噛むのはワンちゃんにとって大切! 適切なおやつやおもちゃでストレス解消
ワンちゃんにとって、「噛む」行為は大切です。カジカジと何かを噛むのは、ワンちゃんの本能でもあります。とはいえ、大切な家具やクッションなどをかじられては困りますよね。
噛んでも安全なおやつやおもちゃを与えれば、ワンちゃんも飼い主さんもストレスがたまりません。
今回は、ワンちゃんにとって「噛む」がなぜ大切なのか、カジカジ噛むのに適したおやつやおもちゃの選び方を解説します。
ワンちゃんには「噛む」が大切
ワンちゃんには、「噛みたい」本能があります。ライフステージによって噛む欲求の度合いは異なるものの、生涯を通じて「噛みたい」と思っているでしょう。
歯の生え変わりが始まる生後4,5ケ月の子犬は、歯ぐきがムズムズするため、噛む欲求が高まります。大人や高齢のワンちゃんにとって、不安やストレス解消に役立つでしょう。
噛む行為は、歯ぐきのムズムズを解消したり、顎を動かす運動になったりします。そして、歯もきれいにするなど、ワンちゃんの生活には欠かせないものなのです。
ワンちゃんの「噛みたい」はやめさせられません。そのため「噛んでもいいもの」を与える必要があるのです。噛んでもいいものは、ワンちゃん専用に作られたおやつやおもちゃです。
ワンちゃんの噛みたい気持ちをおやつやおもちゃで解消
ワンちゃんの噛みたい気持ちを尊重し、おやつやおもちゃを与えましょう。噛む気持ちが満たさせると、飼い主さんにとっても、ワンちゃんにとってもメリットがあります。
ワンちゃんのストレスが発散される
思う存分カジカジすると、ワンちゃんのストレスが解消されます。留守番中も安全なものを与えれば、寂しさや不安も減るでしょう。
歯がきれいになる
繰り返し噛むと、歯の表面についた汚れが落ちやすくなるのもメリットです。ワンちゃんが噛みながら歯のケアができる「デンタルケア」に特化したガムも販売されています。
脳の活性化
噛む行為は、脳を活性化させると言われています。例えば人がガムを噛んでいると、短期の記憶能力が高まるそうです。ワンちゃんも同じように、噛む刺激が脳に伝わって、活性化すると期待できます。
だ液が増える
噛んでいると、だ液の分泌が増えます。だ液が増えると、歯に汚れも付きにくくなるでしょう。また、食べ物が飲み込みやすくなります。
余談ですが、人間のだ液に含まれる消化酵素「アミラーゼ」がワンちゃんのだ液には含まれていません。人間は、噛むところから消化が始まっています。一方ワンちゃんは、ほとんど丸のみです。そこが大きな違いなのですね。
家具やソファがボロボロにならない
適切なおやつやおもちゃでワンちゃんの噛む欲求が満たされれば、家具やソファを噛んでボロボロにしません。
特に子犬は、歯の生え変わりで歯ぐきがムズムズするため、なんでも噛みたがります。靴やスリッパを噛んでしまうのはそのためです。そのまま放っておくと、人の手に咬みつく「甘噛み」に発展する恐れがあります。
大人のワンちゃんもストレス解消ができるでしょう。家具やソファなどを噛んでボロボロにする問題行動の発生も防げるのです。
おすすめの噛むアイテム
おすすめはワンちゃん専用のおやつやおもちゃです。
おやつ
「噛む」に特化したおやつを選びましょう。添加物などが少ないものがいいですね。例えば、ブリ―スティックチューなら100%牛肉です。牛ホルバーを乾燥、加熱したもので添加物や着色料が含まれていません。全年齢のワンちゃんに適していて、歯もきれいにするのもメリットです。
そのほか、「デンタルケア」に特化したガムを販売している動物病院もあります。相談してみましょう。
おもちゃ
・コング
おやつを詰められるゴム製のおもちゃ「コング」がおすすめです。ほどよい弾力があるので噛み応えもよく、中のおやつを食べようとしてワンちゃんが夢中になります。
お手入れにも使えるので便利です。中にフードやおやつを詰めたものを与え、かじったり舐めたりしている間にブラッシングや爪切りなどを行います。
・マロ―ボーン
マローボーンは、骨の形をしたおもちゃ。骨の中心に、ジャーキーフレーバーの植物性ペーストが入っています。小さな破片を万が一飲み込んでも、無毒性のナイロン素材なので安心です。歯もきれいになるでしょう。
噛むおやつやおもちゃを与えるときの注意点
ワンちゃんの安全のためにも、噛むおやつやおもちゃを与えるときはいくつか注意点があります。
・ワンちゃん専用を与える
好きそうだからと、鶏の骨など与えないでください。加熱した鶏の骨は、縦に鋭く裂けるので大変危険です。生の動物の骨は、細菌感染の恐れがあるので与えないようにしましょう。
おもちゃも、人のおもちゃや道具ではなくワンちゃん専用につくられたおもちゃを選んでください。例えばゴルフボールで遊ぶと、飲み込んで喉に詰まる恐れがあります。
古くなった靴も与えないでください。ワンちゃんには新品も古いも区別がつかないのです。飼い主さんの新しい靴を噛んでしまうかもしれません。
・体の大きさに合ったものを選ぶ
大型のワンちゃんに小型のワンちゃん用おやつを与えると、そのまま飲み込む恐れがあり大変危険です。ワンちゃんの大きさに合ったものを選んでください。
ブリ―スティックチューやその他のデンタルケアガムも、ワンちゃんのサイズが明記してあります。おもちゃのコングやマロ―ボーンも、サイズが選べるので、しっかり確認してから購入してください。
・おやつやおもちゃは定期的にチェック
噛むおやつやおもちゃは、欠けそうなところはないか、割れていないかチェックしましょう。おもちゃの破片などを丸呑みすると危険です。傷んできたら、新品に変えてください。
歯の汚れなどがおもちゃについたままにすると不潔です。毎回洗ってきれいに保管しましょう。
デンタルケアのガムは、飼い主さんが手に持ったまま噛ませるタイプもあります。使用説明書をよく読んでから与えてくださいね。
まとめ
ワンちゃんにとって「噛む」は大切な本能です。専用のおやつやおもちゃを噛むと、歯をきれいにしたり、脳を活性化したりするメリットがあります。また、ストレスも解消するでしょう。家具を噛んでボロボロにするなど問題行動も減るので、飼い主さんにとっても安心です。
噛むおやつやおもちゃは、ワンちゃん専用を与えるようにしましょう。安全のためにも体の大きさにあったものを選び、定期的にチェックにしてくださいね。