シニア犬の健康管理!老化を遅らせるためのポイント

シニア犬の健康管理!老化を遅らせるためのポイント

犬は、7~8歳頃からシニアの仲間入りとされています。シニア犬になると、運動量が減ってきたり、若い頃はできていたことができなくなったりとさまざまな変化が現れます。

愛犬に、健康でできるだけ長生きして欲しいと考えている飼い主さんは多いのではないでしょうか。

そこで今回は、シニア犬の健康管理の方法を紹介します。シニア犬が快適に暮らすためのサポートについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

シニア犬にあらわれる老化の兆候

シニア犬にあらわれる老化の兆候

シニア犬になると、以下のような老化の兆候がみられます。


・疲れやすくなる

・段差を避ける

・視力や聴力が低下する

・食事量が減る

・白髪が増える

・病気やケガが多くなる

・太りやすいまたは痩せやすくなる

・性格が変わる


シニア犬は、体の機能や筋力の低下などがみられるようになり、今までできていたことが徐々にできなくなっていきます。


10歳以上のシニア犬になると、歩けなくなったり食事が自分でとれなくなったりする犬も多くなる傾向です。


シニア犬の健康管理の方法

愛犬に健康で長生きしてもらうためには、飼い主さんがシニア犬のことを知り、適切にケアしていくことが大切です。


ここからは、愛犬の健康管理の方法を7つ紹介します。

半年に1回は健康診断を受ける

半年に1回は健康診断を受ける

シニア犬は、半年に1回以上、病院で健康診断を受けることをおすすめします。


7歳以上になると、成犬よりも病気が出てくる可能性が高くなります。


シニア犬の病気の進行は早い場合が多く、気づいたときには治療ができないほど悪化しているケースも少なくありません。


動物病院で定期的に健康診断を受けていると、病気の早期発見・早期治療ができます。


また、健康診断で病気がみつからなかった場合でも、結果をふまえて日々の生活についてのアドバイスをしてもらえる可能性が高いです。


愛犬の健康を維持するためにも、半年に1回の健康診断を受けましょう。

自宅で健康チェックを行う

自宅で健康チェックを行う

病院で行う健康診断だけでなく、自宅でも定期的に健康チェックを実施しましょう。


自宅でできる健康チェックは、以下のとおりです。


・体重を測る

・口や耳の中に異常がないかみる

・皮膚にできものや赤みがないか確認する

・足裏をチェックする

・愛犬に体調や様子の変化がないか確認する


体重は1~2週間に一度を目安に測りましょう。


それ以外のポイントは、毎日確認することで愛犬の病気やケガの早期発見につながります。

栄養バランスのよい食事を用意する

栄養バランスのよい食事を用意する

年齢に合わせた栄養バランスのよい食事を用意することは、愛犬の健康維持に不可欠です。


犬は年齢を重ねると、消化機能や代謝機能が低下します。


運動する頻度も減るため、成犬や子犬よりも太りやすい傾向にあります。


適正体重を維持するためにも、シニア犬には低カロリー・低脂質のフードを与えましょう。


シニア犬用のドッグフードは、低カロリー・低脂質で作られているだけでなく、健康を維持する成分や、関節のサポートをする成分などが含まれています。


栄養バランスもよいため、愛犬が7~8歳になったら、シニア犬用のドッグフードに切り替えることをおすすめします。

適度な運動を行う

適度な運動を行う

シニア犬の筋力の低下を防ぐために、適度な運動を毎日実施しましょう。


愛犬が散歩に行くのを嫌がったり、おもちゃに反応しなかったりすると、「運動をしないほうがいいのではないか?」と考える飼い主さんもいるのではないでしょうか。


犬は運動しなくなると関節や筋肉が固まり、歩けなくなったり血行が悪くなったりして老化を早める可能性があります。


愛犬が運動を嫌がる場合でも、1回10分を目安にして1日1回は散歩にいき、体を動かすことが大切です。

体に負担が少ない室内環境を用意する

体に負担が少ない室内環境を用意する

シニア犬は足腰が弱くなるため、滑ったり転んだりの事故が多くなります。


愛犬がケガをしないように、以下のポイントに注意して室内環境を整えましょう。


・マットなどを敷いて滑り止め対策をする

・段差を極力なくす

・ケガをする恐れがある角にカバーをする

・水・ベッド・トイレをまとめて設置する

・低反発のマットを用意する


認知症の症状がある犬や視力が低下した犬には、上記のポイントにプラスして、円形サークルの活用がおすすめです。


年齢を重ねて認知症や視力の低下がある犬は、室内の環境が把握できなくなり、ケガをする可能性があります。


円形のサークルを活用して飼育スペースを区切ることで、ケガの予防につながります。

皮膚と被毛のケアを行う

皮膚と被毛のケアを行う

シニア犬は、皮脂の分泌量が減ったり免疫力が低下したりすると、皮膚トラブルを引き起こすことがあります。


そのため、皮膚と被毛のケアを定期的に行うことが大切です。


定期的にケアを行っていると、皮膚のできものや赤みなどの異常も発見しやすくなります。


ただし、体力が落ちているシニア犬は、時間のかかるシャンプーが負担になることがあります。


無理に全身のシャンプーをせずに、お尻周り・顔周りなどの部分洗いをこまめに実施して、愛犬の負担を減らすことを心がけましょう。

定期的に歯磨きをする

定期的に歯磨きをする

犬が高齢になると歯石がたまりやすく、歯周病のリスクが高くなります。


歯周病は、口の中で繁殖した菌が血液を介して全身にまわり、さまざまな病気を引き起こします。


歯周病を予防するためにも、3日1回は歯磨きを行いましょう。


シニア犬のために飼い主さんができるサポート

シニア犬は、成犬の頃に比べるとできなくなることが増えていきます。


しかし、飼い主さんが適切にサポートすることで、シニア犬は快適に過ごすことができるでしょう。


ここでは、飼い主さんができるシニア犬のサポート方法を3つ紹介します。

投薬・給餌・オムツの練習をしておく

投薬・給餌・オムツの練習をしておく

シニア犬は、年齢を重ねていくうちに介護が必要になるケースが多いです。


そのため、いずれくる介護に備えて、愛犬が元気なうちから投薬・給餌・オムツの練習をしておきましょう。


投薬は飼い主さんが愛犬の口に触れるのに慣れることから始めます。


問題なく触れられるようになったら、口を開かせておやつを口の中に入れる練習をします。


給餌は、スプーンやシリンジからご飯を食べる練習を繰り返し行いましょう。


オムツは短時間から装着してみて、徐々に装着時間を伸ばして慣れさせていきます。


投薬・給餌・オムツに慣れておくと、ケアをするときの愛犬へのストレスを軽減できます。


いざというときのために、少しずつ練習をしておきましょう。


頭を使う遊びを取り入れる

シニア犬は、人と同じように年をとると認知症のような症状がみられることがあります。


認知症になると、夜鳴きや徘徊、トイレの失敗などが多くなる傾向です。


認知症を防ぐためには、五感を刺激して頭を使う遊びを取り入れることをおすすめします。


シニア犬におすすめの遊びを2つ紹介します。

頭を使う遊びを取り入れる

おやつ当てゲーム

おやつ当てゲームは、飼い主さんがどちらの手におやつを持っているか、愛犬に当ててもらうゲームです。


まずは、飼い主さんの片方の手のひらにおやつを握ります。


おやつを持っていないほうの手も握り、愛犬の前に出します。


愛犬がおやつを持っている手に鼻を当てる、または前足を置いたらおやつを与えましょう。

知育玩具を使った遊び

知育玩具を使った遊び

知育玩具とは、おもちゃの中に入ったおやつを嗅覚や頭を使って取り出して遊ぶおもちゃです。


知育玩具にはさまざまな種類があるので、愛犬に合わせて選んでみてください。


積極的にスキンシップをとる

シニア犬を精神的に支えるためには、積極的にスキンシップをとることが大事です。


シニア犬は、自分の体調の変化に不安を感じている場合があります。


人間と同じように、足が動かなくなったり目や耳が不自由になったりすると、不安や恐怖を感じる犬は多いでしょう。


また、犬の認知症は、不安やストレスなどで悪化するともいわれています。


飼い主さんからのスキンシップは、愛犬に安心感を与えることができます。


シニア犬にできる限り快適に暮らしてもらうためにも、撫でたり優しく声をかけたりと積極的に愛情を伝えていきましょう。


まとめ

シニア犬は、年齢を重ねるとともに疲れやすくなったり、視力や聴力が低下したりとさまざまな変化があらわれます。


犬によっては自分の体の変化に不安や恐怖を感じる場合もあります。


しかし、飼い主さんが適切に健康管理を行うことで、愛犬の老化を遅らせ、快適な生活をサポートすることが可能です。


飼い主さんがシニア犬のために実施したい健康管理の方法は、以下のとおりです。


・健康診断を受ける

・自宅で健康チェックを行う

・栄養バランスのよい食事を用意する

・適度な運動を行う

・室内環境を整える

・皮膚と被毛をケアする

・定期的に歯磨きをする


適切な運動量や食事量などは、犬によって異なります。


健康寿命を伸ばすために、愛犬に合った健康管理を実践してみてください。

 

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