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ワンちゃんの消化機能は人と違うの?消化を助ける栄養素も紹介

ワンちゃんの消化機能は人と違うの?消化を助ける栄養素も紹介

ひととワンちゃんの消化機能は違います。今回はどのような違いがあるのか、ワンちゃんの消化機能の仕組みについて詳しくご紹介します。また、消化機能を助ける栄養素や消化機能が弱まってしまったときの対処法についてもご紹介します。下痢や軟便が続いているワンちゃんの飼い主さんは、ぜひ参考にしてみてください。



ワンちゃんの消化機能の仕組みを知ろう!

ワンちゃんは食べた物を便として排出するまで、どのような流れで消化しているのでしょうか?ひととの違いはあるのでしょうか?


ワンちゃんの主な消化機能の仕組みについてご紹介していきます。


消化の流れ(1)噛む

ひとと違い、ワンちゃんの唾液には消化酵素が含まれていません。


なので、食べ物を噛んでも口内では消化はしていないため、小さくなった食べ物はそのまま胃へと流れていきます。



消化の流れ(2)飲み込む

食べ物を噛んで小さくしたあとは、嚥下(えんげ)といわれる飲み込む流れに移ります。


ワンちゃんによっては、食べ物をあまり噛まずに飲み込んでしまう子もいますよね。


喉に詰まらせたり、消化がしにくくなったりする可能性があります。そういうワンちゃんには、あらかじめ食べ物を与える際、飼い主さんが小さくして与えてあげてください。



消化の流れ(3)胃

ワンちゃんが食べ物を飲み込むと、胃へ到達するまではおよそ5秒ほどだといわれています。


しかも、噛まずに丸飲みした食べ物は、そのままの形で胃の中へたどり着きます。


そして分解酵素を含む胃液によってタンパク質を分解します。食べ物は柔らかくドロドロしたものになり、腸へと運ばれていきます。



消化の流れ(4)小腸

胃からやってきたドロドロした食べ物は、膵臓からの膵液と肝臓からの胆汁などの消化液が混ぜ合わされ、消化酵素となり、さらに細かく分解されて栄養素の消化と吸収が行われます。


そして、そのような働きで、タンパク質はアミノ酸へ、炭水化物は単糖類と呼ばれるブドウ糖などへ、脂質は脂質酸やグリセリンへと分解され、小腸に吸収されます。



消化の流れ(5)大腸

小腸では必要な栄養素と水分が吸収されますが、不要になった残りのものは大腸へと運ばれます。


その残留物は一時的に直腸内に留まりますが、一定の量になると便として排出されます。



ワンちゃんとひとは消化機能に違いがある

そもそもワンちゃんとひとは、消化機能に違いがあり、主な大きな違いとしては以下の2つのことが挙げられます。


早速見ていきましょう。



食べ物に対する適応性

ひとは雑食動物であるため、お肉だけではなく植物性食品も適度に消化できる機能がありますが、ワンちゃんは本来肉食動物です。そのため、消化機能はお肉を消化することに特化しています。


お肉や動物性タンパク質を主成分とする食事が適しているといわれているのは、このような理由からです。


しかし、長い年月の流れとともに、ひとと共生してきたワンちゃんは、いつしか雑食に近い肉食になりました。


現代のワンちゃんには、お肉類だけではなく、適度な植物性食品や乳製品、食物繊維なども適量与えてあげるようにしましょう。


注意すべき点としては、ワンちゃんにはワンちゃん専用の食べ物を与えるようにし、消化によくないひとの食べ物を与えることは避けるべきです。



消化器官の違いによる食べ物の消化スピード

ひととワンちゃんと比べると、ひとの消化器官は複雑で長く、食べ物を消化するスピードは遅いです。また、ひとは生肉をはじめ、生の食品を食べると胃腸の調子が悪くなる可能性が高いです。


しかし、ワンちゃんの胃や腸はひとよりも短く、強い胃酸を保持しています。このことより、生肉を含む生の食べ物や固い骨などでも消化するスピードが早いといわれています。


ひとは食べ物を口に入れてから便として出すまでにおよそ24時間から72時間かかりますが、ワンちゃんは12時間から24時間で行います。


もしかしたら、ワンちゃんがおやつやフードを頻繁におねだりするのは、ひとが考えているよりもずっと早く消化しているからなのかもしれませんね。



ワンちゃんの消化機能を助ける食べ物

ワンちゃんの胃腸の調子が悪くなったときや、シニア期に入って消化機能が低下してきたかな?と見受けられるワンちゃんには、どのような食べ物を与えていいのかわからないこともあるかと思います。


この章では、消化機能が弱っているワンちゃんにおすすめの食べ物をご紹介します。ぜひ参考にしてください。



食物繊維

消化機能を助ける食べ物といえば、多くのひとは野菜を思い浮かべるでしょう。


ワンちゃんに与えてもよくて、食物繊維を含んだ野菜には、じゃがいも、さつまいも、かぼちゃなどが挙げられます。甘味があるため、好んで食べるワンちゃんも多いのではないでしょうか。


しかし実は、ワンちゃんは繊維質の多い野菜を消化することはあまり得意ではありません。消化不良を起こしたり、お腹の中でガスが溜まってしまったりすることがあるので、与えすぎには十分に気をつけてください。



脂質

脂質はワンちゃんのエネルギー源として欠かせない大切な栄養素です。


また、ワンちゃんの皮膚と被毛を守る役割もあります。


ただし、消化機能が弱まっているワンちゃんには、牛肉や豚肉は脂分が多いためお腹の負担になりやすいです。鶏肉や馬肉のほうが脂質が少ないため適しているといえます。



タンパク質

タンパク質は、ワンちゃんの体つくりに欠かせない栄養素のひとつで、バランスよく摂取することが大切です。


タンパク質が不足すると、元気がなくなったり、毛艶が悪くなったりといった症状がみられるようになります。


逆にタンパク質を過剰に摂取し過ぎると、腎臓や肝臓に負担がかかり、腎結石や尿路結石などの病気を起こす可能性が高まります。


良質なタンパク質であるお肉やお魚、卵、乳製品などを摂ることにより、筋肉の維持や体内の代謝が上がります。


ワンちゃんの様子を観察しながら、適度な量を与えてあげてくださいね。



消化機能が弱まってしまったとき

下痢や嘔吐などを頻繁に起こしたり、なかなか便が出なかったりするワンちゃんは、消化機能が弱まっている可能性が高いです。


消化機能を正常にしてあげないと、ワンちゃんは食欲が落ちて元気がなくなってしまうこともあります。


ぜひとも早急に、ご紹介する対処法を検討してみてください。



獣医師に相談する

ワンちゃんは我慢強い動物だといわれていますが、お腹の調子が悪いことは辛いことです。


個体差はありますが、ワンちゃんによっては消化機能の働きがよくない子もいます。軟便や下痢を起こしがちだったり、逆に便秘がちだったりする子もいます。


ワンちゃんの下痢や嘔吐がおさまらない、2~3日便が出ないなどの異変がある場合は、できるだけ早めに動物病院を受診するようにしましょう。獣医師に相談し、アドバイスを求めることをおすすめします。



おやつやフードを見直す

動物病院で処方されたお薬でいっとき症状は治りますが、繰り返し症状が出てしまう場合は、普段与えているフードやおやつがワンちゃんの体質に合っていない可能性も考えられます。


または、食べている物の中にアレルゲンが含まれていて、下痢や嘔吐を起こしているのかもしれません。


獣医師に相談するときも役に立つので、いつも与えているおやつやフードを記録しておくといいですね。パッケージに記載されている原材料の部分を撮影しておくといいでしょう。


便秘がちなワンちゃんは水分が足りていないことも考えられます。


夏場はもちろんのこと、冬場でも積極的にお水を飲ませるようにしてみてください。



消化のよい食べ物を与える

ひとはお腹の調子が悪いとき、食欲が落ちてしまいますよね。治りかけや完治後は、消化のよいものを選んで食べるかと思います。


ひととワンちゃんは消化機能に違いはありますが、弱まっているときはワンちゃんも同じように消化のよいものを与えてあげるようにしましょう。


普段食べているフードをふやかしてみたり、消化吸収のよい野菜を細かく刻んでみたり、お肉の種類を替えてみてもいいかもしれません。


ただし、ワンちゃんの様子や便の形状などをよく観察してくださいね。



まとめ

ワンちゃんの消化の仕組み、ひととの違い、消化機能を助ける栄養素についてご紹介しました。


ひとが食べ物を消化し、便を出すまでにおよそ24時間から72時間かかるところをワンちゃんは12時間から24時間で行います。


このようにワンちゃんが食べ物を消化するスピードが早いのは、腸がひとよりも短いためです。


そのため、良質な便を一日に二回以上出すワンちゃんは、消化が十分に働いているといえるでしょう。


消化機能が弱まっているワンちゃんには、食物繊維や脂質、タンパク質を含む食材をおすすめします。また、お肉の種類は牛肉や豚肉と比べ、脂質が少なく低カロリーな鶏肉や馬肉に替えてみるのもよいかもしれません。


ワンちゃんの健康についての具体的なアドバイスがほしい場合は、かかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。