のドッグランがあれば事前に情報収集しておきましょう。
情報を調べるには、ドッグランの公式サイトを閲覧する、利用したことのある犬友さんに聞いてみることがよいです。
調べておきたいことは、
・必要な証明書
・利用料金、利用時間、定休日
・サイズ分け
・ルール
このようなことを調べておけば、スムーズにドッグランを利用できるでしょう。
ドッグランに持っていくべきものをご紹介します。
多くのドッグランでは、「狂犬病予防接種済証」「ワクチン接種証明書」の提示をルールとしています。
利用したいドッグランでは、どの証明書を提示する必要があるのか必ず調べておきましょう。
マナー袋、ティッシュ、飲み水など、お散歩で持ち歩いているグッズは持っていきましょう。
ドッグランによっては飲み水が置かれていないところもあります。
利用する前に排泄は済ませておくべきです。
しかし、万が一のことを想定し、サッと処理できるペットシートは持参しましょう。
心配な場合は、マナーパンツを履かせて入場するとよいですね。
ドッグランによっては「マナーパンツ着用で入場」というルールのところもあります。
ドッグランでは飼い主さんが守るべきルールが7つあります。
それぞれ見ていきましょう。
ドッグランの出入り口には、ワンちゃんの脱走防止のために扉が設置されています。二重になっているところも多いです。
出入りするときは、扉付近にワンちゃんがいないことを確認し、素早く開閉をするようにしましょう。
ドッグラン内に入ったら、まずはリードを着けたまま一周してみましょう。
そして、ワンちゃんが遊べそうな感じならばリードを外してみてください。
しかし、飼い主さんのなかには入場した途端にリードを外してしまうひともいます。
突進してくる可能性もあり、ワンちゃんによっては恐怖心になりかねないので、注意が必要です。
思わず話に花が咲いて、つい自分のワンちゃんから目を離してしまう飼い主さんも少なくありません。
目を離した少しの間に、ワンちゃんが迷惑をかけたり、かけられていたりといったこともあります。
くれぐれも目を離さないようにしましょう。
ドッグラン内でおやつをあげる行為はNGです。
よそのワンちゃんも欲しがってしまい、トラブルの原因になってしまいます。
おもちゃも同様で、おもちゃの取り合いが起こりやすくなります。
おもちゃの持ち込みをOKとしているドッグランでも、よそのワンちゃんがいるときは使用しないほうが賢明です。
小さな子どもは予期せぬ動きをしたり、急に大声や甲高い声を出したりします。
子どもに興味を持ったワンちゃんが近づき転倒させてしまったり、逆に近寄ってきた子どもに恐怖心を持ち、吠えたり噛んでしまったりする事故がないとは言い切れません。
「愛犬に慣れているから、よそのワンちゃんも大丈夫なはず」とは思わず、小さな子どもを連れていくことは避けるべきです。
また、ドッグランはワンちゃん専用の施設なので、犬以外の動物は連れて行かないでください。
よそのワンちゃんを勝手に触ること、写真を撮ることはマナーに反しています。
どちらの行為も必ず飼い主さんの許可を得てからにしましょう。
ヒート中はフェロモン分泌により、男の子のワンちゃんを興奮させてしまいます。
興奮した男の子が女の子をしつこく追いかけまわし、ワンちゃんのたちも飼い主さんたちも相当なストレスになります。
トラブルになる可能性も高いので、ヒート中の利用は避けるべきです。
尚、ほとんどのドッグランでは「ヒート中のご利用はお控えください」としています。
また、伝染病の皮膚疾患などの感染症の治療中は、ほかのワンちゃんにうつしてしまう可能性があるので完治してから利用するようにしましょう。
ドッグランでリードを外した瞬間、愛犬が気持ちよさそうにを駆け回る姿に目を細める飼い主さんも多いことでしょう。
普段はリードを付けて飼い主さん主導で歩いていることがほとんどですよね。
そのためワンちゃんは、首や背中を引っ張られることがなくなり、気分爽快で自由を満喫しているのかもしれません。
ドッグランは事前に情報収集をして準備をし、基本的なルールさえ守れば、ひともワンちゃんも楽しめる施設です。
ワンちゃんがドッグランを気に入ってくれるといいですね。
]]>今回ご紹介するのは、次に挙げる日本原産の13犬種です。
・天然記念物に指定されている6犬種(柴犬、秋田犬、紀州犬、四国犬、北海道犬、甲斐犬)
・土佐犬
・グレートジャパニーズドッグ(アメリカンアキタ)
・狆(チン)
・日本スピッツ
・日本テリア
・屋久島犬
柴犬や秋田犬のように有名な犬種もいれば、聞き慣れない犬種もいるでしょうか。
日本原産の犬種には、次に挙げる共通した特徴があります。
・尻尾は巻尾または差尾(さしお)
・換毛期があるため、夏場と冬場で見た目のイメージが変わる
・飼い主さんには忠実
・クールさと甘えたがりの二面性をあわせ持つ性格
それでは13種類それぞれのワンちゃんの特徴や性格についてご紹介していきます。
日本犬といえば「柴犬」を一番に思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
JKC発表の飼育頭数ランキングでは、小型の洋犬が目立つなか、柴犬は9位にランクインしました。
古来より人間と共生してきた柴犬は、リーダーと認めた飼い主さんには忠実で賢い犬種です。
しかし、飼い主さんとも絶妙な距離感を保つ「柴距離」を取る子が多く、独立心が強い性格をしています。
ですがその反面、甘えたがりの面を見せることもあり、二面性のある犬の代表格犬ともいえるでしょう。
がっしりとした体つきで高い身体能力を持っている秋田犬は、見た目、動作、歩く姿など、すべてに力強さを感じる犬種です。
渋谷駅にある「忠犬ハチ公」の話でも知られている通り、飼い主さんには大変忠実です。
ほかにも有名な秋田犬といえば、2020年6月に虹の橋を渡ったブサカワ代表の「わさお」くんでしょうか。
また、アイススケートのザキトワ選手が飼いだした「マサル」くん(実は女の子)によって、秋田犬が一躍世界中に広まりましたね。
紀州犬は一見すると柴犬の白に似ていて判別が難しいですが、標準的な体格に差があり、柴犬より大きいです。
また、紀州犬といえば白色というイメージが強いですが、毛色はほかにも赤、胡麻色があります。
紀州犬はJKCが2022年に発表した飼育頭数でも36頭と極めて少なく、ペットショップで出会う確率は低いといえます。
家族にお迎えしたい場合は、信頼のおけるブリーダーから譲り受けることをおすすめします。
四国犬は高知県を中心に四国山脈の山間部で生息していた犬種です。
日本犬の中で最もオオカミに似ているといわれているだけあり、精悍な顔つきと骨太で筋肉質な外見です。
四国犬は縄張り意識が強く、リーダーと認めた飼い主さん以外に懐くことはほぼない傾向です。
警戒心や闘争心があるため、トレーニングはかなり難しいとされていますが、徹底すればほかの日本犬と同じように家族の一員として暮らすことが可能です。
北海道犬は元々北海道に暮らしていたアイヌ民族が、ヒグマやシカなどの野生動物を狩るために狩猟犬として飼っていた犬種です。
そのため勇敢で聴覚や嗅覚に優れています。
また、非常に厳しい寒さにも耐えられる厚い被毛が特徴的です。
北海道犬の毛色には人気のある白以外にも、黒、赤、虎、胡麻、褐色などがあり、実は豊富な毛色があります。
某通信会社のテレビコマーシャルで有名な白いワンちゃんは北海道犬です。
甲斐犬はもともと山梨県の山岳地帯で猟犬として活躍した犬種です。
日本犬らしく立ち耳と巻き尾が特徴的ですが、虎毛と呼ばれる被毛は甲斐犬を象徴する最大の魅力でもあります。
一度心を許した飼い主さんには大変忠実で、甘えん坊な一面を見せてくれることもあります。
感覚が鋭く、高い判断力を持っているため、狩猟や番犬には適した性格です。
元々土佐犬は、闘犬として活躍していた日本最強ともいわれている犬種です。
別名でジャパニーズ・マスティフともいいます。
小さめでも30kg、大きくなると100kgを超える土佐犬もいるようです。
ほかのひとやワンちゃんとは仲良くするのは難しいですが、飼い主さんには従順で縄張り意識が強いため、番犬には向いています。
グレートジャパニーズドッグは、第二次世界大戦後、アメリカ兵が秋田犬を連れ帰り、改良を重ねて誕生したといわれています。
秋田犬は大型犬ですが、グレートジャパニーズドッグの分類は超大型犬です。
アメリカでは人気のある犬種で、日本犬特有の立ち耳と巻尾にがっしりとした大きな体つきとつぶらな瞳が愛されている理由のようです。
また、飼い主さんと家族を外敵から守ろうとする意識が高く、温厚な性格をしている子が多く見受けられます。
狆は日本で初めて改良された小型の愛玩犬です。
現在は国内でも約300頭のワンちゃんが飼われています。
白をベースとした長毛のツートンカラーの毛色に、短い鼻と大きな目が特徴的です。
愛玩犬としての歴史が長いことから、一般的には愛嬌がある性格の子が多いです。
しかしその反面、繊細でプライドの高い性格も持ち合わせているので、適度な距離感を持って飼うことがポイントになります。
日本スピッツは、全身が純白の被毛で覆われていて、フサフサの尻尾が特徴的です。
スピッツとはドイツ語で尖っているという意味があり、口元や三角の立ち耳に表れています。
1950年代に日本スピッツの人気が絶頂期を迎えたこともありましたが、無駄吠えがネックとなり、飼育頭数が減少してしまいました。
しかし、現代では改良され、温和で愛嬌のある性格の子が多く、日本犬の飼育頭数を見る限りでは秋田犬より多く飼われている犬種です。
頭部はブラックまたはブラウン、胴体は真っ白といったコントラストが美しい犬種です。
体格はチワワやトイプードルくらいの小型犬サイズで、被毛は短く絹のような手触りをしています。
性格は穏やかで飼い主さんに甘えん坊ですが、社交的も兼ね備えているため、小さな子どもやよそのワンちゃんとも仲良くできます。
屋久島犬とは、鹿児島県の南南西にある屋久島内だけで飼われてきた犬種です。
血統書はなく、JKCの飼育頭数にも入っていないため、正確な飼育頭数はわかりません。
屋久島犬として認知されるようになったのも20年ほどなので歴史は浅いです。
大きな立ち耳、筋肉質な体つきが特徴的で、狩猟犬として活躍していたため動作は機敏です。
柴犬や秋田犬のほかにも、日本原産のワンちゃんがいることがわかりました。
日本犬は古くから猟犬や番犬などとして活躍してきたため、忍耐力があり、体を動かすことを好みます。
日本犬にありがちな性格としては、飼い主さんにも適度な距離を保つ子が多く、かまってほしいときにだけ寄ってくる猫のようなツンデレ気質が特徴的です。
飼いやすさでは小型の洋犬におされがちな日本犬ですが、パピー期のきちんとしたトレーニングで飼い主さんに大変忠実に育つでしょう。
独特な雰囲気のなかに愛くるしさを兼ね備えた日本犬が、これからも末永く愛され続けていってほしいと願います。
]]>コングとは、コング社が販売しているワンちゃん専用の商品のことで、商品名であり社名でもあります。
コングは中が空洞になっていて、そこにおやつやフードを入れます。
ワンちゃんはにおいにつられ、コングを転がしたり、前脚で固定して中のおやつやフードを出そうとしたりします。
「どうしたらおいしいものが出てくるかな?」と、頭を使いながら遊べるおもちゃなのです。
コングは良質な天然ゴム100%でできているため、壊れにくく、ワンちゃんの興味が引きやすい知育おもちゃとして世界中の飼い主さん、獣医師、ドッグトレーナーに選ばれ続けています。
現在のコングは、コロンとした形状のものや、平たい骨型のもの、ブーメランのような形をしたものなど、さまざまな商品が販売されています。
今回の記事では、もっとも知名度が高くて、人気のあるコロンとしたかたちのコングをご紹介していきますね。
まずコングの使い始めは、「コングで遊ぶと楽しい・おいしいものが出てくる」といったように、ワンちゃんに興味を持ってもらうことが大切です。
ワンちゃんの目の前で、飼い主さんがコングを投げてみたり、転がしてあげたりと、一緒に遊んであげるといいですね。
コングの形状により、予想しにくい方向にバウンドするため、ワンちゃんの興味をそそり楽しく遊べます。
ワンちゃんがコングを捕らえたとき、偶然でもおやつやフードが出てくると、ワンちゃんの興味や楽しさはヒートアップしていくでしょう。
そして、ワンちゃんは「どうすればコングからおやつやフードが出てくるか?」をどんどん学習するようになります。
注意点としては、おやつを中に詰めすぎないことです。
ギューギューと詰め込んでしまうと、おやつやフードが出にくくなり、難易度が上がってしまいます。そうなると、ワンちゃんによっては諦めてしまう子もいるかもしれません。
最初のうちは、おやつが出てきやすいような分量にしましょう。
暑い季節には、冷凍したおやつやフードをコングに入れて与えると、熱中症や夏バテ対策に効果が期待できます。
ここではコングがワンちゃんにもたらす7つのメリットについて詳しく解説します。それではひとつずつ見ていきましょう。
ワンちゃんのおもちゃ類のなかで、ひとつの商品からサイズと硬さの種類を選べるものは多くはありません。
その点コングは、年齢や体格(お口のサイズ)に合った種類が販売されている点が魅力的です。
コングを購入するときにはまず、ワンちゃんのライフステージからサイズと硬さを選びましょう。
ワンちゃんにとってサイズが小さすぎると誤飲の可能性が高くなってしまいます。逆に大きすぎると顎や歯に負担がかかり過ぎます。
また、ワンちゃんにとってやわらかすぎるとすぐに壊れてしまいますし、硬すぎると歯が欠損してしまう恐れも出てきてしまいます。
サイズ表記をよく見て、ワンちゃんに最適なコングを選んであげてくださいね。
コングは良質な天然ゴム100%で作られています。
天然ゴムはヤシの木成分から作られているものなので、ワンちゃんが舐めても噛んでも安心で安全です。
コングに慣れてくると、前脚を上手に使ってコングを固定するようになります。
そして、コングを噛んでみたり、舌を上手に使ってコングの中をペロペロしたりするため、自然とだ液が出てくるでしょう。
だ液が分泌されることで、口内を殺菌し、口臭予防や歯石除去などの歯磨き効果があります。
おやつやフードを食べたいために、ワンちゃんも「どうやったら出てくるんだろう」と考えるようになります。
脳の活性化に役立つため、パピーは脳の成長を促されますし、シニア犬には認知症予防に効果的だといえるでしょう。
何かに集中すれば、長い時間ひとり遊びができるようになるワンちゃんもいます。
そのため、慣れないお留守番のときや、静かにしていてほしいときなど、おやつやフードを詰めたコングが役に立つかもしれません。
天候不良や体調によってお散歩に行けないとき、ワンちゃんはストレスを感じやすくなります。
投げるとどこにバウンドするか予想がしにくいコングを使って室内遊びをすることにより、ストレスを軽減し、運動不足解消にもなるでしょう。
パピーの期間中は、テーブルの角などの家具や、リモコンなどの家電製品などを噛んでしまう子も少なくありません。
いたずらだと捉えてしまいがちですが、歯がムズムズしてどうしようもなく、何かをカミカミしたいという生理的な欲求であることも多いです。
また、甘噛みの加減がよくわかっていないパピーに手を焼いてしまうことも多く、叱ってしまう飼い主さんも多いことでしょう。
しつけは大事なことですが、問題行動の抑制として、噛んでしまっても問題のないおもちゃ類をを与えてあげる工夫も必要かと思います。
パピーにはやわらかいコングを与えてあげることで、歯のムズムズが紛れる効果や、甘噛みの対象が飼い主さんの手からコングへと変わるかもしれません。根気よく学習させるようにしてあげてくださいね。
コングを選ぶ際は「ワンちゃんのお口のサイズ」と「硬さ」の2つの点に着目することが重要です。
サイズ選びの基準ですが、ワンちゃんのお口にすっぽりと入ってしまわない大きさであることが目安です。
あまりにもコングが小さすぎると、誤飲してしまう可能性もあるため、ワンちゃんのお口のサイズより大きめのコングを選びましょう。
サイズ表記をよく確認してから購入することをおすすめします。
コングの硬さは、ワンちゃんの年齢を目安に歯の状態に見合ったものを選びましょう。
販売されているコングの硬さは4種類あります。
永久歯が生えそろっていなかったり、甘噛みをしたりするパピーには、一番やわらかいコングを選ぶといいですね。
また、歯がもろくなっていたり、顎の力が弱くなっていたりするシニア犬には、やわらかいコングが適しています。
歯が丈夫な成犬には噛み応えのある硬さがおすすめです。
コングを使ったあとは、菌の繁殖を防止するために、しっかりと洗い清潔にしましょう。
基本的には次の4つの工程できれいになります。
1.ぬるま湯に浸す
2.内面をヘッドの小さな歯ブラシでこする
3.流水でよく洗い流す
4.完全に乾かす
内面のべたつきが気になる場合は、少量の食器洗い洗剤を溶かしたぬるま湯に浸し、べたつきが取れるまでしっかりと洗い、よく注ぐことがポイントです。
また、おやつやフードを入れていなくても、舐めたり噛んだりしているとワンちゃんのだ液は付着しているので、お手入れは欠かさずしてください。
コングはワンちゃんが楽しく遊べる知育おもちゃです。
年齢やお口のサイズでワンちゃんに最適なコングを選ぶことができ、天然ゴムで作られているため、安心安全だといえるでしょう。
ワンちゃんが楽しめて、脳が活性化される点もポイントが高いですよね。
ほかにも「だ液の分泌が促せるため、歯の健康に繋がりやすい」「ワンちゃんが夢中になって遊ぶため、集中力がつく・ストレス軽減に役立つ」「パピー期の歯のムズムズや甘噛みの抑制効果が期待できる」といった多くのメリットがあります。
使用したコングはその都度丸洗いをして、いつでも清潔なコングを与えてあげてくださいね。
]]>ひととワンちゃんが快適に過ごすため、家具を選ぶ際におさえておきたいポイントをご紹介していきます。
ワンちゃんがお布団やソファーに上がり、前脚で掘る行為をすることがあります。
この行為は、ワンちゃんが安眠するための寝床を作るためだといわれています。かわいい行為にも思えますが、破かれたり汚されては困りますね。。
ですので、布製の家具の場合は、爪を立てても引っかかりにくく、傷がつきにくい素材のものを選びましょう。
破れにくい素材のナイロン製やリップストップ生地、ポリウレタン生地などは耐久性に優れているといわれているのでおすすめです。
ワンちゃんと一緒に生活をしていると、同居している家族はワンちゃんのにおいに慣れて気にならなくなりがちです。
しかし、ワンちゃんの住んでいる家に訪問してきたひとのなかには、実は、ワンちゃん特有の体臭が気になることもあるようです。
ワンちゃんの汗腺は肉球と鼻先のわずかのみで、人間のように汗をかくことができないため、体臭が強くなりがちです。
そのため、布製の家具、ラグやカーペットなどの繊維製品には、消臭加工が施してあるものを選ぶとよいでしょう。
ワンちゃんがソファーやカーペットで粗相をしてしまったり、吐いたりしてしまうことがあります。
そのようなことを予め考えて、お掃除がしやすい撥水加工が施してあるものがおすすめです。
さらに、カーペットやラグなどは、汚れても家庭の洗濯機で丸洗いできるサイズや素材だと経済的です。
ワンちゃんの安全を考えると、家具の高さや角の部分にはこだわりたいものです。
テーブルの高さや家具の装飾品がちょうどワンちゃんの目の高さと同じだと、顔周りや頭の部分に怪我を負ってしまう可能性もあります。
また、低い位置に棚板がある家具だと、ワンちゃんの口や手が届いてしまい、いたずらしてしまうこともあります。
ジャンプ力があるワンちゃんや大型犬は飛び乗ってしまうことが容易です。
怪我に繋がる可能性が高く、とても危険です。
さらに、家具と床の間に隙間があると、探検心で入ってしまうワンちゃんもいるかもしれません。
その家具のサイズを測り、置いたときにワンちゃんの目線がどこになるか、ワンちゃんの立場や目線になって考えてみてください。
ひとの目線では意外と気づかないことがあります。
飼い主さんはワンちゃんの安全を確保してあげることが大切です。
ひととワンちゃんが快適に過ごすためには、ひとがくつろぐスペースにワンちゃんが横になったときのスペースをプラスした家具を選ぶようにしましょう。
でも、ワンちゃんの体のサイズには個体差がありますよね。
ここでは「小型犬・中型犬」と「大型犬」に分けて、おすすめの家具選びのポイントについてお伝えしていきます。
小型犬や中型犬と一緒にリラックスするには、ローソファーかフロアチェアのような、座面が低い位置にあるものがおすすめです。
ワンちゃんのなかには、飼い主さんがくつろいでいるとき、寄り添うようにしてくる子もいますよね。
ワンちゃんが飼い主さんの隣にくるとき、自力で昇り降りできる高さなら、足腰に負担がかかりにくく安全です。
さらに、飼い主さんとワンちゃんの心地よいスペースには、ワンちゃんのお気に入りのタオルケットなどを敷いてあげると快適に過ごせるでしょう。
ワンちゃんは自分のにおいが付いたものがあると落ち着いて過ごせますし、爪による引っ搔き傷や、体臭が直接家具に付かないようにする防止の役割もあります。
小型犬・中型犬と快適な暮らしを求めるときは、高低差の少ない家具選びをおすすめします。
大型犬は当然体が大きいので、ひとと一緒にリラックスするときは、座面の広い家具がおすすめです。
ソファーで一緒に座るなら、ひとが座り、さらに2~3人が座れるスペースがあるとよいでしょう。
L字型のカウチソファータイプだと、ひとも大型犬もゆったりできるのでおすすめです。
ソファーのカバーは取り外し可能なタイプか、そうでなければカバーを付け、洗濯して清潔を保ちたいものです。
また、大型犬は体高もあるので、タンスやダイニングテーブル、家具の飾り棚など、高い位置でも簡単に手が届きます。
うっかり物を落としてしまい、ワンちゃんが怪我をしたり、誤飲してしまったりしたら大変です。
そのようなことにも注意して、家具を選びましょう。
さらに、大型犬は力も強いので、家具が動いてしまわないような対策を取るようにしてくださいね。
パピーやシニア犬では、家具を選ぶ際に気をつけるべき点が違ってきます。
それぞれ見ていきましょう。
パピーにとっては、目に見えるものすべてに興味を持ち、さらに歯がムズムズするという理由から家具類を噛んでしまう時期があります。
多いのは、タンスやテーブルなどのコーナーの部分や、カーペットの端、床置きしてあるゴミ箱、カーテンのタッセル、飼い主さんのスリッパなどです。
ただし、パピーにとっては、ただ遊んでいるだけで悪気はありません。
一般的に、きちんとトレーニングをすると、ワンちゃんは2歳前後には落ち着いて生活をするようになるといわれています。
それまでは、あらかじめ家具の周りにガードをつけておく、物をワンちゃんの手や口が届かないところに置くなどの対策をしましょう。
対策をしておけば、ひともワンちゃんもストレスフリーになるはずです。
シニア期になると足腰が弱ってくるワンちゃんが増えてきます。
そのため、段差や階段、高低差のある家具はつまづいたり、落下してしまったり、怪我の原因に繋がりやすくなります。
シニア期のワンちゃんがいるおうちで新しい家具を置く場合、できるだけ高低差の少ないものを選ぶとよいでしょう。
たとえばソファーですが、昇り降りのときに足腰に負担がかかりにくいローソファーがおすすめです。
でも、「ローソファーはインテリアに合わないから…」という飼い主さんもいるでしょう。
そのようなときは、ベッドやソファーの昇り降りがスムーズになるワンちゃん用のステップをプラスすれば、ワンちゃんも安全で快適に過ごせるようになりますよ。
ワンちゃんと快適に過ごせる家具選びについてお伝えしました。
ワンちゃんと暮らすときの家具選びでは、耐久性があるもの、消臭加工・撥水加工がしてあるものといったように、メンテナンスが楽になることも考えたいものです。
また、ワンちゃんの安全面を考えて、高さや角に丸みを帯びた家具を選ぶことも大切です。
さらに、ワンちゃんのライフステージにも気を配り、パピーやシニア犬でもストレスフリーになるような家具を選びたいですね。
]]>ワンちゃんがこれから手術を受ける、もしくは手術を受けたばかりの飼い主さんは、ワンちゃんが元気になってくれることを心の底から願っていることでしょう。
手術を受けて、動物病院から退院してきたワンちゃんには、飼い主さんからの愛情たっぷりのケアが必要です。
まずはケアのなかでも重要な術後の食事についてお伝えしていきますね。
ワンちゃんが手術を受けるとなると、基本的には全身麻酔になります。
全身麻酔で手術を受ける場合は、手術前日の夜(21時が目安)から手術当日は絶水・絶食してくださいという指示が出ます。
体内に残留物があると、麻酔の効き目が悪くなったり、手術中に嘔吐してしまったり、手術そのものに支障をきたすことが理由です。
手術中に嘔吐してしまうと、ワンちゃんが窒息してしまう可能性が出てきてしまいます。それは大変危険なことです。
お腹が空いているワンちゃんを不憫に思ってしまいますが、安全に手術を受けるためには仕方ありません。
少量でも飲んだり食べたりしてしまうと手術は延期になってしまいますので、ワンちゃんと同居している全員が知っておくべきことです。
術後の食事は、基本的に獣医師からの指示を守れば、何ら問題はありません。
しかし、絶水・絶食し、麻酔をしたあとなので、消化機能に負担がかからない食事内容にするように心がけるべきです。
具体的にはやわらかいもの、刺激が少ないものがいいでしょう。
普段食べているフードをふやかしたり、ウェットフードを取り入れてもよいですね。
動物病院によっては「回復期用」のフードを取り揃えてあることもあるので、獣医師と相談の上、術後のワンちゃんに与えてみてもよさそうです。
ワンちゃんの様子をみて回復してきたようであれば、徐々に通常の食事メニューに戻していくようにしてください。
どのような手術を受けたかによっても術後の食事管理は変わります。
ワンちゃんが受ける手術のなかで多い「去勢・避妊手術」と「抜歯の手術」を受けたあとの食事管理についてご紹介します。
去勢・避妊手術は、多くのワンちゃんが受ける代表的な手術でしょう。
これらの手術は、発情によるストレスをなくし、将来的に生殖器の病気のリスクを減らす目的があります。
しかし、去勢・避妊手術を受けたワンちゃんは、活動量が減るなどの理由から、手術を受ける前までの給餌量では太りやすくなるといわれています。
食べ物から摂取したエネルギーが消費エネルギーを上回ってしまうからです。
市販されているフードには「去勢・避妊手術あとのワンちゃん用」と種類があります。
去勢・避妊手術を受けることが決まったら、それまで食べていたフードから切り替えを行うとよいでしょう。
フードの切り替え時期は、去勢・避妊手術を受けた後に日数をかけ、ゆっくりと新旧のフードの割合を変えていくことがポイントです。
術後のワンちゃんの様子と便の状態を観察しながら行うようにしてください。
ワンちゃんによりますが、だいたい抜歯後の3~4日程度は痛みが残るようです。用意したごはんやお水、おやつにも興味を示さないことがあります。
痛みや違和感があるため、口の中に食べ物を入れたり、噛んだりといった行為をしたくないのだと思われます。
それでも空腹を訴えてくる場合には、ウェットフードなど、やわらかいごはんやおやつを与えてあげるようにしてみるのもいいでしょう。
ワンちゃんが何も食べないときは心配になりますが、無理に食べさせなくても大丈夫です。痛みが少なくなって食欲が戻れば、ワンちゃんから進んで食べるようになります。
獣医師の指示やアドバイスを聞き、ワンちゃんの様子をよくみてあげてくださいね。
術後の食事管理はとても大事ですが、そのほかにも飼い主さんがしてあげるべきケアはあります。
ワンちゃんは手術前は絶水・絶食をしなくてはならず、手術当日は麻酔をかけられ、もしかしたら術後の痛みでかなりのストレスを感じる可能性があります。
ナーバスになり、鳴いたり吠えたりしてしまうワンちゃんや、手術の恐怖心が残ってしまい、食事を摂ることすら拒否してしまうワンちゃんもいるようです。
術後はおうちに連れて帰ってきたら、ワンちゃんができるだけ安静にできるように気を配ってあげましょう。
激しい運動はもちろん避け、お出かけやお散歩については獣医師からOKが出るまで控えるべきです。
動物病院では術後の処置として、傷口を舐めてしまわないようにエリザベスカラーを付けることが多いです。
ワンちゃんの唾液に含まれる菌から感染症になってしまうこともあるため、獣医師から外してもよいという指示が出ない限りは付けておくべきです。
エリザベズカラーは首回りに付けるため、動きに制限が出てとても嫌がるワンちゃんもいますよね。
そのようなワンちゃんには、術後に着るワンちゃん専用の服もあります。
傷口を舐めてしまうことも回避できるので、術後服でもよいかどうか、獣医師に相談してみてくださいね。
術後は抗生物質などのお薬が処方されます。ワンちゃんの体を回復させるための大切なお薬です。
「回復してきたから飲ませなくてもいいかな」と飼い主さんの判断で投薬を中止してはいけません。
お薬の服用期間については、必ず獣医師と相談するようにしてください。
術後にもっとも気をつけるべきことは、感染症対策です。
傷口まわりだけではなく、ワンちゃんのトイレ、寝床やケージ、ワンちゃんが動き回る室内スペースは清潔に保つようにしてください。
特にワンちゃんが使うトイレは、排泄物を放置したままだと菌の繁殖に繋がってしまいます。排泄後はすぐに片付けましょう。
また、ごはんやおやつを食べた後の食べかす、抜け毛にも注意が必要です。
大切なワンちゃんが手術を受けたとき、飼い主さんは回復の兆しが見えるまで心配でたまらないと思います。
ワンちゃんができるだけ早く回復するためには、術後のケアはとても大事です。
術後のワンちゃんの食事は、やわらかく消化のよさそうなごはんやおやつを与えてあげてくださいね。
また、術後のワンちゃんは感染リスクが高まります。生活スペースは清潔を保つように心がけましょう。
また、動物病院から処方されたお薬はきちんと飲ませてあげてくださいね。
ワンちゃんの一日も早い回復を願っています。お大事にしてください。
]]>お薬を拒否するワンちゃんは多く、大変な思いをしている飼い主さんは少なくありません。今回はお薬の種類別に服用させるときのポイントや飼い主さんができる5つのことを詳しく解説します。また、ワンちゃんにストレスを与えないように飲ませるコツもご紹介します。
]]>一般的にお薬を飲みたがらないワンちゃんは多いですが、ワンちゃんにもお薬を飲みたくない理由はあります。
良薬は口に苦しということわざがありますが、「おいしくないから口に入れたくない」という理由は、ワンちゃんにも当てはまっているのかもしれません。
また、「においが苦手」という理由もあるでしょう。
ワンちゃんはにおいに敏感なので、お薬特有のにおいに拒否反応を示すことも少なくありません。
さらに、飼い主さんがお薬を飲ませなければと焦ったり、お薬を拒否したワンちゃんにイライラしたりしてしまうこともあるかと思います。
このような理由からワンちゃんは、お薬というものはおいしくない、においが苦手、飼い主さんが嫌なことをしてくると認識してしまい、お薬を拒否するようになってしまいます。
ワンちゃんが嫌がってしまうときに無理やり飲ませるのは避けるべきです。
嫌がるのを無理やり飲ませたことがあると、お薬の袋をガサガサしただけでも、お薬を見ただけでも逃げ回ってしまうことになりかねません。
では、ワンちゃんがどうしてもお薬を飲んでくれないときはどうしたらいいのでしょうか。
お薬の種類別にワンちゃんに与えやすくする方法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
錠剤やカプセル剤は、中に粉や液状のお薬が入っているため、苦味などが軽減されたり、飲みやすいのが特徴です。
しかしその反面、お水なしで服用すると、喉や食道に張り付きやすく、粘膜を傷めてしまうこともあるという点があります。
お水と同時に飲んでくれれば問題は少ないのですが、元々お水を飲まないワンちゃんには、いつも食べているフードやおやつに混ぜておくとよいでしょう。
ワンちゃんが嫌がらなければ、飼い主さんが直接お口の中に入れるという方法もあり、インターネットの情報や動画などでも飲ませ方を知ることができます。
しかし、この方法は、普段から口や鼻の周りを触っても嫌がらないワンちゃんだと成功しやすい方法です。
まずは一度、実際に獣医師がやっているところを見せてもらったほうがよいでしょう。
きちんとやり方を教えてもらってから試すようにしたほうが賢明です。
粉薬は消化がよく、効き目が早いという点がメリットです。
粉薬の場合は、普段食べているフードやおやつ、またはワンちゃんの好きな食べ物にかけるか混ぜるかすると与えやすいでしょう。
きついにおいではなく、苦味がなく、少量であれば、抵抗なく飲めてしまえるワンちゃんもいます。
もし、食べ物にかける、混ぜる方法がうまくいかなかった場合は、ワンちゃん専用のミルクに溶かして与えてみるのもおすすめです。
お水で溶かしたものをシリンジやスポイトで与える方法も有効なので、お薬を処方されたときに獣医師に相談してみてください。
液剤やシロップ剤は、お薬の成分が溶けているものなので、消化吸収がよく効き目も早いという点が特徴です。
この種類のお薬が処方される場合、一般的にはシリンジかスポイトも一緒に出してくれる獣医師が多いです。飲ませ方についても獣医師から説明があります。
液剤とシロップ剤には甘味が付いているものが多いので、ワンちゃんは比較的飲みやすいかもしれません。
しかし、どうしてもワンちゃんが苦手とするお薬の形状があるかもしれませんし、飼い主さんがシリンジやスポイトで与えにくいこともあるでしょう。
そのような事態が予測できるのであれば、診察中に獣医師に相談してみてくださいね。もしかしたら同じ効能の別の形状のお薬に変えてくれることもあります。
この章では、ワンちゃんにお薬を服用させるために飼い主さんがすべき4つのことについてお伝えします。ぜひ参考にしてください。
まずは、ワンちゃんがストレスを感じにくく、お薬を与える飼い主さんがリラックスすることが大切です。
ワンちゃんはいつも飼い主さんの様子を見ているので、普段と違う言動を察する能力は高いです。
できるだけいつもと同じような接し方で、おやつやご飯を与えるときの自然な流れでお薬を与えてみ
てくださいね。
最終的にワンちゃんがお薬をきちんと飲めたかどうかの確認はとても大事です。
ワンちゃんのなかには、おやつやご飯に混ぜたはずのお薬だけを残したり、後から口に入れたはずのお薬を吐き出したりする賢い子もいます。
うまく飲み込めたか最後まで、飼い主さんは目の前で見守ってください。誤嚥にも十分な配慮が必要です。
一般的に多くのワンちゃんは、味やにおいでお薬を敬遠しがちです。お薬だけをそのまますんなりと飲んでくれるワンちゃんは少ないでしょう。
しかし、飼い主さんが無理やりワンちゃんのお口に入れてはいけません。嫌がったワンちゃんに噛まれてしまう恐れがあり危険です。
ワンちゃんも年齢を重ねてくると、病気になったりケガをしたりして、お薬を飲まなければならないことが増えてきます。
将来的なこともふまえて、ワンちゃんがお薬を服用することに抵抗感を持たないようにするための工夫は大切です。
それでは、お薬を飲みやすくする代表的な工夫を3つご紹介していきます。
いつも食べているフードのなかに入れてみるのが一番自然かもしれません。
しかし、フードだけを食べて、お薬だけが器に残っていたという事態もあるようです。
器やその周りにお薬だけが取り残されていないかの確認を忘れないでくださいね。
ワンちゃんの好きな食べ物と一緒に与えてみるのも有効な手段です。
例えば、チーズやヨーグルト、サツマイモなど嗜好性が高く、食べ物自体に強いにおいがあるものがおすすめです。
ポイントは、初めから食べ物とお薬をワンちゃんの目の前に出さないことです。
なぜなら、大好物の食べ物でも警戒心によって食べなくなってしまう可能性が高まるからです。
まずは食べ物だけを与え、食べる勢いがついた時点でお薬を与えてみてください。
お薬を包んで隠してしまうことができる、ワンちゃん専用の投薬補助トリーツや服用ゼリーが市販されています。
投薬補助トリーツは、お薬自体は見えなくなり、お薬特有のにおいも軽減されます。「新しいおやつかな?」と、ワンちゃんがお薬を飲んでくれるかもしれません。
動物病院でもペットショップでも見かけます。ご飯やおやつに混ぜた方法がだめだった場合はこちらを試してみるとよいでしょう。
しかし、大好物のおやつに包んでみたり、フードに混ぜ込ませたり、あの手この手を使ってもワンちゃんが嫌がってしまうこともありますよね。
ワンちゃんが嫌がってどうしても与えることが難しいときは、早めに獣医師に相談しましょう。
ワンちゃんにお薬を飲ませることに大変な思いをしている飼い主さんも多いことでしょう。
しかし、何かしらの体調不良により服用が必要なわけですから、ワンちゃんが一日でも早く回復できるように飼い主さんもがんばりどきです。
獣医師の指示は守る、お薬を与えるときはまず飼い主さんが普段通りにする、きちんと飲めたか最後まで確認をする、飲みやすい工夫をすることがとても大切です。
大切なワンちゃんがお薬を飲まなくてもいいようになることを願っています。
]]>ワンちゃんが下痢を起こしてしまうには、さまざまな原因が考えられますが、早急に原因を突き止めることが大切です。
一般的にワンちゃんの便は、ティッシュなどで掴んだときに、形状が保たれたままなら正常な便だといわれています。
掴んだときに形が崩れたり、色が赤や黒だったり、ゼリー状になっているうんちだと胃腸の状態がよくない可能性が高いです。
それでは、ワンちゃんが下痢になる代表的な原因を3つご紹介していきます。
ワンちゃんが口にしたもので下痢を起こしてしまった場合、大きく分けて4つのことが考えられます。ひとつずつ見ていきましょう。
いつもと違う新しいおやつやフードを与えたときに下痢を起こすワンちゃんもいます。
これまで与えたことのない食べ物をあげるときは、少量ずつ与え、2~3日は便の様子をよく観察するようにしましょう。
フードを切り替える場合は、日数をかけてゆっくりと新旧のフードの割合を変更していき、ワンちゃんの様子と便の状態を見ながら行ってください。
また、下痢を繰り返しているのであれば、実はいつも食べているおやつやフードが合っていないことも考えられます。
食事の内容を見直す必要があるといえます。獣医師に相談してみましょう。
特定のものを食べた後に下痢を起こす場合は、食物アレルギーを発症している可能性もあります。
「もしかしたらこの食べ物かも…」と心当たりのある飼い主さんは、その食べ物を避けてみてください。下痢がおさまる可能性もあります。
ただし、食物アレルギーは特定のアレルゲン物質を突き止めて、ワンちゃんに与えないようにすることが非常に大切です。
飼い主さんの自己判断で解決するのではなく、動物病院を受診し、アレルギー検査を受けることをおすすめします。
食べ過ぎたことで胃腸が消化不良を起こし、下痢になるワンちゃんもいます。
ワンちゃんは勝手に食べることはできないので、飼い主さんがおやつやフードの給餌量を決める必要があります。
たとえばお散歩中ですが、ワンちゃんにとって有害とされる草花や落ちているタバコの吸い殻、ゴミなどを誤食し、下痢や嘔吐の症状を起こしてしまうこともあります。
ひどい症状になると、けいれんや意識障害、命を落としてしまうこともあるのです。
好奇心旺盛なパピーはどのようなものでも興味津々で、床や地面に落ちているものをくわえたり、舐めたり、口の中に入れてしまう危険性があります。
高齢になったワンちゃんのなかには、嗅覚や視覚が衰えてしまい、誤食する可能性も少なくありません。
お散歩中はワンちゃんから目を離さないようにして、室内でもワンちゃんの手が届く範囲に食べてはいけないものを置かないように注意しましょう。
ウイルスや細菌感染の影響により、下痢の症状が起こることもあります。
代表的な感染症としては、犬バルボウイルス感染症、ジステンパーウイルス感染症、犬コロナウイルス感染症などのウイルス感染症、大腸菌、サルモネラ菌などの細菌感染、回虫や寄生虫などの寄生虫感染が挙げられます。
主な感染症はワクチン接種である程度予防できますが、完全ではないため、感染してしまった場合は下痢や嘔吐の症状がみられます。
ウイルスの動きが活発になる冬場は特に注意が必要です。ウイルスは、空気が乾燥し、湿度が下がると活発化して飛散します。
湿度と気温が低いと、ひともワンちゃんも体温が下がると同時に、ウイルスに対しての抵抗力も下がってしまいます。乾燥した空気の中で呼吸していると、のどや鼻の粘膜のバリア機能が低下し、ウイルスが侵入するため、体調が悪くなるというわけです。
また、寒い季節は暖房をつけてお部屋の温度を高くすることが増えてきますよね。
しかし、ワンちゃんは暑さを感じるとパンディングをするので、口や鼻からウイルスが侵入しやすい状態に陥ります。
ワンちゃんが過ごすお部屋の温度や湿度、空気の乾燥、水分補給をさせることに十分気をつけてあげてくださいね。
ストレスが原因で下痢を起こしてしまうワンちゃんもいます。
ストレスによって自律神経の働きが乱れてしまい、消化器官の動きが悪くなってしまうという理由からのようです。
ワンちゃんがストレスに感じることは、長時間のお留守番、動物病院の受診、慣れていない場所への外出、飼い主さんとのコミュニケーション不足などが考えられます。
これらのストレスを解消してあげることで下痢の症状がおさまる場合もあります。
飼い主さんと長時間離れると下痢になりやすいワンちゃんは、分離不安症になっている可能性も否定できないので、一度獣医師に相談してみるとよいでしょう。
ワンちゃんが下痢を起こし始めたとき、食事などをどのようにしてあげたらいいのか悩む飼い主さんも多いでしょう。
ここでは飼い主さんができる2つの対処法をご紹介します。
下痢の症状が現れ始めた初期段階に、ご紹介する2つのことを意識して対応してみてください。
下痢をしているときは体内の水分まで失われてしまい、脱水症状に陥りやすいため、積極的に水分を摂らせるようにしましょう。
ただし、一度に大量のお水を飲むと胃腸に負担がかかってしまいますので気をつけてください。
下痢をしているワンちゃんは、おおむね消化機能が弱っていることが多いといえます。
消化吸収のよい食べ物を選んで与えてあげてください。
普段食べているフードに少量のお水やお湯をかけ、やわらかくすると消化がしやすくなります。
下痢をしていても食欲があるときは、高タンパクで低脂質の鶏肉や白身魚、サーモン、食物繊維が豊富なサツマイモ、かぼちゃなどを与えてあげるとよいでしょう。
しかし、一回に与える量は少なめにすることが重要なポイントです。
特に食物繊維を多く含んでいる食材は、便を固形化する働きがありますが、一度にたくさん食べると胃腸に負担がかかりやすいともいわれています。少量ずつ与えながら、時間をかけて様子をみるようにしましょう。
下痢の症状がおさまるまでは、消化のしにくい硬いジャーキーやクッキー、体を冷やしやすいキュウリやトマト、脂質の多いお肉は避けたほうがよいです。
1~2日ほどしても下痢がおさまらないときは、動物病院を受診しましょう。
動物病院を受診するべきか、悩む飼い主さんも多いでしょう。
悩む理由としては、「下痢をしているけれど食欲も元気もある」ではないでしょうか。
下痢をしていても、元気があって食欲があるときは、2日ほど様子をみてもよいかもしれませんが、便の形状や色、においなどの観察は引き続き行ってください。
しかし、以下の3つが当てはまる場合は、できるだけ早く受診をすべきです。それぞれ見ていきましょう。
ワンちゃんにとって有害なものを食べてしまったとわかる場合には、すぐにでも動物病院を受診するべきです。
玉ねぎなどのネギ類やチョコレート、ぶどうやレーズン、キシリトールなどは一口でも食べてはいけません。舐めることも危険です。
また、鶏の骨、画鋲、釘など先端の尖ったものを誤飲してしまうと、胃や腸に刺さってしまい、消化器官に穴が開いてしまいます。すると腹膜炎を起こし、下痢、嘔吐、発熱、腹痛などの症状が現れ始めます。
どのようなものを誤飲してしまったか答えられるようにし、ただちに動物病院を受診してください。
下痢のほかに嘔吐している、元気がない、ぐったりしている、落ち着かない様子でいるときは、できるだけ早く動物病院を受診するようにしましょう。
下痢や嘔吐を繰り返しているうちに脱水症状になっていて元気がないのかもしれません。
逆に落ち着かない様子であれば、お腹が痛すぎて苦痛を感じていることもありえます。
また、もしかしたら何か有害なものを口にしてしまっていて、ワンちゃんがSOSを出している可能性も考えられます。
一般的に下痢の便の色は、茶色もしくは薄茶色であることが多いでしょう。
しかし、あきらかに血が混じっている、鮮明な黄色もしくは緑色、黒っぽい色をしている、ゼリー状粘液が混じっているときも受診するべきです。
見慣れない便の色である場合は、体内で何かしらの病気が発生してしまっているかもしれません。
早めに受診すれば、回復への日数も早くなる可能性が高まります。飼い主さんは自己判断で済ませることはせず、獣医師に診せてください。
動物病院に連絡をすると「できれば便を持ってきてください」と言われることが多いです。病院に到着し、便を渡せばすぐに検査ができ、獣医師が処置をしやすくなるでしょう。
また、下痢を起こしてからのワンちゃんの様子や便の回数、量、状態などの情報は診察に役立ちます。観察していたことを落ち着いて伝えてくださいね。
ワンちゃんに下痢の症状がみられたときは、原因に合った対処法をすることが大切です。
ワンちゃんが下痢になってしまったとき、飼い主さんができることは、水分補給をさせること、消化のよい食べ物を与えることです。
しかし、1~2日経っても下痢の症状がおさまらない場合は、動物病院を受診すべきです。
有害なものを口にしてしまった時点では、できるだけ早く動物病院に連れて行ってください。
下痢を起こす原因はさまざまですが、ワンちゃんからのSOSサインと捉え、見逃さないようにしましょう。
]]>フリーズドライ製法とは、調理した食品を凍結させて水分を抜き、そのままの形で保存する製法のことです。
最近の食料品売り場では、お湯を注ぐだけで簡単に食べることができるお味噌汁や雑炊、鍋の素なども多く見かけるようになりました。
栄養価と風味が失われることなく便利で手軽なことから、普段の常備食としてや災害時の保存食として購入しているひとも少なくありません。
さらには、栄養面や保存性、安全性の高さから、宇宙食としても活用されていたり、最近では離乳食にもフリーズドライ製法のものが取り入れられたりしています。
ワンちゃんのフードやおやつにもフリーズドライ製法が用いられているものもあり、多くのメリットがあることから注目を浴びています。
それではフリーズドライの特徴的なメリットを詳しくご紹介します。
フリーズドライ製法のフードやおやつは、生の食材をそのまま凍結させるため、栄養素が壊れにくく、鮮度を保つことができます。
また、水分を抜くことで腐敗しにくくなり、保存期間も長くなります。
水分量の多い食品は傷みやすいため、微生物の繁殖するスピードが早くなってしまいます。そのようなことから、食品の腐敗を防止するために保存料や添加物が多く含まれています。
ワンちゃんの健康を考えると、保存料や添加物が入ったフードやおやつはできるだけ避けたいものですよね。
その点フリーズドライ製法で作られたフードやおやつなら、保存料や添加物は一切使用されていないので、ワンちゃんの健康を損なう要素を取り除くことができるでしょう。
さらに、フリーズドライ製法によって食材の風味や食感も損なわれず、嗅覚に優れたワンちゃんの食いつきも良いとされています。
そして、フリーズドライのおやつは簡単に手で細かくすることができ、軽量であるため、外出時の携帯に便利です。
メリットをまとめると、次の通りになります。
・風味や旨味が凝縮されていて栄養価が高い
・添加物不使用でも保存期間が長くなる
・簡単に与えることができる
・食いつきをよくするためのトッピングにもなる
・軽量なので携帯に便利である
メリットがある一方で、フリーズドライ製法のフードやおやつには注意すべき点があります。
まず、フリーズドライ製法は製造工程が複雑でコストがかかるため、価格が高めになることがあります。
また、一部のワンちゃん犬には食材に対するアレルギー反応が出ることもあるため、原材料の選び方にも注意が必要です。
さらに、フリーズドライ製法で作られたフードやおやつは水分が抜かれているため、割れやすく、湿気を含みやすいという特徴もあります。
食品自体に水分が含まれていないので、食べた後はお水を飲むように促してあげることも必要です。
割れやすい特徴があるため、お散歩や外出時の携帯用おやつとして持ち歩く場合は、袋ではなく、密封ケースなどに入れることをおすすめします。
ワンちゃん用のフリーズドライ商品も数多く見受けられるようになりましたが、大切なワンちゃんが口にする食べ物については、飼い主さんは慎重に選びたいですよね。
この章では、フリーズドライ製法で作られたフードやおやつの選び方とポイントについて解説していきます。
フリーズドライ製法のフードやおやつを選ぶときには、品質の確認が重要です。
まず、製造元の信頼性や品質管理体制を確認しましょう。
また、原材料の種類や配合比率、栄養成分表などをチェックすることも大切です。
さらに、製品の保存方法や賞味期限も確認し、品質の良い商品を選ぶようにしましょう。
パッケージに記載されている原材料、保存方法、賞味期限、製造元の欄をよく確認するようにしてくださいね。
フリーズドライ製法のフードやおやつを選ぶときには、原材料の選び方も重要です。
ワンちゃんの健康を考える上で、良質なタンパク源や野菜、果物などが含まれているかを確認しましょう。
また、添加物や合成着色料などの人工的な成分が含まれていないかもチェックしましょう。
食物アレルギーのあるワンちゃんの飼い主さんは、くまなく確認するようにしてくださいね。
フリーズドライのおやつやフードを作るためには、大規模な設備が必要なため、コストがかかります。また、加工する、凍結させるといった製造工程の手間ひまがかかり、どうしても販売価格が高くなってしまいます。
フリーズドライ製法で作られたフードやおやつの価格は一般的に高めですが、その分品質や栄養価が高いこともあります。
購入する際には、ワンちゃんの健康状態や食いつき、経済的な面を総合的に判断するようにしましょう。
『水分を摂らないワンちゃん』
フリーズドライのフードやおやつは水分が浸透しやすいため、お水やお湯をかけてから与えてあげると、自然に水分も摂れるようになります。
日頃からお水を飲む量が少ないワンちゃんに適した方法かもしれません。
『歯が弱くなっているワンちゃん』
歯が弱くなっていると、噛む力も弱くなるため、固いフードやおやつを食べたがらなくなるワンちゃんもいます。そうなると栄養不足が心配になりますよね。
栄養価が高いフリーズドライを水分でふやかして与えることで、ワンちゃんは食べやすくなるでしょう。
歯周病だったり、シニア犬になって歯が弱くなったりしているワンちゃんに適しているでしょう。
フリーズドライ製法を用いて作られたフードやおやつのメリットと注意点、選び方のポイントについてお伝えしました。
フリーズドライ製法の食べ物は、栄養価が高く、素材本来の旨味や風味が損なわれることがないため、新鮮な状態のままおいしく食べることができます。
ワンちゃんの健康を守るためには、栄養をしっかりサポートできるフードとおやつを選ぶことが大切です。
ワンちゃんが口にする食べ物には十分な注意を払ってあげてくださいね。
]]>ワンちゃんは食べた物を便として排出するまで、どのような流れで消化しているのでしょうか?ひととの違いはあるのでしょうか?
ワンちゃんの主な消化機能の仕組みについてご紹介していきます。
ひとと違い、ワンちゃんの唾液には消化酵素が含まれていません。
なので、食べ物を噛んでも口内では消化はしていないため、小さくなった食べ物はそのまま胃へと流れていきます。
食べ物を噛んで小さくしたあとは、嚥下(えんげ)といわれる飲み込む流れに移ります。
ワンちゃんによっては、食べ物をあまり噛まずに飲み込んでしまう子もいますよね。
喉に詰まらせたり、消化がしにくくなったりする可能性があります。そういうワンちゃんには、あらかじめ食べ物を与える際、飼い主さんが小さくして与えてあげてください。
ワンちゃんが食べ物を飲み込むと、胃へ到達するまではおよそ5秒ほどだといわれています。
しかも、噛まずに丸飲みした食べ物は、そのままの形で胃の中へたどり着きます。
そして分解酵素を含む胃液によってタンパク質を分解します。食べ物は柔らかくドロドロしたものになり、腸へと運ばれていきます。
胃からやってきたドロドロした食べ物は、膵臓からの膵液と肝臓からの胆汁などの消化液が混ぜ合わされ、消化酵素となり、さらに細かく分解されて栄養素の消化と吸収が行われます。
そして、そのような働きで、タンパク質はアミノ酸へ、炭水化物は単糖類と呼ばれるブドウ糖などへ、脂質は脂質酸やグリセリンへと分解され、小腸に吸収されます。
小腸では必要な栄養素と水分が吸収されますが、不要になった残りのものは大腸へと運ばれます。
その残留物は一時的に直腸内に留まりますが、一定の量になると便として排出されます。
そもそもワンちゃんとひとは、消化機能に違いがあり、主な大きな違いとしては以下の2つのことが挙げられます。
早速見ていきましょう。
ひとは雑食動物であるため、お肉だけではなく植物性食品も適度に消化できる機能がありますが、ワンちゃんは本来肉食動物です。そのため、消化機能はお肉を消化することに特化しています。
お肉や動物性タンパク質を主成分とする食事が適しているといわれているのは、このような理由からです。
しかし、長い年月の流れとともに、ひとと共生してきたワンちゃんは、いつしか雑食に近い肉食になりました。
現代のワンちゃんには、お肉類だけではなく、適度な植物性食品や乳製品、食物繊維なども適量与えてあげるようにしましょう。
注意すべき点としては、ワンちゃんにはワンちゃん専用の食べ物を与えるようにし、消化によくないひとの食べ物を与えることは避けるべきです。
ひととワンちゃんと比べると、ひとの消化器官は複雑で長く、食べ物を消化するスピードは遅いです。また、ひとは生肉をはじめ、生の食品を食べると胃腸の調子が悪くなる可能性が高いです。
しかし、ワンちゃんの胃や腸はひとよりも短く、強い胃酸を保持しています。このことより、生肉を含む生の食べ物や固い骨などでも消化するスピードが早いといわれています。
ひとは食べ物を口に入れてから便として出すまでにおよそ24時間から72時間かかりますが、ワンちゃんは12時間から24時間で行います。
もしかしたら、ワンちゃんがおやつやフードを頻繁におねだりするのは、ひとが考えているよりもずっと早く消化しているからなのかもしれませんね。
ワンちゃんの胃腸の調子が悪くなったときや、シニア期に入って消化機能が低下してきたかな?と見受けられるワンちゃんには、どのような食べ物を与えていいのかわからないこともあるかと思います。
この章では、消化機能が弱っているワンちゃんにおすすめの食べ物をご紹介します。ぜひ参考にしてください。
消化機能を助ける食べ物といえば、多くのひとは野菜を思い浮かべるでしょう。
ワンちゃんに与えてもよくて、食物繊維を含んだ野菜には、じゃがいも、さつまいも、かぼちゃなどが挙げられます。甘味があるため、好んで食べるワンちゃんも多いのではないでしょうか。
しかし実は、ワンちゃんは繊維質の多い野菜を消化することはあまり得意ではありません。消化不良を起こしたり、お腹の中でガスが溜まってしまったりすることがあるので、与えすぎには十分に気をつけてください。
脂質はワンちゃんのエネルギー源として欠かせない大切な栄養素です。
また、ワンちゃんの皮膚と被毛を守る役割もあります。
ただし、消化機能が弱まっているワンちゃんには、牛肉や豚肉は脂分が多いためお腹の負担になりやすいです。鶏肉や馬肉のほうが脂質が少ないため適しているといえます。
タンパク質は、ワンちゃんの体つくりに欠かせない栄養素のひとつで、バランスよく摂取することが大切です。
タンパク質が不足すると、元気がなくなったり、毛艶が悪くなったりといった症状がみられるようになります。
逆にタンパク質を過剰に摂取し過ぎると、腎臓や肝臓に負担がかかり、腎結石や尿路結石などの病気を起こす可能性が高まります。
良質なタンパク質であるお肉やお魚、卵、乳製品などを摂ることにより、筋肉の維持や体内の代謝が上がります。
ワンちゃんの様子を観察しながら、適度な量を与えてあげてくださいね。
下痢や嘔吐などを頻繁に起こしたり、なかなか便が出なかったりするワンちゃんは、消化機能が弱まっている可能性が高いです。
消化機能を正常にしてあげないと、ワンちゃんは食欲が落ちて元気がなくなってしまうこともあります。
ぜひとも早急に、ご紹介する対処法を検討してみてください。
ワンちゃんは我慢強い動物だといわれていますが、お腹の調子が悪いことは辛いことです。
個体差はありますが、ワンちゃんによっては消化機能の働きがよくない子もいます。軟便や下痢を起こしがちだったり、逆に便秘がちだったりする子もいます。
ワンちゃんの下痢や嘔吐がおさまらない、2~3日便が出ないなどの異変がある場合は、できるだけ早めに動物病院を受診するようにしましょう。獣医師に相談し、アドバイスを求めることをおすすめします。
動物病院で処方されたお薬でいっとき症状は治りますが、繰り返し症状が出てしまう場合は、普段与えているフードやおやつがワンちゃんの体質に合っていない可能性も考えられます。
または、食べている物の中にアレルゲンが含まれていて、下痢や嘔吐を起こしているのかもしれません。
獣医師に相談するときも役に立つので、いつも与えているおやつやフードを記録しておくといいですね。パッケージに記載されている原材料の部分を撮影しておくといいでしょう。
便秘がちなワンちゃんは水分が足りていないことも考えられます。
夏場はもちろんのこと、冬場でも積極的にお水を飲ませるようにしてみてください。
ひとはお腹の調子が悪いとき、食欲が落ちてしまいますよね。治りかけや完治後は、消化のよいものを選んで食べるかと思います。
ひととワンちゃんは消化機能に違いはありますが、弱まっているときはワンちゃんも同じように消化のよいものを与えてあげるようにしましょう。
普段食べているフードをふやかしてみたり、消化吸収のよい野菜を細かく刻んでみたり、お肉の種類を替えてみてもいいかもしれません。
ただし、ワンちゃんの様子や便の形状などをよく観察してくださいね。
ワンちゃんの消化の仕組み、ひととの違い、消化機能を助ける栄養素についてご紹介しました。
ひとが食べ物を消化し、便を出すまでにおよそ24時間から72時間かかるところをワンちゃんは12時間から24時間で行います。
このようにワンちゃんが食べ物を消化するスピードが早いのは、腸がひとよりも短いためです。
そのため、良質な便を一日に二回以上出すワンちゃんは、消化が十分に働いているといえるでしょう。
消化機能が弱まっているワンちゃんには、食物繊維や脂質、タンパク質を含む食材をおすすめします。また、お肉の種類は牛肉や豚肉と比べ、脂質が少なく低カロリーな鶏肉や馬肉に替えてみるのもよいかもしれません。
ワンちゃんの健康についての具体的なアドバイスがほしい場合は、かかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。
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柔らかいおやつは、犬種を問わず、パピーやシニア犬でも食べやすいこと、消化がよいことが特徴です。
一般的にワンちゃんに与える「柔らかいおやつ」には、以下のようなものが挙げられます。
・柔らかいジャーキー
・乳製品:チーズ・ヨーグルト
・ビスケットの類:ビスケット・クッキー・パンタイプのもの
・野菜類:さつまいも・かぼちゃ
・フルーツ類:スイカ・バナナ・りんご
ひと言でおやつといっても、飼い主さんの認識によっては、おやつではなくドッグフードのトッピングという食べ物もあるかと思います。
個体差はありますが、ワンちゃんは3歳以降になると歯周病のリスクが高くなり、噛む力が弱くなる傾向があります。
基本的におやつは、躾が成功したときやお留守番ができたときのご褒美として与えるものです.
ただ、食欲不振だったり、胃腸の調子がよくなかったりするときは、消化のよい柔らかいおやつを栄養補給として与えてあげるとよいでしょう。
「ドッグフードだけでは栄養が不足しているのでは?」と心配な場合は、柔らかく、そして栄養価が高いおやつを栄養補助として与えてあげてもいいですね。
それでは次は、柔らかいおやつを与えるメリットとデメリットについても、それぞれを詳しく解説していきます。
柔らかいおやつを与えるメリットにはどのようなことがあるのでしょうか。以下のようなことが考えられます。
・躾のご褒美として与えやすい
・消化しやすい
・手でちぎりやすい
・即時にエネルギーになりやすい
・パピーやシニア犬は食べやすい
・ドッグフードを受けつけないときの栄養補助になる
特徴でもお伝えしたように、柔らかいおやつはどのワンちゃんでも食べやすく、消化がよいものが多いです。
食欲不振のときや胃腸の調子がよくないときには、ドッグフードの栄養補助として与えてあげるとよいでしょう。
また、柔らかいおやつは手で簡単にワンちゃんが食べやすいサイズにできるものが多いため、飼い主さんが与えやすく、ワンちゃんが食べやすくなるので躾のご褒美として適しています。
柔らかいおやつのデメリットとして考えられることは、すぐに食べ終わってしまうため、ワンちゃんが「もっと欲しい」という要求が多くなることではないでしょうか。
柔らかいおやつは硬いおやつと比べると、カロリーが高いものが多いため、ワンちゃんからの要求に応えることは避けるべきです。
おやつの与え過ぎによって体重が増加する、ドッグフードを食べずにおやつの要求ばかりしてくるなどという可能性が高まります。
また、脂肪分の多いおやつを食べ過ぎるとワンちゃんの内臓に負担がかかりやすくなります。
柔らかいおやつでも低脂肪タイプのものや、カロリーが低いものを選ぶようにしましょう。
長く味わえる硬いおやつは、ワンちゃんにとってストレス解消になったり、歯や顎を丈夫にしたりといった特徴があります。
一般的にワンちゃんに与える「硬いおやつ」には、以下のようなものが挙げられます。
・ジャーキー
・歯磨きガム
・牛皮ガム
・動物の骨、角
・煮干し
硬いおやつは噛む時間が長くなるため、歯石が付きにくくなる、歯周病の予防になるといった効果が期待できます。
また、歯が丈夫で健康体な成犬には、動物の骨や角、GoDoggy商品では鹿の角などといった「硬さを十分に楽しめるおやつ」がおすすめです。
そうでないワンちゃんでもある程度の硬さのあるGoDoggyのヒマラヤ産ヤクチーズなどのおやつを食べることで、ストレスを軽減できたり、安眠効果を得られるようになったりすることが期待できます。
硬いおやつといっても、商品によって硬さは異なるため、ワンちゃんの歯や噛む力、飲み込む力、消化力に合ったものを選んで与えてあげてくださいね。気になる場合は、獣医師にあらかじめ相談することをお勧めします。
それでは、硬いおやつのメリットとデメリットについて、詳しく解説していきます。
硬いおやつを与えることのメリットは、以下のようなことが挙げられます。
・歯や顎を丈夫にする
・歯磨き効果が期待できる
・ストレス解消になる
・長持ちする
・注意をそらせる
硬いおやつは噛む回数が多いため、歯や顎を丈夫にする効能が期待できます。
また、長時間カミカミすることで、歯に挟まった食べかすや歯石を除去できるといったメリットもあります。
そして、ワンちゃんはすぐにでもお散歩に行きたいのに、その時はどうしても飼い主さんが行けないときなどには、硬いおやつを与えて注意をそらすようにするとよいでしょう。
長持ちしますし、ワンちゃんのストレス解消にもつながります。
永久歯がまだ生え揃っていないパピー、虫歯や歯周病になっている、またはその可能性が高いワンちゃん、明らかに飲み込む力が弱くなったシニア犬に硬いおやつを与えることは避けるべきです。
また、さらに注意すべき点としては、たとえ歯が丈夫な成犬でも、長期間に渡って継続的に与え続けると、歯が摩耗する可能性が高くなるかもしれないということをお伝えしておきます。
そして、硬いおやつでも時間をかけて噛み続けると、やがて丸飲みできるほどの大きさになることもあるので十分な注意が必要です。
硬いおやつに限らず柔らかいおやつでも、飼い主さんの目が届くところで与えるようにしてあげてください。
まずおやつを与える目的を考えてみましょう。おやつを与える目的として多いのは、「躾のご褒美」としてではないでしょうか。
躾のご褒美だとすると、はじめからワンちゃんが食べやすい大きさになっているもの、または、その場で飼い主さんが手で簡単に細かくできたり、ハサミで容易に切れたりできるものがよいでしょう。
次におやつを与える目的として、「ごはんの栄養補助として」ワンちゃんに与えているという声も飼い主さんから多く聞かれます。
シニア犬の場合は、年を重ねるにつれ、飲み込む力が弱くなったり、消化機能に衰えが出たりすることで、ドッグフードの食いつきが悪くなるワンちゃんもいます。
そうなると必要な栄養が足りなくなる可能性も出てきますよね。
また、食欲減退気味のワンちゃん、妊娠中や産後のワンちゃん、病中病後のワンちゃんには、栄養価が高いおやつを選ぶ必要があります。
おすすめは、馬肉や鹿肉を原材料とした無添加のおやつです。
アレルゲンが少なく、牛肉や鶏肉などよりも栄養価が高いといわれています。
商品によって柔らかいものも、硬いものもありますが、ワンちゃんが食べやすいサイズで販売されているものもあり、躾のご褒美やごはんのトッピングに適しています。
昨今では栄養価が高いといわれ、販売されているおやつの種類は数多くあります。
しかし、その時々でワンちゃんに合っているかどうか、商品の安全性に問題はないかを見極めることは大切なポイントになるでしょう。
歯に異常がないワンちゃんならば、驚くほど硬い、まるで石のようなおやつでも噛んで食べることができます。
ですが、見た目には異常がないように見えても、シニア犬の歯はもろくなっている可能性が高いので、シニア期に入ったら、これまで与えていたおやつの種類を見直すとよいかもしれません。
GoDoggyのサイトでは、「おやつ診断」ができます。ワンちゃんに合うおやつにはどのような商品があるのか、興味のある飼い主さんはぜひされてみてくださいね。
今回ご紹介した柔らかいおやつと硬いおやつについて、振り返っていきます。
・犬種を問わず、パピーやシニア犬、歯がもろくなっているワンちゃんでも食べやすく、消化がよいという特徴がある
・食欲不振時のワンちゃんや病中病後のワンちゃんなど、栄養不足が気になるワンちゃんへの栄養補助として与えてあげるとよい
・歯石が付きにくくなる、歯や顎が丈夫になるといったように歯のケアに役立つ
・長持ちするため、ワンちゃんのストレス解消につながる
おやつは躾のご褒美や栄養補助として与えるべきで、柔らかさ硬さに関係なく、「ワンちゃんの状態に合ったもの」で、「栄養価が高いものを適量」あげることが大切です。
ワンちゃんの状態を観察し、その時々で適したおやつを選んであげてください。
柔らかいおやつでも硬いおやつでも、それぞれにデメリットもあるのでその点には注意しましょう。
普段から柔らかいものと硬いもの両方を用意しておくのもよいかもしれません。
]]>これから子犬をお迎えするかた、子犬を家族に迎えて間もない飼い主さんは、ワンちゃんにあげるべきごはんや、どのようなものを与えれば栄養になるのか気になりますよね。今回はパピー期のワンちゃんにあげたいごはんの種類や気をつけたい栄養面を解説します。また、ワンちゃんにあげてはいけないものもあわせてご紹介します。ぜひ参考にしてください。
]]>パピーのワンちゃんを家族に迎えることが決まると、ベッドやゲージ、首輪など、さまざまなペット用品を用意する必要が出てきます。なかでも、もっとも大切で必要なものは「パピーのワンちゃん専用のごはん」です。
基本的なことですが、ワンちゃんにはひとと同じ食べ物を与えません。総合栄養食のドッグフードが主食となります。
パピーのワンちゃんが健やかに育つためには、その時期に見合ったごはんをあげることが重要です。
この章では、初めてパピーのワンちゃんを迎える飼い主さんがごはんのことで疑問に思うことについて解説します。ためになり、役立ちますのでぜひ参考にしてみてください。
それではまずはじめに、離乳食やミルクをあげたほうがいいかについて解説します。
初めてパピーのワンちゃんを家族に迎えるひとのなかには、「まだ子犬だから、離乳食やミルクを与えたほうがいいのかな?」と思うひとも多いのではないでしょうか。
結論から言いますと、パピーのワンちゃんに離乳食は与えなくてよいです。
その理由ですが、環境省による改正動物愛護法によると、「子犬や子猫の販売および販売目的の展示は生後56日(8週)以降でなければならない」と定められています。
そのため子犬が飼い主さんの家族になる頃には、離乳食期は終わっていることになります。
ですから、お迎えしたパピーのワンちゃんには離乳食ではなく、パピー専用のドッグフードを与えてあげてくださいね。
次にミルクですが、これもまた離乳食期が終わっているパピーのワンちゃんには、必ずしも与える必要はありません。しかし、ペットショップからお迎えする際、店員さんからミルクを与えることを勧められるケースもあります。
パピーのワンちゃんは、生まれてから飼い主さんのお宅にたどり着くまで、飼育環境の変化を経験します。なかには、短期間のうちにめまぐるしい移動をするパピーのワンちゃんもいます。
環境の変化を経験することで、何も食べない、落ち着きがない、遊ぼうとしないなど、元気がなくなってしまうこともあるのです。
お迎えしてしばらくのうちは、それまで食べていた食事内容に似たものを与えてあげたほうが、安心して食べてくれるかもしれません。飼い主さんのおうちに来る前に、どのようなミルクを与えられていたかについても把握しておくとよいですね。
しっかりと様子をみて、新しい生活に早く順応してもらうように配慮してあげるべきでしょう。
初めてパピーのワンちゃんをお迎えする飼い主さんのなかには、「フードの種類がたくさんありすぎて、どのフードを選んでいいのかわからない」という声もあります。確かに売り場でもネットでも、数多くのドッグフードが売られていますし、ひとことでパピー用といってもどれがいいのかわからないですよね。
最善策としては、ペットショップやブリーダーのところで食べていたドッグフードがあれば、それを用意することです。
お迎えするときにドッグフードを切り替えてしまうと、かえって下痢や嘔吐などの問題が発生してしまうことがあるかもしれないので、まずはペットショップやブリーダーのところで食べていた、離乳食期後のドッグフードを引き続き与えることをおすすめします。
パピーのワンちゃんは食べ慣れているものを与えられることで、新しい環境でも安心感が持てるはずです。環境の変化によるストレスはできる限り減らしてあげたいものです。
離乳食期以降から生後6カ月くらいまでは、成長が著しい時期なので、たくさんの栄養とエネルギーが必要な時期です。とはいえ、パピーのワンちゃんは胃袋がまだ小さいため、一度にたくさんの量を食べることはできません。
理想的なごはんの回数は、空腹による低血糖を起こりにくくするため、1日3回から4回に分け、時間の間隔は約8時間くらいで与えるとよいといわれています。
与え方ですが、自由に食べられるようにと置きっぱなしにするのはよくありません。食べ物に興味を持たなくなったり、偏食になってしまったりする可能性が高いです。
ごはんを出すときは、飼い主さんの指示(マテ・おすわり・ヨシ)に従うように躾をしつつ与えるようにしましょう。
「パピー用のドッグフードはいつまで与えればいいの?」と疑問に思う飼い主さんも多いのではないでしょうか。
一般的には、チワワやトイプードルなどの超小型犬は生後8カ月頃まで、ダックスフンドやジャックラッセルテリアなどの小型犬は生後10カ月頃まで、柴犬やシュナウザーなどの中型犬は生後12カ月頃まで、ゴールデンレトリバーや秋田犬などの大型犬は生後18カ月頃が目安となっています。
このように、体の大きさによってパピー用のドッグフードを与える期間は異なります。ドッグフードの袋に記載されていますので確認をしてみてください。
パピー用から成犬用のドッグフードへの切り替え時期は非常に重要です。なぜかというと、パピー用のドッグフードは少量でも栄養が摂取できるように栄養価が高く設定されているからです。
成犬になったにもかかわらず、高栄養のドッグフードを食べ続けていると肥満の原因になったり、消化機能に負担がかかり過ぎたりします。
ただし、切り替え時期にはまだ早い気がするものの、肥満の傾向がみられるときは、切り替えを少し早めたほうがよいかもしれません。飼い主さんが判断しかねる場合は、獣医師に相談するとよいでしょう。
パピーのワンちゃんは離乳食期が過ぎてからの成長は早く、骨格や筋肉、歯といった体の組織をつくるためにたくさんの栄養が必要になります。
パピーのワンちゃんの健やかな成長を促すために特に必要とされている栄養素とその働きは以下の通りです。
主な働き:脳と目の発達を促す
離乳前のパピーのワンちゃんは、母乳から直接DHAを摂取していましたが、離乳後はできなくなるため、DHAを含むドッグフードを与えるようにしてください。学習能力や記憶力の発達に大きな役割を担います。
主な働き:血液、骨、筋肉、皮膚・被毛をつくるもとになる
タンパク質は健康な体をつくるにあたり重要な栄養素です。タンパク質が不足すると免疫機能が低下してしまうため、皮膚にトラブルが起こる、慢性の下痢になる、寄生虫に感染しやすくなるなどの症状が起こりがちになります。逆に過剰に与えすぎると、腎臓に負荷がかかりやすくなり、肝臓機能に低下がみられるようになるため注意が必要です。良質なタンパク質をバランスよく与えてあげてください。
主な働き:骨の発達と成長をサポートする
ワンちゃんは体内でミネラルをつくることができないので、食事で摂取する必要があるため、ミネラルが配合されたドッグフードを食べることが大切です。ミネラル不足のワンちゃんは、土を食べる、おしっこをした後に自分の性器を舐める、食糞するなどの行為がみられるようになります。変わった行為を繰り返し起こしている場合は、ミネラル不足が考えられるため、動物病院を受診するようにしてください。
主な働き:体細胞、筋肉、神経、体の組織をつくる
脂質の主な働きは、エネルギー源になるほか、体温保持や臓器の保護などが挙げられます。また、炎症を抑える働きもあります。成長が著しいパピーのワンちゃんや健康なワンちゃんには、脂質はとても必要性が高い成分ですが、成犬になってから与えすぎてしまうと肥満の原因になってしまいます。
主な働き:骨や歯を丈夫にする
パピーのワンちゃんに必要な栄養素は、細胞を正常に働かせるミネラルが必要不可欠ですが、なかでもカルシウムとリンはとても重要な成分です。この2つの成分は、摂取のバランスが重要で、バランスが取れていないと低カルシウム血症や高リン血症が生じ、骨の成長に障害がみられることもあります。
パピーのワンちゃんに与えてはいけない食べ物をご紹介する前に、全年齢のワンちゃんに与えてはいけない食べ物をご紹介します。
口にしたら命にかかわることもあるため、ぜひとも知識を持つようにしてください。
ワンちゃんには、口にしたら命にかかわる食べ物や飲み物があります。わりと知られていなかったり、意外だと思われたりする飲食物が少なくありません。ぜひ参考にしてください。
『食べ物』
・ネギ類(玉ねぎ、長ねぎ)
・チョコレート
・ぶどう
・イチジク
・レーズン
・プルーン
・ドライフルーツ
・グレープフルーツ
・香辛料(わさび、からし、コショウ、唐辛子など)
・甲殻類(カニ、エビなど)
・生卵
・生の豚肉、鶏肉
・鶏の骨
・ナッツ類
・キシリトール など
『飲み物』
・コーヒー
・ココア
・紅茶
・アルコール類
・牛乳 など
これらの食べ物や飲み物を誤ってワンちゃんが口にしてしまうと、下痢や嘔吐、意識障害、最悪の場合は命にかかわることもあるため、十分な注意が必要です。
また、ひとが食べたり飲んだりしているものをワンちゃんに与えることは避けるべきです。ひとの飲食物はワンちゃんにとって高カロリー過ぎたり、消化がしにくかったりします。味付けがされている飲食物の中に、ワンちゃんにとって有害とされる成分が含まれていることもあります。
たとえワンちゃんが欲しがっても与えるべきではありません。ワンちゃんの健康を最優先にすることを心がけてください。そして、与えても大丈夫かどうか判断に迷うときは獣医師に相談するようにしましょう。
全年齢のワンちゃんに与えてはいけない食べ物にプラスして、パピーのワンちゃんには与えてはいけない、避けるべき食べ物がありますのでご紹介していきます。
まず挙げられるのは、硬いものです。
パピーのワンちゃんの乳歯は、生後4カ月頃から抜け始め、1歳になるまでに永久歯が生えそろいます。(※個体差があるので目安としてください。)
この時期にあまりにも硬いガムやジャーキーなどを与えてしまうと、歯が折れてしまうことがあります。ひとと同じく、一度失った永久歯は二度と生えてきませんので十分な注意が必要です。
次に気をつけたいものは、消化がしにくいものです。
パピーのワンちゃんはまだ消化機能が未発達なため、肉類や生野菜、バナナを与えるのは生後半年を経過してからにしましょう。
カリカリのドライタイプのドッグフードも与え始めは食べにくそうにするかもので、ふやかして与えることがおすすめです。ウェットフードと混ぜてあげてもよいでしょう。
ミルクや牛乳を与える場合は、ワンちゃん専用のものにしてください。ひとの牛乳はワンちゃんにとってカロリーが高く、乳糖(ラクトール)の含有量が多すぎます。胃腸に負担がかかり、下痢の原因になります。水で薄めて与えることも避けるべきです。
パピーのワンちゃんがごはんやおやつを食べた後、次のような行為をしている場合は、気が付いた時点で速やかに動物病院を受診すべきです。
頻繫に体のどこかを掻いている場合は、何かしらのアレルギーを起こしている可能性が高いため、動物病院を受診すべきです。その際は、どのようなものを与えたか、しっかりと答えられるようにしておいてください。
獣医師に相談の上、アレルギー検査を受けてみるとよいでしょう。ただし、パピー期にアレルギーだと判定された食べ物や草花でも、成犬になってから再検査をするとアレルギーではなくなっていることもあります。逆にアレルギーが増えていることもあります。
パピーのワンちゃんは消化機能が未発達なので、フードの変更や食べ過ぎ、長時間の空腹などにより下痢や嘔吐を起こしてしまうことがあります。また、環境の変化によってストレスを感じてしまっていることも考えられます。
長く続く下痢や嘔吐がみられるときは、寄生虫や感染症にかかっていたり、食物アレルギーだったりする可能性もあります。
そのような状態を改善しないでいると、ワンちゃんの体はどうにかして栄養を取り込もうとします。そのような状態が長ければ長いほど、やがて下痢が治まって消化機能が良好になっても、摂取した栄養を取り込むような体になっているため、少量の食事でも太りやすくなりがちです。
よって、下痢の原因が何であるかを早急に突き止め、改善する必要があるのです。下痢や嘔吐を繰り返している場合は、早めに動物病院を受診し、獣医師に相談するようにしましょう。
パピーのワンちゃんにあげたいごはんや栄養のこと、与えてはいけない食べ物についてご紹介しました。
パピーのワンちゃんには、離乳食期が終わってから成犬になるまで、その期間に応じた栄養素とエネルギーがたくさん必要であることがわかりました。
特に必要な栄養素は、DHA、タンパク質、ミネラル類、脂質、カルシウムとリンでしたね。これらを過不足なく、バランスよく与えてあげることで健やかな成長をサポートできるでしょう。
パピーのワンちゃんが食後に体のどこかを搔いていたり、下痢や嘔吐を繰り返し起こしていたりする場合は、迷わず動物病院を受診すべきです。早めに処置を行えば、改善も早くなります。
愛くるしいパピーのワンちゃんですが、食事やおやつの習慣、トイレトレーニング、ほかのワンちゃんとの接し方など、パピー期にしっかりとした躾をすることはとても重要なことです。飼い主として責任をもって躾をし、たくさんの愛情をもって育ててあげてください。
]]>保護犬活動とは、保護犬を助けるための活動のことです。保護犬の現状を見極めて、問題点を改善し、保護犬に新しい家族が見つかるような支援を行います。
それでは早速ですが、保護犬の現状と問題点から見ていきましょう。
保護犬とは、野犬と呼ばれるワンちゃん、迷子になり飼い主の元に戻れなかったワンちゃん、飼い主の諸事情で飼えなくなったワンちゃん、ペットショップで売れ残ってしまったワンちゃん、悪徳ブリーダーからレスキューされたワンちゃんなど、何らかの理由で保護されたワンちゃんのことを指します。
昨今では多頭飼育崩壊の現場からレスキューされているワンちゃんや、飼い主が高齢で飼えなくなり行き場を失ったワンちゃんの様子がテレビやニュースでも度々話題になっていますよね。
そういったことで世間には、保護犬に対する認知度が高まり、関心を持つひとが増えてきているようです。
保護犬にはさまざまな問題があります。一部のワンちゃんは、虐待や過酷な環境での生活の影響を受けているため、信頼関係の構築や社会化に時間がかかることがあります。また、年齢や健康状態によっては、治療やケアが必要な場合もあります。
保護されたとしても、必ず新しい家族に迎えられるワンちゃんばかりではありません。生涯をシェルターで過ごすワンちゃんもいるのです。
保護されたワンちゃんの行く先が気になるところですが、大きく分けると「動物愛護センター」または「シェルター」と呼ばれる保護施設に一時的に収容されます。
「動物愛護センター」は、法令に基づき、全国の都道府県または市区町村に設置されている施設です。規模は地域によってさまざまですが、動物の引き取りや捕獲、譲渡、動物愛護の啓発活動を行っています。
動物愛護センターと保健所はどう違うかというと、保健所は殺処分までの期間を収容するところなのでトレーニングや散歩などは業務外です。
では、もうひとつの保護施設である「シェルター」とはどのような施設なのでしょうか。詳しくご紹介していきます。
シェルターは、アニマルシェルターやドッグシェルターなどと呼ばれることもあります。動物愛護センターとの違いとしては、シェルターは法令に基づいてはおらず、NPO法人や民間の保護団体であるという点です。
保護された犬にとってシェルターは、一時的な居場所ですが、適切な食事やワクチン、フィラリア検査などの医療ケア、健康管理を受けることができます。
また、散歩や社会化のための活動も行われていて、新しい家族に出会うための適性を身につけるようなトレーニングを受けています。
全国的に保護されるワンちゃんは年々減少傾向にありますが、里親探しが難航するケースも少なくありません。
一部の犬は、過去の虐待や捨てられた経験から、不安や恐怖を抱えています。また、シェルターの環境は一時的なため、ストレスを感じることもあります。
しかし、保護犬が新しい家族と暮らすためには、ひとと共生することを学ばなくてはなりません。
そのようなワンちゃんのために、シェルターのスタッフやボランティアのひとたちが時間をかけてワンちゃんの心をほぐすような工夫と労力をかけています。
ですが、シェルターは一時的に保護する場所であるため、収容されているワンちゃんの数が多くなり過ぎると、保護する必要のある新たなワンちゃんを救済することができなくなってしまいます。
保護してから里親に託すまでの期間を短くする必要がありますが、これもまた難しい問題となっていることも事実でしょう。
より多くのひとが、ワンちゃんを飼おうとしている際、ペットショップで購入する以外にも、譲渡会などで里親の選択肢もあるということを知ってほしいところです。
大きな社会問題ともなっている犬猫の殺処分ですが、殺処分ゼロを推進するべく、総力を挙げて取り組んでいる県が多く見受けられるようになってきています。
環境省が令和3年度に調査した「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」によると、動物愛護管理行政の実務を行う地方公共団体に犬が引き取りされた数は24,102匹、うち殺処分となった犬は2,739匹という公表結果でした。
しかし、そのような結果のなかでも、殺処分ゼロを実現した県があります。山形県、福井県です。
どちらの県も保護されたワンちゃんが飼い主さんの元に戻る返還率と、新しい家族に巡り会えた譲渡率が高いため、殺処分ゼロが実現されました。
殺処分ゼロを実現している背景には、動物愛護管理推進法の策定と、県の総力を挙げてのさまざまな取り組みを推し進めているという実態があります。
こうした大きな動きが全国的に広がれば、やがて国内の犬猫殺処分ゼロが実現するのも夢ではないかもしれません。
参考:環境省『令和3年(2021年)犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況(都道府県・指定都市・中核市)』
私たちにも保護犬を助けるためにできることがいくつかあります。
もし、「保護犬に私がしてあげられることはないかな」と思っているひとは、ぜひ参考にしてみてください。
まず私たちができることとして挙げられるのは、シェルターへの寄付や必要な物資の提供です。シェルターを運営するにはどうしても多額の費用がかかりますし、保護犬たちの食料品や生活必需品などが不足しがちな現状です。
さらに、保護犬のなかには疾患を抱えているワンちゃんもいて、そのための治療費もシェルターへの寄付金でまかなっています。より多くの寄付金が集まることで救える命が増えるといっても過言ではありません。
悲しく切ないことですが、現状では飼い主の都合や経済的な理由で捨てられるワンちゃん、虐待を受けたワンちゃんが保護されるケースが後を絶ちません。
しかし、シェルターでは、再びひとへの信頼関係を取り戻すために、スタッフとボランティアのひとたちが根気よくお世話をしています。
そのため、保護された当時は怯えていたり、ひとに威嚇していたりしていたワンちゃんが穏やかな顔つきになることも多く見受けられます。
ですが、シェルターは一時的な場所なので、保護犬たちはできるだけ早く新しい家族を見つける必要があります。
まずは足がかりとして、保護犬の存在を多くのひとに知ってもらうことが重要だといえます。
保護犬に対しての理解と愛情を持ち、里親になることやボランティア活動に参加することも有効な支援方法でしょう。
里親になってもいいと思っているひとは、シェルターへ直接足を運ぶか、譲渡会に行ってみるのもおすすめです。
また、友人や知人が「ワンちゃんを飼いたい」と言っているときには、保護犬の里親制度についてひと声かけてみてもよいでしょう。
そして、シェルターに出向き、ワンちゃんたちのさまざまなお世話をするボランティア活動や、ひとと暮らすことに慣れさせるための預かりボランティアなど、里親探しのお手伝いも保護犬たちが新しい家族に出会えるキッカケ作りになります。
GoDoggyでは、保護されたワンちゃんの幸せを願い、微力ながらもシェルターへの援助を行っています。その活動についてご紹介させていただきます。
2020年は新型コロナウイルスの影響で、保護動物シェルターが多くの物資不足に陥り、非常に厳しい年となりました。
そのためGoDoggyでは、新たにGoDonateプログラムを発足し、皆様にお買い上げ頂いた売上の一部より日本全国の様々なシェルターや団体に物資支援や寄付を開始いたしました。
2023年8月時点での寄付をしたシェルターはまだ14団体ではありますが、今後は売上の一部を日本全国のシェルターに寄付することを目標としています。
GoDoggyでは、消費期限間近などの商品やブランケットを地元のシェルターに提供しています。
シェルターの運営に少しでもお役に立てることはないかと、GoDoggyのスタッフ一同は日々思いを巡らせています。
保護されたワンちゃんがどのような理由でシェルターに保護され、どのような状態でいるのかを多くのひとが知り、関心を持つことが第一歩なのかもしれません。
殺処分されるためにこの世に生まれてきたワンちゃんは一匹もいないはずです。
私たちにできること、それは寄付や物資の提供、シェルターでのボランティア活動、里親になる、または里親探しなど、保護犬を助けるためにできることは数多くあります。
GoDoggyでは、保護されたワンちゃんが新しい家族に迎えられて、ひとに愛されるよろこびを知ってほしいと願いつつ、引き続き寄付と支援を提供していきます。
]]>ワンちゃんにも炭水化物は必要です。三大栄養素のひとつである「炭水化物」は、ワンちゃんにも積極的に摂取させたい栄養素です。
三大栄養素とは炭水化物のほかに、「タンパク質」「脂質」で、炭水化物はさらに糖質と食物繊維に分かれていて、ワンちゃんの健康維持に欠かせない栄養素といわれています。
一方で「犬に炭水化物は与えなくてよい」「犬は炭水化物を吸収できない」などという情報を耳にしたことがある方もいらっしゃるでしょうか。
ワンちゃんにとって炭水化物が必要ではないといわれる理由は、犬の祖先が肉食のオオカミであることが挙げられます。自然界の中で生きているオオカミは、肉食であることから炭水化物を摂取しません。摂取したとしても消化することができないためです。
しかし、祖先が肉食のオオカミでも、長い年月を人間と共生してきたワンちゃんの体は進化を遂げ、炭水化物を消化して栄養を吸収することが可能となりました。現代ではワンちゃんが健康で生きるために、炭水化物は必要であり、欠かせない栄養素であることは間違いないでしょう。
では、ワンちゃんが炭水化物を摂ると、体にどのようなメリットがあるのでしょうか。この章ではワンちゃんが炭水化物を摂ることで得られる3つのメリットについて詳しく解説していきます。
炭水化物は、ワンちゃんの体を動かすためのエネルギー源として大きな役割を果たします。健康を維持するには欠かせない栄養素として必要不可欠なものです。
食事で摂取した炭水化物はブドウ糖として吸収、分解され、全身のエネルギーになります。
炭水化物は大きく分けると「糖質」と「食物繊維」の2つに分けられます。
糖質は穀物やイモ類、砂糖などに多く含まれる栄養素で、体のエネルギー源となります。体を動かしたり、脳を働かせたりするほかに、体づくりや修復するための役割を担っています。
食物繊維は穀類や豆類、イモ類、野菜、果物などに含まれる栄養素で、胃や腸の消化機能を手助けする役割を担っています。消化機能がスムーズに働くことにより、便秘解消にも効果が期待できます。
便秘がちなひとのなかには、意識して食物繊維を含んだ食材を食べることもあるでしょう。ワンちゃんにも効果が期待できるので、便秘になりやすいワンちゃんにも与えてみるとよいかもしれませんね。
炭水化物が不足すると、疲れが取れにくく、注意力や判断力の低下といった症状がみられるようになります。これはひともワンちゃんも同じです。
また、糖質不足が続いてしまうと、どうにかしてエネルギーを補おうとするために、筋肉がタンパク質を分解してしまうという現象が出始めてしまいます。その結果、筋肉量は減り、基礎代謝量も低下してしまい、太りやすく痩せにくい体質になってしまう場合もあるのです。
よって、適量でバランスよく与えてあげれば、炭水化物はワンちゃんの脳と筋肉を正常に働かせるために極めて重要な栄養素だといえるでしょう。
パピーのワンちゃんに適した炭水化物の量は、成犬の1.5倍が理想といわれています。同様にタンパク質と脂肪は約2倍、ミネラル約2.5倍、成犬より多く摂取する必要があります。
また、妊娠中や授乳期のワンちゃん、運動量の多いワンちゃんは、消費エネルギーが多いため、意識して炭水化物を摂取させる必要があります。
シニアのワンちゃんは成犬のときより約20%ほど減らしてもよいとされています。体を動かすことが減ったり、代謝が落ちたりするため、成犬のときに摂取していた炭水化物の量をそのまま食べ続けていると、肥満の原因に直結してしまいます。
しかし、シニアになっても運動量が変わらないなど、ワンちゃんによって個体差があるので、炭水化物の量を減らすべきかどうか迷ったときは獣医師に相談するとよいでしょう。
炭水化物はワンちゃんが健康を維持するために必要なものであることがわかりましたが、与えるときには4つの注意点があります。
飼い主さんは注意点を意識して、ワンちゃんに炭水化物を与えてあげてください。では、4つの注意点をそれぞれ詳しくみていきましょう。
炭水化物はワンちゃんの健康維持に欠かせないエネルギー源ですが、やはり過剰摂取は避けるべきです。
炭水化物は、糖質と食物繊維で構成されていますが、摂りすぎは肥満の原因になりかねません。というのも、摂りすぎた糖質はエネルギーとして使い切ることができず、余った分は中性脂肪となり、全身の脂肪細胞に蓄積されてしまうからなのです。
炭水化物を摂りすぎると太ってしまう背景には、血糖値の変化がみられます。
炭水化物を消化する過程では、エネルギーとして消費されるブドウ糖が生成されますが、炭水化物が体内に入り分解されて糖質になると、糖質が血中に放出されて血糖値が上昇します。
血糖値の上昇を体が感知すると、インスリンと呼ばれるホルモンが放出されるのですが、インスリンは血糖値の糖分を体に蓄積させる働きがあるのです。
炭水化物を過剰に摂取すると血糖値は急激に上昇します。同時にインスリンも大量に放出されてしまいます。
本来だと体を動かすことなどで消費するはずのエネルギー量よりも、糖質の摂取が多くなると、インスリンの働きが脂肪として蓄えるようになってしまうのです。その結果、肥満の原因に直結してしまうという訳です。
炭水化物だけに限らず、食べ物の過剰摂取は肥満の原因になりかねません。肥満は足腰に負担がかかるだけではなく、さまざまな内臓系の疾患をもたらすおそれがあります。ワンちゃんにとっての適量を知ることが大事ですね。
ワンちゃんが適切な量のドッグフードを摂取するためには、良質なドッグフードを選ぶことが大切です。市販されているドッグフードには、基本的に必要量の炭水化物やそのほかワンちゃんの健康を維持するための栄養素がバランスよく含まれています。この観点からドッグフードは「総合栄養食」とも呼ばれています。
一般社団法人ペットフード協会によると、「総合栄養食とは、犬又は猫に毎日の主要な食事として給与することを目的とし、当該ペットフードと水だけで、指定された成長段階における健康を維持できるような、栄養素的にバランスのとれた製品」とのことです。
ドッグフードのパッケージに総合栄養食として記載できるものは、ペットフード公正取引協議会の基準を満たしたものだけですから、記載がされているものであれば安全性は高いものだといえるでしょう。
しかし、一部の総合栄養食のなかには、過剰な割合のものがあります。ワンちゃんの食いつきをよくするためや低品質の原材料をごまかすため、また、保存期間を長くするためなどに添加物をふんだんに使用しているドッグフードが販売されていることも事実です。
このようなことから飼い主さんは、数多くのドッグフードからワンちゃんの体質や嗜好に合った良質なドッグフードを選ぶことを重要視したいものです。
ワンちゃんに与えてもよい炭水化物と、与えてはいけない炭水化物があります。代表的な食材をそれぞれご紹介します。
炭水化物を含み、ワンちゃんに与えてもよいとされている食材には以下のようなものがあります。
炊いたご飯、さつまいも、とうもろこし、じゃがいも、エンドウ豆、ひよこ豆、かぼちゃ、りんご、バナナなどが挙げられます。
お米も与えてよいとされていますが、精米しただけの白米は消化しにくいためNGです。必ず炊いたものを与えるようにしてください。また、お米は糖質を含んでいるため、与えすぎてしまうと肥満の原因になるので要注意です。
炭水化物が含まれている食材のなかには、ワンちゃんに与えるべきではないものもあります。
・玄米:消化不良を起こす可能性がある
・餅:喉につまらせる危険性がある
・タピオカ:喉につまらせる危険性がある
・人間用の乳製品:下痢が起きやすい(犬用のものを与えるべき)
このような食材はワンちゃんに与えるべきではありません。ワンちゃんが摂取する飲食物に関しては、ワンちゃん専用に作られたものを与えてあげてくださいね。
炭水化物はワンちゃんにとって必要な栄養素ですが、炭水化物にアレルギー反応を起こすワンちゃんもいます。
アレルギーであるかどうかは、動物病院でのアレルギー検査によって判明しますが、ワンちゃんが頻繁に体を痒がっていたり、下痢や嘔吐を繰り返しているときは、検査を受けることをおすすめします。
食物アレルギーは症状が重くなると、治療が長引いたり、投薬期間が長くなってワンちゃんの体に負担がかかってしまいがちです。アレルギーは早期発見、早期治療が重要です。
もし炭水化物アレルギーだった場合は、穀物類が一切配合されていないグレインフリーのドッグフードを選んで与えてあげてください。
ワンちゃんにとって、炭水化物は「エネルギー源になる」「腸内環境を整える」「筋肉と神経を働かせる」ために必要であることがわかりましたね。
しかし、炭水化物を過剰摂取してしまうと、肥満のリスクが上がるということも考慮する必要があります。
まずは飼っているワンちゃんの適度な炭水化物の量を知ることが重要です。
また、ワンちゃんはドッグフードから炭水化物を摂取することが多いですが、バランスよく配合されている良質なドッグフードを選んで与えることも極めて重要であることがわかりました。
炭水化物はワンちゃんの健康維持に必要不可欠ともいえますが、与える量や質には十分気を配る必要があるでしょう。飼い主さんは正しい知識を持ってワンちゃんの食生活をより良いものにしてあげてください。
]]>膝蓋骨が正常な位置からずれてしまう膝蓋骨脱臼のことを通称で「パテラ」と呼びます(以下「パテラ」と表記します)。
パテラは英語でpatella(パテラ)、直訳すると膝蓋骨を意味します。本来ならば膝蓋骨脱臼はpatella luxation(パテラ ラクセイション)ですが、ワンちゃんによくある疾患であるため、patella(パテラ)と呼ばれるケースが多いです。
膝蓋骨(しつがいこつ)とは、膝にある丸いお皿のような骨のことで、ひとにもワンちゃんにもあります。
正常であれば、膝蓋骨は脚の付け根から太ももの骨(大腿骨)にある滑車溝というくぼみに収まっていて、太ももの前面にある筋肉(大腿四頭筋)と、脛の骨(脛骨)をつなぐ膝蓋靭帯の間にあります。そして膝蓋骨は、膝の曲げ伸ばしをするときに膝の動きを滑らかにするという重要な役目を果たしているのです。
骨が本来あるべき位置からずれてしまった状態のことを「脱臼」と言います。ジャンプしたり、高所から飛び降りたり、強い力で引っ張られる、押されるなどして、通常の稼働域を超えてしまうと骨がずれてしまうのです。
膝蓋骨が滑車溝から外れてしまうことを「パテラ」と言います。
パテラを起こしてしまったワンちゃんは、特有の動きをするようになります。
以下のような行動をすることが目立つので、ワンちゃんの様子を注意深く観察してみてください。
・階段やソファ、坂道などの上がり降りをしたがらない、または躊躇する
・時々三足歩行する
・歩幅が狭くなる
・ガニ股のような歩き方をする
・腰を落として歩く
・後ろ足を気にして時々鳴き声をあげる
・抱き上げるとき膝から「カクン」「パキン」などの音がする
など
上に挙げた以外にも、歩いている途中で後ろ足を蹴り上げる行動をすることもあります。これはワンちゃん自身が自分で脱臼を治そうとしている動作です。
成長過程でゆっくりと進行していくパテラは、痛みを伴うことは少ないようです。しかし、急激に発症した場合や、パテラを繰り返し発症してしまっている場合は、痛みを伴うことが多いです。
ただし気をつけたいのは、パテラとねん挫の症状が似ている点です。ねん挫は患部の炎症を抑え、安静にしていれば治りますが、パテラを根治させるためには外科療法(手術)の必要があります。
飼い主さんの判断で決めつけることなく、ワンちゃんの歩き方がおかしいと気がついた時点で獣医師に診てもらうことをおすすめします。
では、なぜパテラは起きてしまうのでしょうか?考えられる原因について解説していきます。
もっとも考えられる原因として、ワンちゃんの体重と体型が挙げられます。
体重が増えると膝への負担がかかりやすくなります。飼い主さんはワンちゃんを肥満にさせないために、食事量の管理を考えなくてはなりません。
パテラは特に、チワワ・トイプードル・ヨークシャーテリアなどの小型犬がなりやすいと言われています。先天的に膝蓋骨が滑車溝から外れやすい体質のようですが、パテラはすべての犬種で発症する疾患なので、中型犬・大型犬のワンちゃんでも起こる可能性はあります。
交通事故や高所からの転落などで起こる外傷性のパテラは、外部から大きな圧力が加わることで発症します。考えられる原因の(1)に比べ、非常に強い痛みを伴います。
動物病院では、ワンちゃんの症状によって以下4つのグレードに分けて、治療方針などを決めていきます。グレード別にどのような症状があるかを説明していきます。
【グレード1】
・日常生活に支障はなく、膝蓋骨は滑車溝に収まっている
・時々症状が出る
・膝蓋骨を押すと脱臼するが、押すのを止めると正常な状態に戻る
【グレード2】
・日常生活に支障はなく、膝蓋骨は滑車溝に収まっている
・膝蓋骨を押すと簡単に脱臼し、押すのを止めても正常な状態には戻らない
・ひねったり、曲げ伸ばしをしてあげることで正常な状態に戻る
【グレード3】
・常に脱臼している状態
・正常な位置に戻すことは可能だが、すぐに脱臼してしまう
・脚を引きずったり、腰を落として歩くなど、歩き方が不自然になる
【グレード4】
・常に脱臼している状態
・正常な位置に戻すことが不可能な状態
・骨が変形していると考えられる
・膝を曲げたままの状態で歩くか、まったく歩けない
グレード1・2では、比較的症状が軽いため、ワンちゃんがパテラを起こしていると気がつかない飼い主さんもいます。しかし正常な状態に戻るとしても、繰り返し脱臼を起こしていると関節に炎症が生じてしまいます。この状態を長期間放置しておくと、パテラを起こしている脚と反対側の脚や腰にも負担がかかりやすくなります。
症状が深刻化してしまう前に動物病院を受診して、獣医師と治療法を相談すべきでしょう。
症状が軽度のうちは、内服薬やサプリメントの投与、筋肉注射などで様子を見ることが多いです。
グレード3・4になると、歩行困難となり、痛みが頻繁にあるため、日常生活に支障が出てしまいます。
完治させるためには外科療法(手術)を勧められますが、術後およそ3カ月程度で回復の見込みが期待できます。
ただし手術となると、全身麻酔、入院が必要となり治療費も高額です。動物病院は自由診療のため、動物病院ごとに費用が異なります。また、パテラの程度や犬種、年齢、術後の経過にもよるので一概には言えませんが、およその目安として下記を参考にしてください。
・入院日数=3~15日
・入院費=6~15万円
・手術費=15~30万円
この他に全身麻酔、点滴、検査、投薬などの処置費用が加算されます。退院したあとの通院も必要です。総額で20~45万円になると想定しておきましょう。
とにかくワンちゃんの「歩き方がおかしい」と気がついた時点で動物病院を受診してください。早期発見、早期治療がワンちゃんのためになります。
ワンちゃんをパテラにさせないための予防についてご紹介します。飼い主さんがすべきことをまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
体重が増えると同時に膝関節への負担も大きくなります。すでに肥満になっているワンちゃんは、日常生活でかなりの負担になっているはずです。パテラになりやすいため、体重を落としたほうが賢明でしょう。
食事管理ができるのは飼い主さんだけです。可愛さゆえ喜ぶ顔がみたいゆえついおやつをあげ過ぎたりしないように心がけたいですね。
昨今ではフローリング仕様になっている住宅が多く、ワンちゃんが立ち上がるときに踏ん張りがきかないことや、走り回ったときに滑ってよろけたり、転倒したりすることがありがちです。
すでにパテラを起こしているワンちゃんは症状が悪化してしまいます。
滑りにくいカーペットを敷くなど、ワンちゃんの足腰に負担がかからない工夫をしてあげることが大切です。
また階段の上がり降りも避けたいところです。お散歩コースに階段がある場合は、違うルートに変更しましょう。住宅内では階段に上がれないようにゲージを設置するとよいですね。ソファや椅子などに飛び上がらないように、ワンちゃん用の緩やかな階段を設置してあげるのもおすすめです。
症状が軽い場合は、獣医師の指示によって運動制限を行います。できるだけ膝に負担がかからないような生活をさせてあげることが大切です。無理に歩かせることは絶対に止めておくべきです。獣医師の許可が出るまでは、ドッグランへ遊びに行くのもお休みしましょう。
伸びすぎた爪や、肉球まわりに生えている毛も、ワンちゃんが滑りやすい原因となります。四肢の裏を清潔にし、安全を保つ定期的なお手入れをおすすめします。
パテラは、特に小型犬がなりやすいと言われていますが、すべての犬種でも起こることです。中型犬や大型犬のワンちゃんの飼い主さんも気を配りたいですね。
もし現在ワンちゃんの歩き方がおかしいと気づいているのであれば、すぐに動物病院を受診するべきです。早めに原因がわかれば、症状が悪化する可能性を止めることができるかもしれません。
ワンちゃんをパテラにさせないための予防は、飼い主さんにしかできないことです。普段からワンちゃんが健やかに暮らせるように、フードやおやつの食事管理、安心して過ごせる空間作り、お手入れやお散歩には十分配慮してあげたいですね。
]]>フリーズドライとは、「フリーズ(凍らせる)」と「ドライ(乾燥)」を合わせた言葉で、食品を凍結させたままの状態で乾燥させることを指します。
また、フリーズドライ製法とは、調理した食品を約マイナス30度で凍結させたのち、真空凍結乾燥機に入れ、真空下で凍結させる技術のことです。
昨今ではひとの食品でも多く見受けられ、即席ラーメンの具材、ブロックの形状をしたお味噌汁や鍋の素、雑炊、カレーなどもあります。
風味が損なわれることなく、お湯または水を注ぐだけで手軽に食べられる食品として注目されています。
ワンちゃんのおやつ市場にもフリーズドライ製法で作られた数多くのおやつが出回るようになってきました。
店舗によっては特設コーナーが設けられているところもありますし、ネットで検索をしてみると、たくさんのフリーズドライの商品が紹介されています。
では、フリーズドライのおやつにはどのようなメリットがあるのかご存じでしょうか。
5つのメリットについて、ひとつずつ詳しく解説していきます。
お湯または水を注げば、フリーズドライになる前の食品に戻るため、数秒ないし数分で食べることが可能です。
また、必ずしもお湯または水といった水分を必要とすることなく、フリーズドライ状態のまま食べられるおやつやフードもあります。
手間ひまをかけずに済み、ワンちゃんもすぐ食べることができて満足してくれるでしょう。
凍結して乾燥させたおやつやフードは、栄養価を保ったままワンちゃんに与えることができます。
食材によっては、加熱によって栄養の成分が損失することがあります。
フリーズドライを製造するときは、食品を凍結して真空下で乾燥させるため、食材の色や香り、栄養価が損なわれにくいというメリットがあります。
加熱により栄養価が低くなってしまいがちな食品でも、フリーズドライ製法で作られたおやつやフードは、ほかの製法と比較すると栄養価の損失が少ないのが特長的です。
これなら栄養が凝縮されたままワンちゃんに与えることができますよね。
ワンちゃん用のフリーズドライには、納豆やチーズキューブ、野菜、レバーなど、たくさんの種類があります。
フードだけでは食いつきがよくない場合には、水分を通さずに細かくちぎり、トッピングとしてフードにかけるのもおすすめです。
もちろん、水分をかけてふやかし、いつも食べているフードに混ぜてあげてもOKです。
年をとってカリカリのフードを食べにくそうにしているワンちゃんには、一緒にふやかして栄養補給の一品としてあげてもよいでしょう。
水分量が多い食品は傷みやすく、微生物の繁殖スピードが早いため、腐らせないように保存料などの添加物の含有量が多いものです。
その点フリーズドライのおやつやフードは、水分を抜いて作られているので、保存料が入っていなくても賞味期限が長く、長期保存が可能なのです。
長期保存ができれば備蓄しておくこともできますね。
フリーズドライになっているおやつやフードは、通常のサイズより小さく、軽量であることが特徴です。かさばらないため、ワンちゃんを連れての旅行や、頻繁にお出かけをする飼い主さんにぴったりでしょう。
フリーズドライのおやつにはメリットがある反面、注意したいことがいくつかあるので、ご紹介していきます。
フリーズドライ製法で作られた食品は、水分を抜いた状態で固形になっているため、小さな穴がいくつも開いています。その穴に水分が吸収されることで元の形状に戻るのですが、乾燥している状態だと、少しの力で握ったり、ちぎったりするだけでポロポロと割れてしまいます。
食品の水分を完全に抜いてあり、いくつもの穴が開いているので、少しの水分量でも吸収率は高いです。
保管する際は密封できる容器に入れ、乾燥剤も入れましょう。
フリーズドライのおやつのなかには、水分を必要としないものもあります。簡単に手で細かくすることができるので、ワンちゃんに与えやすいです。
しかし、栄養は詰まっているため、与え過ぎには注意が必要です。
ワンちゃんが欲しがるだけ与えてしまうと、カロリーオーバーで体重が増加し、肥満になってしまうでしょう。
適量を与えるということを守ってくださいね。
フリーズドライのおやつやフードを作るためには、大規模な設備が必要なため、コストがかかります。また、加工する、凍らせる製造工程の手間ひまがかかり、どうしても販売価格が高くなってしまうのです。
フリーズドライを食する手軽さを考慮すると、通常の製法で作られた食品よりも値段が高いのは致し方ないのかもしれませんね。
ワンちゃんが欲しがるだけおやつを与えすぎてしまうと、肥満やそれに伴う疾患の根本的な原因になることもありえます。
また、おやつばかりをねだり、ドッグフードを食べなくなってしまうこともありますよね。
このようなことから、ワンちゃんの食生活について悩む飼い主さんも多いのではないでしょうか。
ワンちゃんの食生活を改善したいと思っている飼い主さんには、フリーズドライのおやつをおすすめします。
では、おすすめする理由を述べていきますね。
ワンちゃんにも食べ物の好き嫌いはあります。お肉が好きな子もいれば、お魚のほうが好きな子もいたり、野菜や果物が苦手だったりする子もいるでしょう。
まんべんなく栄養を摂ることは、ひとと同じく難しいものですよね。しかし、栄養が偏りがちになってしまうのではないかと心配をする飼い主さんは少なくありません。
フリーズドライのおやつは、においが少なく、栄養がギュッと詰まっていることが魅力です。
例えば、貧血予防やスタミナをつけさせるためにレバーを食べてほしいけれど、生のままだとにおいのせいか食べてくれないワンちゃんや、食べ物の見た目だけで敬遠しがちなワンちゃんには、キューブ状になっているものがよいでしょう。
おやつが救世主になることも十分あります。
好き嫌いが多いワンちゃんや、フードの食べムラがありすぎるワンちゃんには、一度フリーズドライのおやつをあげてみてください。
ワンちゃん専用のおやつの種類は、星の数ほど売られているといっても過言ではありません。売り場にはさまざまな種類のおやつがひしめき合っています。
しかし、ワンちゃんにも食べ物の好みはありますし、アレルギーがあるワンちゃんに与えるおやつ選びは難しいですよね。
また、実際に与えてみたところ、下痢をしてしまったり、体を痒がるようになったりする場合もありがちです。
そうなると「どれを与えていいのかわからない」「これは与えても大丈夫なのだろうか」「いっそのことおやつをあげることを止めようか…」と思い始める飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
ですが、基本的にワンちゃんはおやつが大好きですし、躾のご褒美としておやつは欠かせないこともありますよね。
そのような事態に陥ってしまっているときには、ぜひフリーズドライ製法で作られたおやつを試してみてください。
以下のようなおやつを探している飼い主さんには、フリーズドライのおやつがぴったり当てはまると思います。
・添加物の入っていないもの
・栄養価が高いもの
・フードのトッピングとしても使えるもの
・持ち運ぶときに軽くてかさばらないもの
・与えやすいもの
・賞味期限が長いもの
食べる量をきちんと決めてワンちゃんに与えてあげてください。かわいいからといって、ついついあげたくなる気持ちはわかりますが、適量を与えることがワンちゃんの健康のためです。
フリーズドライのおやつやフードには、
・簡単に食べられる
・栄養価が高い
・トッピングとしても使える
・添加物が入っていない
・長期保存が可能
・携帯に便利
このようなメリットがあることがわかりました。
反対にデメリットは、
・割れやすい
・湿気を含みやすい
・与えすぎてしまう
・高価
このようなことが挙げられます。
ワンちゃんにおやつを与えたくない理由として、「肥満になるから」「ドッグフードを食べなくなるから」などと答える飼い主さんもいますよね。
しかしそれは、適量を与えていないことが考えられます。ワンちゃんは勝手におやつを食べることはできないので、飼い主さんの与え方次第でしょう。
飼い主さんの指示に従うことができたときに、ご褒美のおやつをもらえたワンちゃんは、どんどんお利口さんになります。
「おやつは太るからあげない」と決めつけるのではなく、TPOに合わせて柔軟に与えてあげてみてください。
ワンちゃんのおやつタイムが楽しくなり、ばっちり栄養が摂れるフリーズドライのおやつ、取り入れてみてはいかがでしょうか。
]]>ワンちゃんには、いつでもおいしいおやつを食べてもらいたいですよね。おいしく食べてもらうためにはしっかりとした保管方法をする必要があります。今回はおやつの適切な保管方法についてご紹介します。きちんと保管をすれば、梅雨時期や暑い季節でも、品質とおいしさをキープできます。ぜひ参考にしてみてください。
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ワンちゃんの大好きなおやつも、きちんと保管をしていないとカビてしまったり、腐ったり、虫がついてしまったりして、廃棄するようになってしまいます。せっかくおいしいおやつを食べさせてあげたかったのに残念ですよね。
しかし、開封の前後や食べかけでも、品質とおいしさをキープする保管方法ができれば、問題が発生する可能性は低くなります。
この章では、ワンちゃんがおやつを安全においしく食べられるようにするために適切な保管方法の大切さについてまとめました。ぜひご覧になってみてください。
一般的におやつのパッケージに記載されている保存方法は、「開封前は冷暗所で常温保存。開封後は冷蔵庫で保存」と書かれていることが多いです。
購入したおやつをすぐに開封しない場合は、冷暗所に常温保存しても大丈夫でしょう。
開封後のおやつを保存するポイントとしては、「しっかりと封を閉じること」と「温度と湿度が一定に保たれた場所で保管すること」です。
食べかけについての注意事項が記載されている商品は少ないため、飼い主さんによる独自の保存方法を取っているというお話を耳にすることが多いです。
多くの飼い主さんは、「食べかけのおやつは密封袋に入れて冷蔵庫で保存している」とのことですが、それは概ね間違いではありません。
しかし、食べかけのおやつには、ワンちゃんの唾液が付着しているので、密封袋に入れる前にキッチンペーパーなどでよく拭き取ることを加えてください。このちょっとしたひと手間がおやつのおいしさを保ち、日持ちさせるためにはとても大切なことなのです。
昨今では、ワンちゃんの健康を守るために、無添加のおやつやフードを積極的に取り入れている飼い主さんが多くいます。
しかし、無添加で作られたおやつやフードには、保存料が使われていないため、品質の保持には保管方法の工夫などが必要です。
梅雨時期や夏場などの高温多湿の環境は、無添加のおやつだけに限ったことではなく、あらゆる食べ物のカビや腐敗が進みやすいものです。
そして、そのような環境になると、無添加のジャーキーの特徴的な「原材料のお肉の結晶が表面に出てくること」が「もしかして高温多湿によるカビなのかな?」と、判断がつかず悩んでしまう飼い主さんもいるようです。
ですが、カビが生えてしまったおやつと、お肉の成分が表面に浮かび上がってきたものでは、見た目やにおい、触感があきらかに違います。
カビの場合の見た目は、白色がフワフワしていたり、白色だけではなく、青色だったり黒色だったりの斑点が出ます。においもお肉特有のものではなくなり、酸っぱいような、鼻にツンとした感じがするようになります。
ワンちゃんのために購入したおやつをできるだけ長く、おいしいままの状態で保管したいですよね。そのためには、どのような保管をすればよいのでしょうか。
この章では、開封前、開封後、食べかけのおやつに分けて、それぞれの保管方法についてご紹介します。
開封前のおやつは、直射日光が当たらない冷暗所で保管するようにしましょう。一般的に販売されている商品のパッケージにも「開封前は冷暗所で常温保存してください」と書かれていることが多いです。
おすすめの保管場所はパントリーです。ひとの食材を保管しておくための場所なので、ワンちゃんのおやつも一緒に保管するとよいでしょう。
パントリーがない場合は、密封容器に食品用の乾燥剤を入れ、そこにおやつを入れると湿気を防げます。念には念を入れることで、開封前のおやつは賞味期限までおいしさを保つことができます。
保管するときは、賞味期限のチェックを忘れないようにしてくださいね。
商品によっては、開封後のおやつでも「しっかりと封を閉じ、直射日光の当たる場所や高温多湿の場所は避けて保存」と記載されていることがあります。
しかし、開封後のおやつはしっかりと封を閉じているつもりでも湿気を含みやすいものです。そして、湿気を含んでしまった食べ物は、カビや腐敗の原因になる可能性が高くなります。
開封後のおやつは、密封袋に入れ、しっかりと封を閉じて冷蔵庫で保管することがベストです。
特に梅雨時や夏場などの高温多湿の時期はこの保管方法を取り、なるべく早めに食べきることをおすすめします。
大きいサイズのおやつを与えた場合ですが、途中でワンちゃんが食べることを止めた、またはワンちゃんが食べている途中で飼い主さんが止めさせることもあるでしょう。
食べかけのおやつには、ワンちゃんの唾液が付いています。唾液が付いたままの状態で保存してしまうと、ワンちゃんの口内から菌が移っている可能性もあり、衛生上よくありません。そして唾液がカビの原因になる可能性もあります。
食べかけのおやつは、キッチンペーパーなどで丁寧に拭き取り、密封袋か密封容器に入れ、冷蔵庫で保管することをおすすめします。
このように保存すれば、次回ワンちゃんが食べるときまでおいしさをキープできるでしょう。
ワンちゃんのおやつの保管方法についてお伝えしました。
保管方法に特別なことはなく、手間がかかることはほぼないといってもよいでしょう。
梅雨時や夏場など、高温多湿になる時期は、食べ物にとって湿気は大敵です。おやつも湿気を含んでしまうと、カビが発生しやすくなったり、食感が変わってしまったりしがちです。開封前でも保管する場所には十分配慮してください、
開封後のおやつは、「密封袋に入れ、しっかりと封を閉じ、冷蔵庫で保管すること」が最適な保管方法です。冷蔵庫内は温度も湿度も一定なので、ワンちゃんのおやつもおいしさをキープしたままの状態を保てるはずです。
食べかけのおやつは、しっかりと拭き取ってから密封袋に入れ、冷蔵庫で保管することがおいしさを保つポイントです。
大切なワンちゃんに、いつでもおいしいおやつを安全に与えてあげるようにしたいですね。
]]>おやつが大好きで、おやつタイムを楽しみにしているワンちゃんは多いでしょう。
しかし、飼い主さんが気になるのは、おやつの栄養価やアレルギーではないでしょうか。
栄養が摂れるおやつやダイエット中でもよさそうなおやつをお探しなら、馬のお肉やホルモン類を原材料としたおやつをおすすめします。おやつで栄養が補給できるのであれば、きっとワンちゃんのおやつに取り入れたくなるはずです。
それでは、馬肉をおすすめする3つの理由について、詳しく解説していきます。
馬肉はタンパク質を多く含んでいて、さらにはほかのお肉と比べると低カロリーであることが特徴です。
牛肉と比較すると、脂肪分が約5分の1であることから、ダイエット中のワンちゃんに最適だといえるでしょう。
ダイエット期間中に飼い主さんが気になるのは、ワンちゃんに栄養が足りているのかどうかですよね。ドッグフードの給餌量を減らし、おやつを与えることを止める飼い主さんは少なくありません。
しかし、短期間で無理なダイエットをさせることはワンちゃんの健康にも影響を与えかねませんし、ごはんやおやつを楽しみにしているワンちゃんにはかなりのストレスになってしまいます。
ダイエットを成功させるには、長期的かつ継続的に低カロリー、低脂肪の食べ物を与えてあげるという認識が必要です。
そのような点から、高タンパク質で低カロリーの馬肉をごはんやおやつに取り入れることで、ワンちゃんは無理のないダイエットになるでしょう。
馬肉には、カルシウム、鉄分、ビタミンA、ビタミンEなどの栄養素が豊富に含まれています。特にカルシウムや鉄分は、牛肉や豚肉に比べると約3倍ほど多いと言われています。
また、不飽和脂肪酸が含まれていることにより、血液をサラサラにする効果やコレステロール値を下げるなど、血管を丈夫にする働きに効果が期待できます。
ここまでで馬肉の栄養素は豊富だと述べましたが、「栄養はドッグフードで摂取できるのでは?」と疑問に思う飼い主さんもいらっしゃるかと思います。
もちろんドッグフードは総合栄養食なので、ワンちゃんが必要な栄養素を摂取することは可能です。しかし、ドッグフードを好んで食べなかったり、適切な給餌量を与えても残してしまったりするワンちゃんも少なくありません。
そのような場合は、どうしてもワンちゃんの栄養が不足してしまいますよね。どうにかして補ってあげたいときは、高栄養価のおやつを栄養補助食として与えてみることをおすすめします。
馬肉はワンちゃんに必要な栄養素が豊富に含まれています。ワンちゃんの健康を守るためにも高栄養価の馬肉のおやつを選んであげてみてください。
馬肉は牛肉や鶏肉、豚肉など、ほかのお肉と比べると、アレルギーを起こしにくいといわれています。
それはなぜかというと、馬の体温は牛や豚に比べると約5度高く、寄生虫がつきにくいといわれているからです。寄生虫がつきにくいということは、安全性が高い証明になります。
一般的にワンちゃん用に加工された馬肉のおやつは、まだ珍しいものなので、初めて口にするワンちゃんも多いと思います。
馬肉はアレルギーを発症しにくいといわれていますが、発症する可能性は0%ではありません。最初は少量ずつ与えてみて、下痢や嘔吐をしないかどうかなど、しっかりと様子を観察するようにしてくださいね。
馬肉のおやつを購入する際は、馬の産地や飼育環境などにも目を留めるようにしましょう。
良質なタンパク質を多く含む馬肉ですが、部位によって得られる効果に若干の違いがあります。
この章では、特にこのような症状があるワンちゃんには、この部位を与えるとよいということをご紹介します。
「これから愛犬に馬肉をあげてみようかな」と思っている飼い主さんはぜひ参考にしてみてください。
「ラング」とは馬の肺のことです。ラングはミネラルが豊富に含まれている部位で、骨や歯の健康維持に役立ちます。
体内でミネラルが不足してくると、免疫力がダウンして病気にかかりやすくなったり、骨や歯がもろくなったり、貧血を引き起こす可能性が高まってしまいます。
しかし、健康維持に欠かせないミネラルですが、ひともワンちゃんもミネラル成分を体内で作りだすことはできません。そのため、食べ物によって補給するしかないのです。
ラングを用いて作られたおやつは、ほかの部位と比べ特にやわらかいため、簡単に手で細かくすることが可能です。大きさや量を調節しながら与えられるため、躾のご褒美やドッグフードのトッピングに適しています。
犬種を問わず、パピーからシニア犬、ハイシニア犬と幅広い年齢層にもおすすめできる部位といえます。
低カロリーながらも旨味が凝縮されているので、栄養を摂取しつつ、ワンちゃんも大喜びで食べてくれることでしょう。
「ハツ」とは馬の心臓のことです。ハツを用いて作られたおやつは、脂肪分が少なく味が濃いのが特徴的です。
少量でも良質なタンパク質を摂ることができるため、食が細いワンちゃんや病中病後のワンちゃん、妊娠中・産後のワンちゃんにおすすめです。
元気いっぱいなワンちゃんは、凝縮された旨味があるハツをエネルギー源として、より一層生き生きすることでしょう。
「レバー」とは馬の肝臓のことです。貧血予防に効果のある鉄分や、免疫力アップに繋がるミネラル類の含有量が多く、さらに脳や筋肉のエネルギー源であるグリコーゲンが豊富に含まれています。
ワンちゃんは鉄分不足になると、疲れが取れにくくなるため元気がなくなったり、皮膚や被毛にも悪影響を及ぼしたりする可能性が出てきます。
また、グリコーゲン不足に陥ると疲労が蓄積されがちになり、筋肉や骨が弱くなってしまう恐れがあります。
レバーに含まれている鉄分は、豚肉の約4倍、鶏肉の約10倍も多く、グリコーゲンは牛肉の約3倍も多いといわれています。
おやつとして加工されたレバーでも素材の旨味を存分に感じることができ、多くのワンちゃんが好む味とにおいがします。栄養満点でワンちゃんが好みなら、積極的に与えたくなりますね。
「キドニー」とは馬の腎臓のことです。ほかの部位と比べると、タンパク質がより多く、ビタミンAとビタミンB12が非常に多く含まれています。
ビタミンAは、目の健康をサポートしたり、皮膚の状態をよくしたりする働きがあり、免疫機能の向上にも役立ちます。
ビタミンB12は、神経や血液細胞を健康に保つ働きに効果があります。特に心血管を正常に維持するために必要な栄養素です。
キドニーは独特の風味があるため、においにつられたワンちゃんの食欲が増すかもしれません。
ワンちゃんの食が細かったり、食欲が減退気味だったりで、栄養が不十分ではないかと心配な飼い主さんは、キドニーを試してみるとよいのではないでしょうか。
近頃馬のお肉を使ったおやつは良質な高タンパク質を多く含みつつも低カロリーなお肉として、多くの飼い主さんから注目を集めています。
ワンちゃん用に作られた馬のおやつは、馬肉本来の栄養分と旨味成分が凝縮されています。ワンちゃんの体に優しく、また、活力を与えてくれる最良のおやつともいえるでしょう。
犬種を問わず、パピーやシニア犬、食欲不振のワンちゃんや病中病後のワンちゃんなどにも適しているため、ドッグフードだけでは栄養が心配な場合、適量を与えてあげてみてください。もちろん、元気なワンちゃんのエネルギー源にもなります。
ワンちゃんの健康をサポートしたり、気になる症状を改善してあげたりするためにも馬のおやつをぜひ試してみてください。
]]>動物の内臓や臓器は、ワンちゃんにとって不足しがちな栄養素を摂取することができ、栄養価が高いといわれています。
そのため、内臓や臓器を用いて作られたジャーキーなどをワンちゃんのおやつに積極的に取り入れている飼い主さんも少なくありません。
では、内臓や臓器を用いて作られたおやつをワンちゃんに与えるメリットについて解説していきます。
嗅覚がすぐれているワンちゃんは、お肉特有のにおいが大好きです。食欲をそそられ、食いつきがよく、もっと欲しいとおねだりするワンちゃんも多いことでしょう。味付けをまったくしていなくても、ワンちゃんは喜んで食べてくれます。
内臓系の食材には、タンパク質や脂質、ビタミン類などが豊富に含まれています。栄養価が高く、不足しがちな栄養素を摂取できるため、効率的がよいといえるでしょう。
お肉の種類や部位によっては、高タンパク質で低カロリーなものがあります。代表的なものは、鶏肉や馬肉、鹿肉です。
馬肉にいたっては、高タンパクで低脂肪でありながら、消化吸収を助ける酵素を摂取することができます。また、良質な動物性脂肪を持つ馬肉は、タンパク質を助ける働きがあります。
体内でスムーズな消化を行うことができれば、余分な脂肪は体内に留まりません。そのため体重増加を避けることができます。
ダイエット中だからお肉系のおやつや食事は与えないのではなく、食事制限をしているからこそ、栄養が不足していることはないかも配慮しましょう。その時々のワンちゃんの状態を考慮し、適した内臓系のものを選んで与えることも、飼い主としての役目ではないでしょうか。
嗅覚が優れているワンちゃんは、たとえお肉そのものではなくても、乾燥した内臓系のおやつのにおいも嗅ぎつけることができます。
大好きなお肉のにおいにつられて待ちきれず、思わず尻尾を振ってしまうワンちゃんも少なくありません。
原材料に動物の内臓が使われているおやつは、においも味も食感も、ワンちゃんの食欲増進に繋がり、元気になる食材だといえます。
それでは、牛肉、馬肉、鹿肉の内臓がワンちゃんに与えるメリットとおすすめの部位について詳しく解説していきます。
牛肉には、タンパク質や脂質、鉄分、ビタミンB群などの栄養素が多く含まれています。
また、ワンちゃんの消化吸収を助ける酵素が含まれているため、免疫力を上げたり、肥満を防止したりする働きもあります。
それでは、牛肉の内臓系でおすすめの部位についてご紹介します。
牛の肺「フワ」は、滋養強壮に効果があるとされているため、産後や病中病後、食欲が落ちてしまった高齢犬、食が細いワンちゃんにおすすめの内臓です。
牛の肺を用いて作られたジャーキーは、やわらかな食感なので歯への負担が少なく、消化吸収率が高いです。パピーや高齢犬でも食べやすいでしょう。
牛の舌「タン」は、タンパク質、鉄分、ビタミンBが多く含まれていて、肉質はやわらかめな希少部位です。
牛のタンの長さは約50センチもあり、位置によって弾力や歯ごたえ、臭みなどが異なります。
ワンちゃんのおやつとして扱われているものには牛タンの皮という素材のものが多く、適度な弾力があるため、噛むことでストレス解消になったり、歯磨きにもなったりといった効果が期待できます。
牛すじ「アキレス」は、コラーゲンが豊富で脂肪がほとんどない部位なためヘルシーです。
一般的にワンちゃんのジャーキーとして販売されている牛すじは、牛肉のほかの部位と比べると入手しやすく、安価だというメリットもあります。
馬肉は牛や豚、鶏の肉と比べると、タンパク質以外の栄養素が豊富に含まれていて、鉄分は約4倍、カルシウムは約3倍も多く摂取することができます。さらに脂質は鶏むね肉と同等レベルで、消化吸収率を高めてくれる効果もあるため、ダイエット中のワンちゃんに適したお肉です。
また、馬肉は鉄分の含有量が豊富で、牛肉や豚肉の約3~4倍ともいわれています。貧血予防に効果があるといえるでしょう。
さらに、馬肉の脂肪は牛肉や豚肉と異なり、必須脂肪酸のオメガ6とオメガ3を含んでいるため、毛並みや毛艶がよくなる効果も期待できます。
それでは、馬肉の内臓系でおすすめの部位についてご紹介します。
馬の肺「ラング」は、タンパク質とミネラル類が豊富に含まれています。
ラングを用いて作られたおやつは、手で簡単に割れるほどのやわらかさなので、永久歯が生えたパピーや、噛む力が弱くなった高齢犬にもおすすめです。
また、低カロリーながら旨味が凝縮されているので、躾やご褒美として与えるとワンちゃんのモチベーションアップに期待が持てそうです。
「ハツ」と呼ばれる馬の心臓は、細胞の再生に働きかける核酸と皮膚や被毛の促進に繋がる亜鉛の含有量が多いのが特徴です。
また、馬のハツを使用したおやつは、脂分が少なく味が濃いのも特徴的です。少量でも良質のたんぱく質を摂取できるため、食が細くなった高齢犬や病中病後、出産後、食欲不振のワンちゃんに与えてみてもよさそうです。
レバーは、貧血防止や夏バテ防止、疲労回復のために率先して食べるひとも多くいる食材ですよね。
ワンちゃんにとっても、貧血予防に効果のある鉄分や、免疫力アップに繋がるミネラル類の含有量が多く、さらに脳や筋肉のエネルギー源であるグリコーゲンが豊富に含まれています。
馬のレバーは素材の旨味を感じやすいため、嗜好性の高いワンちゃんも大満足できるでしょう。
「キドニー」と呼ばれる馬の腎臓は、ほかの部位と比べると、タンパク質やビタミン類といった栄養価がとても高いです。
キドニーの旨味が凝縮されているジャーキーやフリーズドライは、食欲減退気味のワンちゃんや食が細いワンちゃんにおすすめです。
牛肉や鶏肉、さらに馬肉に比べると馴染みの少ない鹿肉ですが、タンパク質は牛肉の約2倍も多く含まれています。また、ビタミン類や鉄分、DHAも豊富に含まれています。鹿肉の脂質は豚肉のおよそ10分の1程度なので、ヘルシーなお肉だといえるでしょう。
また、鹿肉はほかのお肉と比べると、若干においが強く、歯ごたえが違うため、食欲をそそられておいしそうに食べるワンちゃんも多いです。
どの部位でも低カロリーなので、ダイエット中のワンちゃんにもおすすめです。
それでは、鹿肉の内臓系でおすすめの部位についてご紹介します。
鹿の肺「ラング」と呼ばれる部位で作られたジャーキーは、柔らかくて食べやすいため、噛む力が弱くなってきた高齢犬にもおすすめです。
「ハツ」は心臓のことで、脂分が少なく味が濃いため、ワンちゃんが食欲不振に陥っているときに適した部位だといえます。
また、細胞の再生に働きかける核酸の含有量が多いので、出産後や病後のワンちゃんの回復効果にも期待ができそうです。積極的に与えてあげるとよいでしょう。
「レバー」は肝臓のことで、鉄分やビタミン類が豊富に含まれているため、貧血予防や元気の源になるとして、好んで食べるひとも多い食材のひとつです。
効果はほかにもあり、目の健康維持や被毛の艶をよくすることなどが期待できるとして、ワンちゃんにもよい効能をもたらしてくれる部位です。
内臓ではありませんが、鹿の角の部分もワンちゃんに与えることができます。硬いものを噛むことで顎を丈夫にしたり、ストレス発散できたりといいことづくめです。ワンちゃんは夢中になってカミカミしますよ。
ワンちゃんに活力を与えてくれるお肉ですが、食事に取り入れるときにはいくつか注意すべきことがあります。ここではお肉を与えるときに注意すべき点をご紹介していきます。
生肉や半生状態のまま与えることは避けるべきです。
細菌感染や食中毒の原因になり、ワンちゃんが下痢や嘔吐を起こしたり、命にかかわる危険性を伴ったりしかねないからです。
必ず焼く、煮るなどして加熱したものを与えてあげてください。
普段からお腹が弱い子や何かしらの食物アレルギーがある子、持病がある子、パピーやシニア犬にお肉を与える場合は、特に注意を払う必要があります。
はじめの数日間は与えても少量ずつにし、食べた後の様子や便の状態などをよく観察するようにしましょう。
無添加で製造されているお肉系のおやつには、合成着色料などの添加物が一切使われておらず、タンパク質やリン、塩分などが凝縮されているため、一見ワンちゃんにたくさん与えてもよさそうに思ってしまいがちです。
しかし、肉類を用いたおやつやフードは、高タンパク質であるがゆえに、食べ過ぎると肥満の原因になったり、肝臓や腎臓に負担がかかったりする可能性が高いともいえます。
それぞれのワンちゃんに見合った適量を守ることが大事です。
一般的にお肉が大好きなワンちゃんは多いですが、アレルギー反応を起こす子もいます。
お肉を食べた後、体を痒がったり、下痢や嘔吐を繰り返し起こしたりする場合は、アレルギーの可能性が高いです。お肉を与えることを中止して、動物病院を受診してください。
初めてお肉を与えた後は、ワンちゃんの様子をしっかりと観察することが大事です。
元気の源となるお肉ですが、脂分の摂り過ぎはワンちゃんの消化機能を妨げることもあります。また、肥満の原因になることもあります。
脂身の部分が多い牛肉や豚肉は、できるだけカットするようにしましょう。
ワンちゃんによっては、食べ物をほとんど噛まずに飲み込んでしまう子もいるでしょう。さらに食べるスピードが早いワンちゃんだと、喉に詰まらせてしまう恐れもあります。
手間はかかりますが、食べやすい大きさにカットしてから与えてあげてください。避けられる危険は回避するべきです。
ウインナーやソーセージ、ハム、ベーコンなどの加工されたお肉をワンちゃんに与えることはNGです。
というのも、加工されたお肉は塩分が多く含まれているだけではなく、ワンちゃんによくないとされている食品添加物と調味料が使用されているからです。
ひとがおいしそうに食べている姿を見て、おねだりするワンちゃんもいると思いますが、ワンちゃんのことを思うなら我慢のしどころです。
ワンちゃん用に作られた味付けのないハム風のものが販売されているので、特別な日などに与えたいときはそちらをお求めになられてはいかがでしょうか。
元気を与えてくれる内臓系のおやつや食事は、ワンちゃんのエネルギー源になります。
ワンちゃんにおすすめのお肉の種類は、牛肉、鶏肉、馬肉、鹿肉です。また、おすすめしたいお肉の部位は、貧血予防に効果の高いとされているレバー(肝臓)と、産後や病後の回復に適したハツ(心臓)です。
どの種類も部位も、嗅覚にすぐれているワンちゃんの食欲が増進され、よろこんで食べてくれるでしょう。
ワンちゃんに与えるとき、飼い主さんが注意するべきことは以下の6つです。
・生肉や半生のお肉を与えることは避けるべき
・初めてあげるときは少量ずつ
・食物アレルギーを起こすこともあるので注意が必要
・脂身の部分はできるだけカットする
・食べやすい大きさにする
・加工肉は与えてはいけない
これらの注意点を守れば、安心してワンちゃんに与えることができるはずです。
]]>7歳以降のシニアのワンちゃんの飼い主さんは、月日を追うごとに愛犬の老いを感じる飼い主さんも多いものです。今回はシニアのワンちゃんにあげたいごはんについて解説します。また、シニアのワンちゃんに対し、気をつけたいことや心がけたいことをまとめましたのでぜひ参考にしてください。
]]>7歳以降のシニアのワンちゃんの飼い主さんは、月日を追うごとに愛犬の老いを感じる飼い主さんも多いものです。今回はシニアのワンちゃんにあげたいごはんについて解説します。また、シニアのワンちゃんに対し、気をつけたいことや心がけたいことをまとめましたのでぜひ参考にしてください。
年齢が上がってきたワンちゃんには、さまざまな変化がみられるようになります。例えば下記のようなことは、目に見えてわかりやすい変化ではないかと思います。
・寝ている時間が長くなる
・動作がゆっくりになる
・お散歩の時間が短くなる
・食が細くなる
・かたい食べ物を食べにくそうにする
・毛の色が薄くなる
・代謝が落ちる
・太りやすくなる
・味覚、嗅覚、視覚が鈍る
・性格が変わる など
このような変化が見られるようになります。
中でも、「体を動かすことが減った」と感じる飼い主さんは多いのではないでしょうか。
シニア前には、走ったり、おもちゃのボールで遊んだりしていたワンちゃんが、お散歩で歩く速度が落ちたり、ボール遊びに誘っても気乗りしない態度を見せたりと、明らかな老化を感じることが多くなってくるでしょう。
ワンちゃんの年をとるスピードは、ひとの約7倍だともいわれています。シニア期に入る7歳のワンちゃんをひとの年齢に換算すると、小型犬は44歳、中型犬は48歳、大型犬は54歳です。
内臓機能にも衰えが出始めるため、成犬時代に比べ、効率的に体内に栄養を取り込むことが
できなくなるワンちゃんも少なくありません。
次の章では、老化によって変化がみられるシニアのワンちゃんにあげたいごはんについて詳しく解説します。
シニアのワンちゃんの食事は、その時々で調整する必要性が出てきます。
高齢になればなるほど、昨日は食べてくれたのに今日はまったく食べてくれないという事態も起こりがちになります。
また、体を動かすことが少なくなったのに、成犬時代と同じご飯の量を与え続けてしまうと肥満の原因になります。
運動量が減り、代謝が落ちて消費するカロリーが減ったシニア犬は、給餌量を減らしたり、カロリーを調整したりする必要が出てきます。
では、シニアのワンちゃんにはどのようなごはんを与えたらよいのでしょうか。具体的な対策をご紹介していきます。
シニア期に突入したワンちゃんでも、成犬時代と変わらずに食べる子もいますが、摂取したカロリーを消費しにくくなるため、太りやすくなってしまうのもこの時期の特徴です。
対策としては、太りにくいように低脂肪でカロリーが控えめに設定されているシニア用のドッグフードに切り替えてみるのもよいでしょう。
販売元により商品名称は異なりますが、ドッグフードには「7歳以上の犬用」のものがあります。
また、年齢を重ねるにつれて口内の乾燥が進んだり、歯が弱くなったりして、カリカリ感のあるドライフードは食べにくいかもしれません。水分量の多い半生タイプかウェットフードに替えることで食いつきが戻る可能性もあります。
しかし、替えたとしてもワンちゃんが食べてくれるとは限らないため、食べきりサイズのもので様子をみるとよいでしょう。
ボーンブロスは「飲む点滴」と言われているほど、栄養素が取りやすいスープです。
どのタイプのドッグフードも受け付けなくなってしまった、歯ごたえのある食べ物だと食べにくそうにしているなど、これまでの食事を食べてくれなくなってしまったシニアのワンちゃんにおすすめです。
骨付き肉と野菜を煮込んだボーンブロスは栄養価が高いこともさることながら、風味もあるため、嗅覚や味覚がにぶってきたシニアのワンちゃんの食欲をそそってくれる可能性は高いでしょう。
野菜はワンちゃんの好みに応じたものにすると、さらによさそうですね。また、ドッグフードにボーンブロスをかけてあげると、柔らかくなり食べやすくなります。水分補給もできるメリットもあります。
食欲が落ちてしまい、ワンちゃんの栄養不足が心配ならば、ボーンブロスを試してみる価値は大いにあります。
※ボーンブロスの詳しい内容について興味のあるかたは既出の記事をご覧になってみてください。
高栄養食ボーンブロスってなに?ワンちゃんにボーンブロス、出汁スープをあげるメリットと注意点
健康維持をサポートしてくれるサプリメントを取り入れてみるのもひとつの案です。
関節の動きを滑らかにするためのコンドロイチンなどが含まれているものや、認知症予防に効果が期待できるDHAやEPAが配合されているものなど、シニアのワンちゃん専用のサプリメントが数多く売られています。
ただし、サプリメントを飲んでも必ず効果があるとは限りません。少しでも効果があればいいな程度の気持ちで与えましょう。
飼い主さんのなかには、愛犬の老いていく姿に戸惑いがあるひともいるかもしれませんね。
しかし、成犬時代には見られなかった「甘えてくる」「抱っこをさせてくれるようになった」などのかわいらしい一面をみせてくるワンちゃんも少なくありません。まるでパピーの頃に戻ったかのように、身を寄せてくるシニアのワンちゃんに、愛情があふれ出る飼い主さんも多く見受けられます。
それでは、大切で愛らしいシニアのワンちゃんに対し、飼い主さんが気をつけたいことをまとめましたので参考にしてみてください。
シニアのワンちゃんの食事面で一番気をつけたいことは誤嚥です。誤嚥により肺炎を引き起こし命にかかわることもあります。
誤嚥にならないように注意すべきことは5つです。
・食べやすい大きさにする
・飲み込みがしやすいやわらかさにするか、ペースト状にする
・時間がかかることを肝に銘じておく
・食べることを強要しない
・目を離さない
自力で食事をすることが可能であれば、飼い主さんは見守るだけでよいですが、食べ物の大きさややわらかさには注意すべきです。
また、水分不足が気になるワンちゃんには、水分量が多いものを時間をかけてゆっくり与えるようにしてください。
自力での食事ができなくなっているワンちゃんには、ペースト状にした流動食をスプーンなどで、ゆっくりと与えましょう。
時間がかかるため食事の介助は大変ですが、ワンちゃんは飼い主さんだけを頼りにしています。ワンちゃんの様子を見つつ、その時々の食欲に応じて与えてあげるようにしてくださいね。
つまづきや転倒防止のために、室内はできるだけバリアフリー化したいものです。また、フローリングは滑りやすく、足腰の弱ってきたシニアのワンちゃんには負荷がかかりがちです。滑り止め防止のためにカーペットなどを敷いてあげるといいですね。
階段があるお家なら、昇り降りできないように柵をつける、ソファに飛び乗る習慣があるなら2〜3段の緩やかな階段をつけてあげるなど、足腰に負担がかかりにくくするための工夫が必要になってきます。
玄関先が階段になっているお家の場合は、ワンちゃん用にスロープを設けるとよいかもしれませんね。
さまざまな工夫を施すことで、老いが見られるシニア期のワンちゃんでも快適に暮らせるようになります。
シニア期に入り、さらに月日が経過するごとに、ワンちゃんの動作はどうしても鈍くなってきます。ご飯を食べることも、お散歩で歩くことも、ゆっくりになりがちです。
しかし、時間に余裕のないときや悪天候時のお散歩では、ワンちゃんを急かしてしまうこともあるかと思います。
それでも飼い主さんのよろこぶ顔が見たくて、食べることや歩くことを懸命にがんばるワンちゃんもいるでしょう。
ワンちゃんも否が応でも年をとります。そしてその年を取るスピードはひとの約7倍も早いのです。
体力や食欲が落ちたり、動作がゆっくりになったりすることは仕方のないことです。飼い主さんは、ワンちゃんが「今までと違う」ことを受け入れ、「どのようにすれば愛犬が快適なシニアライフを送れるかどうか」ということを常に心がけましょう。
愛犬を大切に育てている飼い主さんの願いは、ワンちゃんに「できるだけ健康でいてほしい」そして、「少しでも長く一緒にいたい」ということではないでしょうか。
そのためにもワンちゃんの快適な暮らしを整えることは、飼い主としての責務といっても過言ではないはずです。
老いはひとにもワンちゃんにもやってくるものですが、ワンちゃんはそのスピードがとても早く訪れてしまうということを忘れてはいけません。
シニアのワンちゃんにあげたいごはんについてご紹介しました。
7歳以降のシニア期に入ると、動きがゆっくりになったり、毛の色が薄くなったりするなどの目に見える変化がでてきます。
そして、食べ物を消化することや咀嚼する機能の衰えも徐々に見られるようになります。
シニアのワンちゃんの食事面で飼い主さんに気をつけてほしいことは、必要に応じて食事内容を見直してみるということです。
例えば、
・ドッグフードを「シニア用」または「半生」「ウェットフード」に替えてみる
・栄養価が高いボーンブロスを取り入れてみる
・消化機能や関節疾患予防のためにサプリメントを与えてみる
このような対策を取ることをおすすめします。
成犬のときと同じ給餌量だと、代謝が落ち始めたワンちゃんは太りやすくなってしまいがちです。肥満はあらゆる疾患を招きやすくなるため注意が必要です。低脂肪、低カロリーを意識するようにしましょう。
しかし、もっとも大切なことは、食事面でも生活面でも、できる限りシニアのワンちゃんのペースに寄り添ってあげることです。
ワンちゃんのシニアライフが健康で快適なものになるように、食べやすさと暮らしやすさの工夫について検討してみてはいかがでしょうか。
]]>「ボーンブロス」という言葉自体、初めて耳にする方もいるかもしれませんので、まずはじめに、ボーンブロスの意味と摂取できる栄養素についてご紹介していきます。
ボーンブロスとは、鶏、牛、豚などの骨付き肉や、魚から取った出汁スープのことで、ボーン(骨)+ブロス(出汁)という意味です。
骨付き肉をじっくりと煮込むことで、骨の中にあるコラーゲンやヒアルロン酸、カルシウム、アミノ酸などが溶け出します。
出汁にはグルタミンなどのアミノ酸が含まれていて、腸内環境を整えたり、免疫力を高めたり、栄養満点なスーパーフードとして注目を集めています。
日本での歴史はまだ浅いですが、韓国では鶏の骨を煮込んだ参鶏湯(サムゲタン)、中国では鶏湯(ジータン)などが古くから薬膳料理として親しまれています。
欧米では美容によいとのことからボーンブロスのスープスタンドがあるほどで、世界各国でもボーンブロスは愛飲されているのです。
食材によって若干異なりますが、ボーンブロスからえられる栄養素は以下のようなものがあります。
・コラーゲン
・ヒアルロン酸
・ミネラル
・ゼラチン
・アミノ酸
・グルコサミン
・コンドロイチン
・グルタミン
・アラニン
・プロリン
これらは、健康を維持するためや皮膚や髪の毛(被毛)の艶をよくするために欠かせない栄養素です。美容効果を期待して積極的に摂取するひともいらっしゃるでしょう。
ボーンブロスには、骨付き肉と野菜そのものの旨味が凝縮されているため、体によい栄養素をいち早く吸収することが可能です。
ボーンブロスは「飲む点滴」とさえもいわれている栄養満点なスープですが、具体的にどのようなメリットがあるのか詳しく解説していきます。
ひとでもワンちゃんでも、腸内には病原菌から体を守ってくれる免疫細胞の多くが存在しています。
腸の調子がよいときは、全身によい影響を与えてくれますが、逆に腸の調子が悪いときは、悪影響を及ぼしやすくなります。
「腸活」という言葉もあるほどですから、腸内環境を整えることはひとにとっても、ワンちゃんにとっても非常に大切なことです。
骨から抽出されるゼラチンやグルタミンには、腸の粘膜を整える働きがあり、適切な消化をサポートしてくれます。
元々お腹が弱いワンちゃん、下痢を起こしているワンちゃんの療法食としてもボーンブロスは適しているといえるでしょう。
高齢のワンちゃんの流動食にも最適です。
昨今では歯周病にかかるワンちゃんが増えています。しかも3歳を過ぎたワンちゃんの約8割が歯周病にかかっているともいわれており、深刻な問題と捉えるべきです。
歯周病予防にはビタミン類やたんぱく質、鉄分、コラーゲンといった栄養素が効果的といわれています。
大切な歯と歯茎を支える役目はコラーゲンが担っていますが、日常的に食べているフードではなかなか摂取が難しい成分です。
しかし、ボーンブロスなら骨の形成に重要なコラーゲンが豊富に含まれています。
毎食のフードにボーンブロスをプラスして与えてあげると歯周病予防に効果的でしょう。
ボーンブロスには、骨や軟骨などに必要なたんぱく質であるグルコサミン、コンドロイチン、ヒアルロン酸、コラーゲンが含まれているため、関節の動きを担う軟骨を良好な状態に保ってくれます。
ひともワンちゃんも、年齢を重ねるごとに関節の劣化も起こりやすくなります。関節の柔軟性が乏しくなったり、軟骨が擦り減ってきたりすると、関節に炎症が起き、痛みがあるため思うように歩くことができにくくなります。
高齢になり、足腰が弱くなるのはやむを得ないことかもしれませんが、ワンちゃんが痛い思いをするのは忍びないですよね。
将来的に発症しやすいとされている疾患は、徹底的に予防し、避けておきたいものです。
ですので、ワンちゃんが若くて元気なうちから、食事面への配慮は必要と考えられます。
関節の保護にも効果的ですから、同じボーンブロスをワンちゃんと一緒に飲んでもよいでしょう。
ただし、同じものを飲む場合は、味付けはしないでください。
また、ワンちゃんには毒とされている野菜(ネギ系)は一緒に煮込んではいけません。十分に気をつけてください。
ボーンブロスには骨から溶け出したコラーゲンやヒアルロン酸がたくさん含まれています。
ひと(特に女性)は、若々しさを保つためにコラーゲンが含まれているものを食事に取り入れたり、化粧品にヒアルロン酸が成分として配合してあるものを選びますよね。
コラーゲンやヒアルロン酸は、ワンちゃんにもアンチエイジング効果が期待できる成分です。毛艶がよくなったり、皮膚に潤いが出てきたりと、代謝が活性化されてイキイキするでしょう。
水分不足は腎臓病や尿結石などの疾患を起こしやすく、暑い季節は熱中症になりがちです。体温調節のためにも積極的に水分を摂らせるようにしたいものです。
しかし、特に冬の時期は極端にお水を飲まなくなったり、暑い時期でもお水を飲みたがらないワンちゃんもいますよね。
そのようなときは、いつも食べているドライフードにボーンブロスをかけてあげることで水分補給ができます。ぜひ試してみてください。
ボーンブロスは自然な旨味・風味があり、消化がよいため、高齢のワンちゃんにおすすめです。
高齢のワンちゃんは、老化によって食べるスピードが落ちたり、消化機能が低下したりします。また、味覚や嗅覚に衰えが出て、食欲不振になってしまうこともあります。
さらにドライフードなどの固形物の飲み込みがしにくくなることもあるため、食生活の面での見直しが必要不可欠になるでしょう。
しかし、ボーンブロスなら必要な栄養を摂ることができ、食べやすく水分補給にもなるため最適だといえます。
ボーンブロスにはたくさんのメリットがあり、ワンちゃんに早速与えてみたくなったのではないでしょうか。
ただし、ボーンブロスを与えるときには注意すべき点があります。
それは、ボーンブロスに使われる「原材料の出どころ」がはっきりしているかどうかです。
ボーンブロスは骨付き肉を煮込み、骨までも食べられるスープです。
劣悪な環境下で飼育されている牛や豚、鶏などの骨には摂取上限をはるかに上回る量の鉛が蓄積されているというショッキングな話もあります。
骨の中に蓄積された鉛を知らず知らずのうちに食してしまうことになりかねません。
鉛を過剰に摂取してしまうと、ひともワンちゃんも、頭痛、食欲減退、歩行障害、骨や関節の痛み、便秘など、さまざまな中毒症状がみられるようになりますが、どれも無症状のうちに進行します。
初期症状としては貧血が起こりやすくなるといわれています。
これらの理由から、ワンちゃんに安心してボーンブロスを与えるには、原材料の出どころが明確に記載されているもの、使われているものを選ぶべきだと断言できます。
さらに、原材料が何であるかを気にするひとは多いかと思いますが、産地や飼育環境、製造工程がどのようにされているかにも注目してください。
ボーンブロスの商品を選ぶ際は、原材料、産地、飼育環境、製造工程が明確に記載されているものを選びましょう。
ボーンブロスを食するメリットには、以下のようなものがあることがわかりました。
・整腸作用がある
・歯周病予防に効果が期待できる
・免疫力アップ、代謝力アップにつながる
・水分不足を補える
・高齢のワンちゃんや食欲不振のワンちゃんの流動食にもなる
ボーンブロスがなぜ高栄養食かといわれているのかがよくわかりましたね。
普段食べているドッグフードだけでは補えない栄養素がふんだんに摂れるでしょう。
ただし、ボーンブロスに使われている原材料、産地、製造工程には細心の注意をすべきです。
安全なものをワンちゃんに与えるためには、原材料などの見極めが重要なポイントとなります。
「ボーンブロスをうちの子に試してみたい」と思っている飼い主さんに、今回の内容が役立ち、参考になれば嬉しいです。
]]>実は馬肉は、ワンちゃんにピッタリのおやつ・フードだといわれています。
馬肉は、ワンちゃんに不足しがちな栄養素が摂取できるため、ジャーキータイプや馬肉そのものを与えたりする飼い主さんも少なくありません。
ホルモンは、ビタミン類やミネラル成分を多く含んでいるため、栄養素をバランスよく与えたいときに摂取するとよいといわれています。
ワンちゃんに馬肉とホルモンを与えるメリットは下記の通りです。早速見ていきましょう。
馬肉は高タンパクで低脂肪でありながら、消化吸収に必要なエネルギーを摂取することができます。良質な動物性脂肪を持つ馬肉は、タンパク質を助ける働きがあります。
体内でスムーズな消化を行うことができれば、余分な脂肪は体内に留まりません。そのため体重増加を避けることができ、また、病気へのリスクも軽減できるといっても過言ではないでしょう。
馬肉は肥満防止に役立ち、ダイエット効果も期待できる食材です。
馬肉用に飼育された馬は、飼育中に抗生剤やホルモン剤を投与されることがないため、アレルギーの原因となる有害物質を含まない低アレルゲンの良質な肉になります。
馬肉は鶏や豚、牛の肉と比べ、タンパク質以外の栄養素も豊富に摂取できます。
ほかの肉と比べ、鉄分は約4倍、カルシウムは約3倍も多く含まれています。
また、脂質は鶏むね肉と同等レベルなので、ダイエット中のワンちゃんにも適した肉であるといえるでしょう。
ミネラルが不足すると、元気がなくなる、歯や骨がもろくなりやすくなるなどといった症状が出ます。
ホルモンは、ミネラルを含む量が多い食材であることから、免疫細胞を活性化させる効果が期待できます。体を元気に導いてくれるので、細菌やウイルスに強くなり、感染症にかかりにくい体を作ってくれます。
免疫力をアップさせることができれば、自然と病気の予防に効果を発揮するといえます。
ワンちゃんも貧血になると、疲れやすく動機や息切れといった症状が出ます。
貧血の予防効果のある食べ物として挙げられるのは、レバー、ホルモン、赤身肉などの動物性食品と、鉄分を多く含むホウレン草、ブロッコリー、小松菜などの野菜です。
馬肉は牛や豚の肉の約3~4倍も多く鉄分が含まれています。特にホルモンは、鉄分の吸収率が高いヘム鉄を多く含んでいるため、貧血予防や疲労回復効果があるといわれています。
ワンちゃんも年齢を重ねるごとに、体や脳にさまざまな老化現象が現れます。特にシニア期を過ぎたワンちゃんの目ですが、白内障を発症するリスクが上がります。
ホルモンは、目の健康を維持するために欠かせないビタミン類が豊富に含まれていて、水晶体の代謝と免疫機能を高める働きがあります。
積極的に摂取させることで、目の健康を維持する効果があるといえるでしょう。
馬肉の部位の名称(別名)と食感や味わいの特徴をご紹介します。
馬の肺は「ラング」と呼ばれています。
特徴:コリコリとした歯ごたえ/あっさりとした味わい
馬の腎臓は「キドニー」と呼ばれています。
特徴:特に栄養価が高い
馬の心臓は「ハツ」と呼ばれています。
特徴:脂分が少なく味が濃い/細胞の再生に働きかける核酸の含有量が多い/皮膚や被毛の促進に繋がる亜鉛の含有量が多い
馬の肝臓は「レバー」と呼ばれています。
特徴:臭みが少ない/旨味がある
馬の横隔膜は「カクマク」と呼ばれています。
特徴:やわらかい食感/適度な脂身がある
馬の舌は「タン」と呼ばれています。
特徴:牛タンに似たコリコリとした食感/あっさりとした味わい
馬のたてがみは「コウネ」と呼ばれています。
特徴:馬肉の中でも希少部位/真っ白な肉の色をしている/やや脂分が多いが甘味がある
ワンちゃんに馬肉やホルモンを与えるとき、注意したい点がいくつかあります。今後ワンちゃんに与える予定がある飼い主さんはぜひ参考にしてください。
馬肉は鶏や豚の肉に比べ、細菌に汚染されている可能性が低いといわれています。
しかし、生肉を与えるときはサルコシスティスという寄生虫に注意する必要があります。この寄生虫は馬や牛を仲介し、犬や猫に住み着く厄介な寄生虫です。
感染してしまうと、一過性ではありますが、嘔吐や下痢といった症状がみられます。
このような点からも、ワンちゃんに馬肉を与えるときは、生肉ではなく、加熱調理または加熱後に加工してあるものを与えたほうがよいでしょう。
タンパク質を多く摂取でき、糖質が少ないホルモンですが、やはり過剰に摂取すると、カロリーオーバーになったり、脂質の取り過ぎになってしまいます。
脂質の摂り過ぎは肥満を招きます。生活習慣病の原因にもなりますので、ワンちゃんに見合う適度な量を与えるようにしてくださいね。
ワンちゃんの健康を維持してあげるために、飼い主さんが気になることは栄養素が不足していないかどうかではないでしょうか。
今回ご紹介した馬肉とホルモンは、ワンちゃんの栄養価を高めるためにピッタリな食材であることがわかりました。
馬肉を与えるメリットは、
・消化吸収率を上げてくれるため、ダイエットフードにも適している
・鉄分が豊富に含まれている
・アレルゲン物質が含まれていないため、アレルギーを起こしにくい
ホルモンを与えるメリットは、
・ミネラルが豊富だから、免疫力アップにつながる
・鉄分が多く含まれているため、貧血予防や疲労回復効果がある
・目の健康を維持する効果があるため、シニア期以降に発症率が高くなる白内障の予防に役立つ
などがあることがわかりました。
「早速うちの子にも食べさせてみたい」と思った飼い主さんも多いでしょう。栄養価が高くメリットが多いおやつならば、愛犬にも与えてみたくなりますよね。
躾のご褒美や不足しがちな栄養素の補給として、新鮮な馬肉のおやつを取り入れてみてはいかがでしょうか。
]]>実はワンちゃんのおよそ100頭に1頭に発症すると言われている「てんかん」、確率的には低いともいえない数値ではないでしょうか。
てんかんとは、何かしらの原因により、脳に異常な信号が送られてしまうことにより、脳の興奮状態が続き、けいれんや意識障害などを起こしてしまう脳の病気です。
通常の脳の神経細胞は、興奮を伝える脳細胞と、興奮を抑える脳細胞がバランスを取りながら情報を伝達しています。しかし何らかの原因で脳細胞のバランスが崩れると、過剰な放電が起きてしまい、てんかん発作が起きるようになります。
ワンちゃんのてんかんは大きく分けると「特発性(とくはつせい)てんかん」と「症候性(しょうこうせい)てんかん」の2種類に分けられます。
では、それぞれの特徴について解説していきます。
原因が特定できないまま定期的にてんかん発作を繰り返す場合は「特発性てんかん」に分類されます。一般的にてんかんと呼ばれるものは、特発性であるケースが多いです。
特発性てんかんは、さまざまな検査をしても異常はみられず、遺伝的要因が大きいとされていますが、いまだに解明はされていません。特発性てんかんの場合は完治することはほぼないため、一生涯お薬を飲み続ける必要があります。
さらに特発性てんかんには、生まれつきてんかんである「先天性」のものと、成犬になってから発症する「後天性」のものがあります。
先天性は遺伝によるものが大きいとも言われていますが断言はできません。生後3カ月くらいから1歳のパピー時代に発症するワンちゃんが多いです。
後天性は成犬になってから、特に7歳以降のシニア期に発症することが多いです。
脳腫瘍や脳炎、水頭症、事故などで受けた外傷により、脳に明らかな病変が見つかり、それらが原因で繰り返し発作を起こす場合は「症候性てんかん」に分類されます。
特発性てんかんよりも重症度が高く、深刻なケースが多いですが、原因が特定できているため、治療によって治る可能性もあります。
てんかんがあるワンちゃんを注意深く観察していると、発作が起きる直前に前兆が見受けられることが多いものです。
この章ではてんかん発作が起きる前兆と、発作が起こっているときにどのような行動を起こすのかについて詳しく解説します。
また緊急性が高い「群発発作」と「重積発作」についても詳しく述べていますので、ぜひ読んでみてください。
てんかんの発作が起きる直前には、以下のような行動がみられることがあります。
・落ち着きがなくなる
・よだれが大量に出る
・あくびがをたくさんする
・口をくちゃくちゃする(ガムを嚙んでいるような感じ)
・繰り返し頭を振る
・床のにおいをやたら嗅ぐ
・目の焦点が定まらなくなる
・体の一部が痙攣する など
上記に挙げた行動はてんかん発作の前兆なので、ワンちゃんの様子を注意深く見守る必要があります。この時点でワンちゃんの名前を呼ぶ、嫌がらなければ体をさすってあげるなどすると、興奮が収まり、発作を避けることができる場合もあります。
発作が起きてしまう!と焦ってしまいがちですが、飼い主さんは決して大声を出したり、無理に抱っこをしてはいけません。かえって脳の興奮を誘因してしまう可能性があるからです。
てんかんの発作が起きると以下のような症状がみられます。
・意識を失い倒れる
・全身が痙攣する
・全身が硬直する
・失禁してしまう
・排便してしまう など
これらの症状を起こしているとき、ワンちゃんは無意識だと言われています。そして数秒後、または数分後に発作が治まったとき、何が起きていたのかわからないまま相当な疲労でぐったりしたり、ボーっとしたりするワンちゃんが多く見受けられます。
このとき飼い主さんは、ワンちゃんが繰り返し発作を起こさないかどうか、しばらく様子を見るようにしましょう。
群発(ぐんぱつ)発作とは、24時間以内に複数回のてんかん発作が起きることです。一度発作を起こし、けいれんなどが治まった後、数十分から数時間ごとに発作を繰り返します。また、数日間安定しないこともあります。
重積(じゅうせき)発作とは、てんかん発作が持続的に起こり、けいれんなどが止まらなくなった状態のことです。発作の多くはおおよそ2分以内で治まることがほとんどですが、重積発作を起こしてしまうと、いつまでたっても回復の兆しが見えてきません。
重積発作を起こした場合、発作自体が脳の神経細胞を傷つけて、さらに傷ついた脳の神経細胞がてんかん発作を引き起こすという悪循環に陥ります。できるだけ早く発作を止める治療を受けなければ、脳の後遺症が残ったり、最悪の事態になったりも否定できません。
このように重積発作は緊急性が高いので、早急に動物病院での治療を受ける必要があります。
ワンちゃんが突然意識を失って倒れた、けいれんした、といった症状を目の当たりにするとパニックになる飼い主さんは少なくないはずです。ワンちゃんを抱え、慌てて動物病院へ連れて行った飼い主さんもいるのではないでしょうか。しかしこの時点で、てんかんだとわかる飼い主さんは多くはないと思います。
獣医師が診断するには、飼い主さんからの情報が頼りになるため、ワンちゃんが発作を起こした日時、どのような行動を起こしていていたか、どのくらいの時間だったのか、記録しておくことをおすすめします。
また心苦しいですが、その時のワンちゃんの様子を動画で撮影しておくと、獣医師も診断しやすくなります。
獣医師は飼い主さんから得た情報に基づき、てんかんか、もしくは違う病気かを推測します。必要と判断した場合は、血液検査、尿検査、レントゲン検査、脳波の測定、脳髄液検査、MRI検査などの実施を勧められます。
ただし、脳波の測定や脳髄液検査、MRI検査は設備の整った動物病院ではないと検査を行うことができません。かかりつけの動物病院から、設備の整った大きな病院へ紹介してもらうことになります。
またこれらの検査には全身麻酔が不可欠になるため、ワンちゃんの年齢や体力面を考慮する必要があります。さらに検査費用も高額なため、どこまで検査をするか、十分な検討をする必要が出てきます。
【参考:検査でかかる費用】
・血液検査=5,000~10,000円
・レントゲン検査=7,000~10,000円
・脳波の測定=8,000~10,000円
・脳髄液検査10,000~20,000円
・MRI検査=50,0000~100,000円
※動物病院は自由診療のため、病院によってかかる費用は異なります。およその目安としてください。
てんかんの治療は、発作を起こさないようにするための抗てんかん薬の投与が一般的です。発作の頻度を減らすことと、重症にさせないことが目的となります。
発作の頻度や副作用の有り無しと、血中濃度を定期的に確認するための血液検査を受けながら、お薬の量を調整していきます。
しかしお薬が合う、合わないがあり、処方されたお薬が必ずしも合うとは限りません。また、お薬を服用しているからといっても、てんかん発作がまったく起こらないとも言えません。
さらにワンちゃんに合うお薬にめぐりあえるまで、長期間かかる可能性もあります。また抗てんかん薬は強い効き目のあるお薬で副作用もあります。それらを生涯飲み続けることになり、肝臓や腎臓に大きな負担がかかることも否定できません。
治療中に絶対やってはいけないことは、飼い主さんの判断で減薬や服用を中止をすることです。しばらく発作を起こしていないからお薬の量を減らしてみよう、飲ませるのを止めてみようという安易な考えは、安定してきた症状を悪化させる原因ともなります。お薬に関しては、必ず獣医師に相談の上、決めるようにするべきです。
ワンちゃんに合ったお薬が見つかれば、数カ月、数年単位で発作を起こさなくなることもあります。
てんかんという病気の知識に長け、飼い主さんの気持ちに寄り添ってくれるような獣医師に診てもらうことをおすすめします。
愛するワンちゃんが目の前で発作を起こしている姿は、胸を締め付けられる気持ちになるものです。
思わず発作中のワンちゃんを抱きしめたり、大きな声で呼びかけたりしたくなりますが、余計な刺激を与えてしまうことになるため止めましょう。
飼い主さんができることは、発作中のワンちゃんが家具や家電などに頭や体をぶつけてケガをしないように、ワンちゃんの周りにある物を避けることです。高い所からの落下にも十分気をつけてあげてください。
また、発作を起こした日時、発作の内容、発作を起こす要因として考えられること・食事・外出などを記録しておくことが大事なことです。
てんかん発作を引き起こす要因として以下のようなことも考えられます。
・花火や雷、騒音など、大きな音を聞いた
・長時間のお留守番が続いた
・訪問客が来た
・睡眠不足
・食欲不振
・悪天候や低気圧の影響 など
このような非日常的な体験をすることで、ワンちゃんはかなり緊張し、ストレスを感じます。てんかん発作を誘因するようなことは、できるだけ避けてあげるようにしましょう。
昨今では室内で飼われているワンちゃんがほとんどですが、飼い主さんが仕事などで留守の場合は、ワンちゃんだけでお留守番をすることもあるでしょう。飼い主さんが一緒にいない間にてんかん発作を起こしているワンちゃんもいて、気づかないケースもあります。
ただし、帰宅後の室内の空気感で、何かいつもと違うと感じる飼い主さんは少なくないはずです。
室内では絶対しないはずなのに、おしっこやうんちがあった、ワンちゃんのお口まわりがベトベトしていたなど、おかしいと気づくことがあるかもしれません。ゲージの中や、ワンちゃんが過ごしている室内に異変はないか、確認をしてみてください。メモしておくことをおすすめします。
ワンちゃんを見守るためのペットカメラを設置しておくのもよいですね。
ワンちゃんが発作を起こしている姿を初めて見たときの飼い主さんの驚きと動揺は計り知れません。もしかしたらこのまま死んでしまうのではないかと焦った飼い主さんも多いのではないでしょうか。
てんかんの診断がされた後は、抗てんかん薬を正しく服用させ、定期的な検診・検査を受けていれば、発作の頻度は少なくなります。
基本的にてんかんという病気と、発作を抑えるお薬とは一生涯の付き合いになってしまいますが、日常的に気をつけてあげるべきことがわかっていれば、健康なワンちゃんとなんら変わらない生活を送ることができます。家族みんなでワンちゃんを温かく見守ってあげてくださいね。
]]>白内障とは、目の中のレンズの役割をしている水晶体という部分が白く濁ってしまう目の疾患です。初期段階では黒目の周りがうっすらと白くなるだけなので、飼い主さんが気づかないことも少なくありません。
しかし、やがて症状が進むにつれ、黒目の部分が全体的に真っ白になってしまい、ほとんど目の見えない状態になってしまいます。
一度白く濁ってしまった目は元に戻ることはなく、視覚に異常があることから、ワンちゃんの生活に影響を及ぼすようになります。
白内障は、目が見えにくくなり、やがて失明する可能性もある怖い目の疾患ですが、どのようなことが原因で白内障になるのか非常に気になるところではないでしょうか。
この章では、白内障になる原因と、白内障になりやすいといわれている犬種について解説していきます。
一般的にワンちゃんの目が白内障になってしまう大きな原因は、老化によるものです。7歳のシニア期に突入したワンちゃんには、注意すべき病気のひとつとして挙げられてます。
白内障になる原因は他に、遺伝によるものや外傷、薬剤による副作用、糖尿病による合併症などもあります。
白内障になるもっとも多い原因は「老化」によるものなので、全犬種に起こりうる白内障ですが、中でも白内障になりやすいといわれている犬種がいます。
柴犬、チワワ、シーズー、トイプードル、ヨークシャテリア、ダックスフント、ゴールデンレトリバーです。
ただし、白内障になりやすいといわれているだけなので、必ずしも発症してしまうわけではありません。参考程度にしてくださいね。
「もしかしてうちのワンちゃん、白内障かも」と不安になっている飼い主さんは、ワンちゃんが以下のような行為をしているかどうか、じっくりと観察してみてください。
・黒目の部分が白くなっている
・頻繁にどこかへぶつかっている
・つまづくことが多くなった
・においを嗅ぐことが多くなった
・動作がゆっくりになった
・まぶしそうにしている など
これらの症状が見られたら、白内障になっている可能性があります。一番わかりやすい特徴は「黒目部分が白くなっている」ことです。
白内障の症状が進行するスピードには個体差がありますが、一般的にワンちゃんの白内障はゆっくりと進行するケースが多いです。
進行が遅い場合、ワンちゃんが見えにくい状態に順応していくため、飼い主さんが気づきにくくなります。
また、元々ワンちゃんは、視覚だけではなく嗅覚や聴覚がすぐれているため、目が見えにくくなってもにおいを嗅ぐことや音に聞き分けることで視覚の異常をカバーするようになります。そのような理由から、飼い主さんが気づきにくいというのも頷けるのではないでしょうか。
ワンちゃんによっては、白内障の進行が早いケースもあります。この場合は、嗅覚や聴覚に頼ることが増えてきます。
つい最近まで普通に生活していたのに、ご飯やおやつが置いてある場所を探すことに時間がかかったり、物にぶつかることが増えたりなどの急速な変化がみられるようになります。
白内障を早期発見でき、進行を抑える治療を早いうちから受けることができれば、完全に失明するまでの年月を延ばせます。
治療を受けずに白内障を放置しておくと、進行するスピードを抑えないことになるので、失明してしまう日が早く訪れてしまう可能性が高くなります。
動きが鈍くなった、歩いているときによくつまづくようになったなどの変化に対して、シニア犬になったからだろうと安易に思わず、できるだけ早めに動物病院を受診し、獣医師に相談するようにしてください。
白内障は目の専門的な治療が必要で、内科治療と外科治療があります。
発症の初期段階であれば内科治療で経過観察、根治を望む場合は外科治療になります。
では、内科治療と外科治療について、それぞれ解説します。
発症の初期段階であれば、進行を抑えるための点眼薬や抗炎症薬、サプリメントの服用で白内障の進行を遅らせることが可能です。
ただし、失われた視力を元に戻すことはできません。また完全に進行を止めることも不可能です。
発症初期の治療は、白内障の進行をできるだけ遅らせることと、ブドウ膜炎や緑内障、網膜剝離などといった合併症の予防が目的になります。
頻繁にどこかにぶつかっている、明らかに見えにくそうにしている場合は、白内障がかなり進んでいる状態になっている可能性が高いため、獣医師から手術を勧められることもあります。
手術は、ひとの白内障手術と同じく、濁ってしまった水晶体を取り除き、人工のレンズを挿入します。
手術費用は動物病院によって異なりますが、手術前の検査費用として片目5万円くらい、手術費用と入院費でおよそ30万円から40万円ほどかかります。
ただし、手術は全身麻酔をしなくてはならないため、シニア犬の体にはリスクが大きいです。また、数日間の入院になるため、ワンちゃんにとって、かなりのストレスになることも考えられます。
症状がかなり進行していると、眼底に問題が生じ、手術を受けても視力が戻らない可能性が高くなります。この場合は手術が適切な処置ではないと判断する獣医師もいます。
実際に白内障の手術を受けるワンちゃんは、白内障を患っているワンちゃん全体の1割程度といわれています。少ないですね。
ワンちゃんの体へのリスクや費用面などの理由から、手術を受けさせない選択をする飼い主さんが多いようです。
白内障によって目が見えにくくなったワンちゃんは、見えにくいながらも順応して生活をするようになります。
しかし、視覚に異常が出ているワンちゃんのことを安全面から考えると、QOL(生活の質)を上げるべきだといえます。
それでは、飼い主さんがワンちゃんにしてあげられる生活上の注意点についてご紹介していきます。
飼い主さんとワンちゃんが見つめ合えば、自然と目の状態を観察することができますよね。
すでに白内障になっているワンちゃんの場合は、進行具合を確認する意味合いがあります。
普段からアイコンタクトを取っていれば、黒目が白っぽくなっていることにいち早く気づいてあげることができ、早期治療をスタートできるはずです。
アイコンタクトは躾のために行うことだと認識されがちですが、目や顔の状態を確認できたり、愛情を与えあったりというメリットもあるのです。
ワンちゃんは歳を取るスピードがひとよりも早く、ワンちゃんの1年はひとの5年から7年に相当するといわれています。
シニア期に突入する7歳は、ひとの年齢でいうと30代後半から40代後半に相当するので、老化現象の始まりが早いことにも頷けますね。
ワンちゃんも年齢が上がってくるにつれ、体力や免疫力が低下し、体の不調が起こりやすくなります。
また、ワンちゃんは会話をすることができず、傷みに対して我慢をする傾向があります。病気になっていても耐えてしまうことがあり、かなり進行してからわかるケースも少なくありません。
しかし、ワンちゃんは何かしらのSOSサインを出しているはずです。
飼い主さんはワンちゃんからのSOSサインやちょっとした異変を見逃さず、早期発見・早期治療を心掛けたいものです。
そのためにも、7歳以降のシニア期に入ったら、年に一度は健康診断を受けさせましょう。
定期的に健康診断を受けることは、白内障だけではなく、他の病気の早期発見にも繋がります。
飼い主さんはワンちゃんの健康を守る義務があります。ちょっとした異変を見逃さず、大切なワンちゃんが穏やかなシニア生活を送れるようにサポートしてあげてください。
健康診断の検査項目や費用については、動物病院に聞いてみてくださいね。
白内障になったワンちゃんは、目が見えにくいことから、物にぶつかる、つまづくことが増えてきます。
そのため、ちょっとした段差でつまづくことが多くなったり、高い所から落ちてしまったり、怪我をしてしまう可能性もあるでしょう。
ワンちゃんがシニア期になったら、安全・安心に暮らせるようにしてあげることが重要です。段差を少なくする工夫や、階段には上がれないようにゲートを付けるなど、室内環境の見直しをしてあげてくださいね。
白内障は年月をかけてゆっくりと進行するケースが多く、賢いワンちゃんは目が見えにくいことに順応して生活するようになります。そのため、ワンちゃんが白内障になっていることに気がつかない飼い主さんも多いようです。
もしワンちゃんが白内障になった場合、飼い主さんがしてあげられることは2つです。
1つ目は、少しでも進行のスピードをゆるやかにするために、点眼薬をきちんと挿してあげること、サプリメントを飲ませてあげることです。
2つ目は、目が見えにくくなったワンちゃんが暮らしやすいように室内環境の見直しをしたり、工夫をしてあげることです。
シニア期に突入したワンちゃんには、年に一度は健康診断を受けることをおすすめします。白内障だけではなく、他に病気が見つかったとしても、早期発見と早期治療に繋がるでしょう。
大切なワンちゃんには、穏やかなシニアライフを送ってほしいですよね。ぜひ検討してみてください。
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